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1年程このサイトの更新を休んでいた間、日本列島に迫る最大の軍事リスクは 8/ 2〜3 のナンシー=ペローシ下院議長(82)の台湾訪問だろう。緊急時、大統領の継承順位が副大統領に次いで第2位の大物。ドナルド=トランプ大統領の貶めしかりで、自分は目的のためには何でも利用するようなモラルもへったくれもないクセに、中共政府の野蛮については毛嫌いしている。 下院議長の訪台は 1997 年のニュート=ギングリッチ[共和党]があるが、当時はビル=クリントン[民主党]政権で野党の立場であり、同時に中国にも訪問して、米・中関係の重要性も強調。 そもそも「二つの中国」は、1979 年 大統領のジミー=カーター[民主党]が中共政府を承認し、台湾政府の承認の取りやめに合意して決定的になった。カーターは 1994 年クリントンが北朝鮮を爆撃しようとした時、訪朝して金 日成と会談、北の核開発凍結と査察受け入れの態度に騙される大失態を演じた。今では米本土が北のICBMに狙われる事態。これが「人権外交」。
中共の対外向けの機関誌「環球時報」の前編集長の胡 錫進は、ペローシが米軍の護衛で訪台するのなら、それは「侵略」であり「もし排除できなければ撃ち落とせ」とツイートし、削除された。 対して、USAは日本駐留の空母ロナルド=レーガンと強襲揚陸艦アメリカ、インド洋までの支援戦力として遠征して来た最新の強襲揚陸艦トリポリほかによる打撃群を台湾東方海域に配備するなど、ペローシ搭乗機のために台湾近海の制空権を確保。空母エイブラハム=リンカーンの空母打撃群も春頃から極東海域に展開している。 ペンタゴンがペローシ搭乗機の 115 マイル以内に中国軍機が接近したら容赦なく撃墜と宣言した云々は、情報ソースが不明なので、デマらしい。
この時オンタイムでニュースを追い掛けておらず、状況を知らず、ペローシらが台北湾に到着した翌日の早朝に一筮していた。
彼我の関係で観ると、占の主である内卦のUSAが【乾】で “前進する” “胸壁” に対して、外卦の中共の【艮】=【倒震】は振るふだが、上九はその主爻で動じることはない。これはまた3:1の戦力差と観てもよい。 この占で面白かったのは、外卦【艮】なので、ペローシらの搭乗機は最初の訪問先のシンガポールから “北東” に飛ぶものと何の気なしに思っていたら、大勢が釘付けになっていたフライトレーダー24によれば、真東へカリマンタン島上空を突っ切り、北へ、フィリピンの東を回って、8/ 2 夜に台北松山空港の滑走路に着陸した。人民解放軍はこちら方面へ空母を展開させなければ戦闘機の飛行範囲は限られるというワケで、ペローシらの搭乗機は東方に大きく迂回した。象傳の「天の衢を何ふとは、道 大いに行はるる也」の「大」にはこんな大きさの含意もあるのか、と。 82歳のペローシは上下ピンクのスーツで現れた。 この卦・爻では、筮が不応に思えるサッカー日本代表の長友 佑都のFCバルセロナ[ESP]移籍の占がある。 この張り合い、USAの勝利。もしバイデン政権が中共の脅迫に屈してペローシらの訪台をやめさせていれば、USAにも台湾にも大きな打撃になった。 ![]() 中共はペローシらが台湾を離れた 8/ 3 から勢いづいた。中国軍機27機が防空識別圏[ADIZ]に侵入。内、22機が台湾海峡の事実上の停戦ラインの中間線を、台北に近い北側で越えた。記録的な数。 8/ 4 には人民解放軍による史上最大規模の「重要軍事演習」を開始。8/ 7 まで海と空とで台湾を6つの演習エリアで取り囲み(日本最西端の与那国島は演習エリアに挟まれる)、台湾を封鎖。あらゆる実戦的な演習を行い、弾道ミサイル9発を発射して、内5発を波照間島(日本最南端)に近い日本の排他的経済水域[EEZ]内に落とした(初の記録)。内4発は台湾上空を通過して落下。中共の駐日大使の孔 鉉佑(朝鮮族)は外務省事務次官の抗議の呼び出しに応じなかった。 以後、中国軍機の中間線超えが当たり前になった。 台湾民意基金会のリサーチによれば、人民解放軍の軍事演習への恐怖感については、「怖かった」17.2%、「怖くなかった」78.3%。台湾国民の多くは根拠の乏しい認識による正常性バイアスに陥っている。 |
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