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この人の 2007 年の仕事についての年筮を立てて、この卦・爻を得たからである。爻辞にこうある、「鳥その巣を焚(ヤ)く〜牛を易に喪(ウシナ)う。凶なり」。去年の10月のこと。 一時の仕事の場やスタッフを失うことではない、と一連の読みの中で確信することに。 今年「旅人 先には笑い後には號(サケ)びよばう」という。勿論、筮した当時そんな様子は全くなく、順調な様子が窺えた。 卦はもちろん居所を失って始まる孤独と不安のつらい「旅」の意味で、上爻は○○という「旅」の終わりに当たる・・・。「日 西山に傾くの象」。 伏卦に 62【雷山小過】||(← 左を上に。以下 同じ)で、飛鳥の象。鳥は高く飛ぶ時は遊息する地がなく、食を求めることが出来ないが、下を飛ぶならばそれらを得やすい。凶の顛末を見る原因が要は事理がおかしいこれと思われ、言い得て妙哉。さらに、「巣」との間は彼我 相背くの象。住居を変える意あり。過失あり。 互卦に 28【澤風大過】||||で、「巣」との関係がいっぱいいっぱいになる。
「振恆」、恆だった関係が終わる。 自然に関係が終焉を迎えるのではない。自ら恆を破る。現在のすぐれない状況を打破して新しい方向に進もうとするということ。しかも、残念ながら、これにより失敗を見る・・・移動が上手でないのだ。それは別の占にも窺える。 伏卦に 50【火風鼎】||||で、今の身分となった上での軌道修正、と。恆を振って、活動内容等を修正するのだ。、 互卦に 43【澤天夬】|||||で、切れる。踏ん切る成り行き。
爻辞「女、筐を承けて実なし」とはこれを贈った男に誠実がなく、「士、羊を刲(サ)きて血なし」とは若い女に誠実がない。最後には破談。 この卦は何事も志と違い失望するようなことが多いのだが、この占示、あらためて観ると、移動を試みた際の様子とも採れる。少女、男を追う。だが、“齟齬”がある。男女関係に出ると言わずもが想像されるイヤな卦だ。外卦にすぐ四爻の障害が横たわっている。 伏卦に 38【火澤睽】||||で、反目か、それとも、人にはそれぞれ使用の途(ミチ)ありということか。 互卦に 63【水火旣濟】|||で、移動はなされるのだろう。 そして、その後、「巣」との関係を問うと、再び【雷澤歸妹】、四爻。 その他、時を移してあれこれ問うてみたが行ったが、示すところが終始一貫している。この成り行きは間違いない。9【風天小畜】|||||の「巣」と少し関係を留めながら、あるいは少し留められて、終了。
定卦主。爻辞「王 用(モ)って三駆して前禽を失す」。すなわち、天子は狩猟の際、三方だけから囲んで駆り立てて、前へ逃げていく獣については追わない。「巣」は来る者は拒まず、去る者は追わずの態。この人、やはり自ら恆を破ってしまう。「振恆」とは何かそうせずにはいられない状況なのだ。 互卦に 23【山地剥】|で、この人は剥がれ去る。騙される意もある。 裏には 14【火天大有】|||||、延ばし過ぎか・・・。
だが、占示は一貫して違う成り行きを語る。一体、この年末にかけて何があるのか・・・ この人は「口実を求む」のだ。口実とはエクスキューズのことではなくて、その身を養うもの。それを求めてそこを去る。【山雷頥】の二〜五爻は内実が空っぽということで、伏卦 24【地雷復】|で振り出しの状態に戻ってしまっている状況から、これではやって行けないと。上爻はそこに居難い地位。11〜12月には腹は決する。 錯卦 28【澤風大過】||||で、もう限界に来ている。 そして、この成り行き、残念ながら部外者には止めようにも止めるスベなし・・・。はて、どうしたものやら。 |
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筮占で使うのに香炉が欲しくなった。別になくてもいいものだが、気分の問題。 いや、気分とは割と大事なものだ。魔除けなどに切る九字だって、御歳 4,000 歳を超えるという某神仙さまによれば「一・二・三・四・・・」でいいのに、4世紀の道家の古典「抱朴子」ではもう「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・前・行(一般には、最後の2字は在・前)」なんてまじないっぽい音になっており、日本の密教・修験道では教義に合わせたように文言を変えて、音読みにして、験よろしきとしている。例えが変かな。 それで、頑張って 10,000 円まで入札してみたが、落札の権利は他の人が持ったままさっぱり動かない。ん〜、欲しいんだけど、この先 幾らまで値が吊り上がるやら・・・。 それじゃ、“易神”さまに聞いてみるか。 “易神”さまとの交信に使うものなんだし、きっと力になって教えていただけるに違いない・・・。
そして、五爻が示された。さて、私はこれをどう読んだか。 まず、陽爻で埋められている内卦【乾】|||(← 左を上に。以下 同じ)を現在 留まっている 10,000 円の状態と考えた。示されたのはその上の外卦の五爻だから、外卦を三爻で三分して、五爻にあたる真ん中は 13,333 円〜16,667 円。平均を採れば 15,000 円辺りということになる。 実際どれほどの品か知らなかったので、大体この辺りに落ち着いて落札となるんだなぁ、とは分かったが、現在の価格から1.5倍 見当。ちょっと予定外の高値で手が伸びない・・・。 しかし、こういう占事だと、【地天泰】は「落札できるよ」とまず言っているわけだ。伏卦に「待機」の意の5【水天需】||||があって、そこから【地天泰】が生来しようというのだから、現実の状況に合っている。それなら、落札額はこちらが支払える範囲で収まってくれないとおかしい。占考にはことの道理や常識といったものが大事だ。 見方を変えてみた。内卦【乾】を現在の価格とする。そこから上に二爻あるから2枚を足して 12,000 円辺りで落ち着くかも、と・・・。 大正解! これが限度かなと思って 12,001 円を入札すると権利がこちらに移って、そのまま落札。我ながらよく出来た。こういう占では一に画象に依るべし。 どれ、こっちの事業部も開設しましょうか(笑)。 ※ たまにことわりを入れないといけない。易の機構にはもちろん“易神”さまなるものは存在しないことになっている。易占をなさしむ天地自然の理法を人格神に模してこんな風に言っているだけのことであります。(本当に何もいないの? 占の示され方とはあまりに神妙也) |
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進行中の占例を一つ。ある女優さんが年内に“移動”となるか? 「ある女性のタレントさんの芸能世界での成功や如何」(← link)。
彼女の今年の年筮 56【火山旅】|||(← 左を上に。以下 同じ)の上爻で気になっていた爻辞「その巣を焚(ヤ)く〜牛を易に喪(ウシナ)う。凶なり」の巣と牛は、某仕事場と関係スタッフとしても悪くはないが、コトの大きさから言えばやはりこちらの意が大だろう。 伏蔵する状況を探ると、互卦が 43【澤天夬 タクテンカイ】|||||で、押し切る、決断することになる。 伏卦が 50【火風鼎 カフウテイ】||||だから、この移動の理由は 49【澤火革】||||の女優転向という変革を果たした後の軌道修正だ。この移動の段階ではこの人は明らかに女優の道を進みたいと思っている。 だが、この顛末は彼女にとって凶。 以上、占示は明快だ。 そして、10ヵ月。今回あらためて彼女の現在の状況を問うてみた
“易神”はまたも結婚の卦で見せて来た。状況は進んで【雷澤歸妹 ライタクキマイ】、「終わるを全うする道」。 四爻の辞には行き遅れた高位の女性の状況が綴られている。この爻は外卦【震】の主爻、陽爻で道徳・才能があり、爻位からして身分が高く少し年齢もいっており、もうさすがに嫁ぎ(= 移り)たいのだが、相応しい嫁ぎ先が見つからなくて(対する初爻が同じ陽爻で応じていない)いたずらに時を過ごしているという意(三爻ならば、道徳・才能が乏しく、男子と見れば選ばないのに売れない)。 もうそんな段階・・・。 その“嫁がんとする”理由を探れば、伏卦が 19【地澤臨】||で、陽気旺盛にして世に臨む、対外活動。【大震】|。つまり、24【地雷復】|の女優として本格デビューをし、花開く 11【地天泰】|||を夢見て次のステップに勇躍 進みたいのだ。 だが、現状は【雷澤歸妹】で、三・四・五爻で作る互体【坎】の主爻の四爻がそこに入り来て前方に困難が横たわっている格好で、容易にそれが望めない。 【地澤臨】は【地雷復】に一陽が外から来て加わる意から、別にもう一つ道を始める意もある。 それにしても、問いに対して何と阿吽の応えであり、精緻な構造だろう。この“嫁がんとする”理由が本卦【雷澤歸妹】の意味するところの“関係が終わる”に意味的に合っており、例えば、どこぞの働きが芳しくないからなんて筋違いの意味にはなっていない。 もっとも、示された四爻を外卦【倒艮】(=【震】|を【艮】|が上下 逆さまになったものと見るもの)の主爻と見るならば、理由は不明だが どこぞがちゃんと動かないことは分かる。そっぽを向いている。これがこの状況を作った原因らしい。彼女は内卦【兌】でせっついている様子だ・・・。 “嫁がんとする”直接の理由については以前に上記の振恆の具体的な意味を問うた時にやはり【雷澤歸妹】の上爻が示されている。爻辞「(花婿が花嫁に)女 筐(カタミ = 手箱)を承(ササ)ぐるに実(= 中味)なし」で、やはりどこぞより実のある仕事を得ないのだ。あちらに誠意がない。そこで双方で話を持つのだろうが、「士 羊を刲(サ)くに血なし」で、彼女も“嫁ぎ先”を考えているなどして誠意がなかった、と。そして、双方「利する攸(トコロ)なし」で“離婚”と相成るようだ。 互卦が 63【水火旣濟】|||だから、少なくても彼女の中ではどこぞとの関係は終了していることは間違いない。 ブログがあんな感じなのもそれで解る気がする。 そして、この【雷澤歸妹】は“齟齬”をする意を外せない・・・。 さて、それでは、満足いく“嫁ぎ先”は見つかるのか。そして、今後どの分野を進むのか。 前者については、爻辞に「遅く帰ぐに時 有らん」とあるので そう遠からずして見つかりそうだし、多くの文献がそのように書いている。だが、画象の上にそれが見えるわけではない。 とはいえ、この卦は若い女【兌】が男【震】に悦び動く形で、先が窺える。まあ少なくても今 動いてもこの8月の卦の秋の霜の如しで相応の成果を得ないだろう。もう少し後だ。
あるいは、【地山謙】は「兼ねる」で、女優とモデルの仕事を兼ねてやっていくのかも知れない。 だが、頭を垂れる【地山謙】、その後が期待できる気配でもあるので、ガンバレ。 後者についてはこれまでの占を見る限りモデルの方面だと思うが、これは別に丹念に見る必要がある。女優業ではないし、タレントのような一般芸能活動でもない。 というわけで、やっぱりそうかとなれば、こちらもこれまでの占示を丁寧に見直したいところだ。状況が全く知れなければとても卦は読めない。 |
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こちらの筮によれば、ある女性のタレントさんがどうも所属している事務所を離れて別の事務所に移ることになるらしい、年内に(旧暦で)。近因として年筮の 56【火山旅】|||(← 左を上に。以下 同じ)の上爻の状況があり、結果として 32【雷風恆 ライフウコウ】|||の上爻の意となる。現在の事務所はそれなりの会社だが、彼女としては何か意に満たない状況となるのか。 まず、以前に筮した年筮の関係卦が 54【雷澤歸妹 ライタクキマイ】|||の上爻で、今年は仕事の面で例年よりは陥没を見る。つまり、最近 大きな仕事が終わったものの、その分野の仕事はやはり満足に続いていかず、今の笑顔が今後 泣き面に変わっていく・・・この上爻は実占においては彼女の志望と違って失望の多きことを示している。 だが、もっと大きな枠で問うた別の占を見れば、どうも移籍後もその分野においては振るわない様子なのだ。事務所を移れば当然 仕事の分野も内容もそれなりに変わる。 それでは、所属事務所を移って彼女が芸能の世界で果たしてうまくやっていけるのか、と三変筮法で占取した。
【天水訟 テンスイショウ】とは今で言えば理非をもって公に訴え争うことと思えばいいが、この三爻は陰で陽の位置にあり、柔順の性質で、不満や正当な主張があっても訟が出来る者ではない。四爻の場合と同様に、それをやめて先方に従う。 この爻で注目すべきは「旧德に食む」の辞。即ち、移籍自体をしないだろう。 それで、以前に彼女の女優としての発展如何を問うているが、結論を言うと非常に残念ながらその道では先の可能性がない。移籍で活動自体が止まる気配、というより、すでにその道は終わっているに等しい。社会に名を成しながら食べていくなどそう続くものではない。いわく言いがたい運をたたえているなら別だが。 それではと、とあるモデルの世界に舞い戻ったとしてはたして成功するのか、再び筮を取った。
最良と言える占だ。体制一新の船出を意味する【火風鼎 カフウテイ】の成卦主の一。この卦は話し合って軌道を修正する意で、モデルに復帰してから修正が入るのではなくて、復帰自体が修正であり、それ故に成功と判じる。 彼女は再び大手広告代理店等の目上の引き立てを受け、下の有能なスタッフの意見をこの五爻の鼎の耳でもって聞き入れることでモデルの仕事に新たな意義や内容を見出し、また以前のように活躍して吉幸を得るでしょう、と。この場合、外に向かって進取するよりは、堅実を旨として小利を積むのが良いのだ。 構造で見ると、彼女の他の分野での僅かな歩みを示した 56【火山旅】|||の自身の二爻の陰が陽に変わってモデルの仕事へ。上・五・初の【艮】手の財布の中に【乾】金を包んでおり、金を受け取れる象。上記の占示とも意味がキレイに符合する。 面白いことには、彼女が望んでいる別の分野の仕事での発展如何を以前に筮しているが、同じ【火風鼎】の四爻が示されている。これは折角 手にした鼎のその脚を折って料理をダメにしてしまう意で大凶。不幸なことに、時に涙しながら頑張っても十分な数字が取れなかった。大凶ともなれば単にその一つの仕事を失うだけで終わらないことは想像がつくが、大仕事をやったご本人としては今そこまでの自覚はないだろう。 それで、今度はその五爻が出たのだ。【火風鼎】の象意を知れば意味深い連関だ。ここ面白い。 互卦に 43【澤天夬 タクテンカイ】|||||。再びモデルの道をゆこうとする決断が窺える。彼女は謂わば【巽】の人で、常に「柔」の性格・「貞」の姿勢ゆえ引き立てを受け、人生の節目も柔軟に乗り切るだろう。彼女の人生を筮すると、必ず「貞」や「柔」が付いてくる。それが彼女の徳。 ああ、五爻を引っ繰り返せば 44【天風姤】|||||。仕事で出会いがある。【火風鼎】に【天風姤】、三角関係が連想されてくるが・・・。 ちなみに、彼女のこれまでの占については、ほとんど内情を知らないためおおよその断にはなるが、ほぼ当占を得ている。 それでは、モデルとしてメディアに復活するのであれば、タレント・芸能人的に活動して人気を得ることも十分 考えられる。そうした発展ははたしてどうなのか。
【艮爲山 ゴンイサン】、ない。現状に踏みとどまって吉だ。もしタレントの方向に進んだとしても目立った結果を得ないし、とどまるべきところに心を置いてとどまることで現状の分野において吉を得る。 象を見ると、「山」+「山」=【艮爲山】で、その最も高い上爻が示されている。一山を終え、彼女の天職と言える一番 高い山に心敦く止まり、ここで終わりを全うするのだ。 伏卦は 15【地山謙】|、内卦【艮】の門の外には何もない。 正に一番 上の【天水訟】の三爻の占意が念押しされており、上の【火風鼎】の五爻の現状に努めて好しの方向性とも符合する。 ん〜、易の修行をやりながら右か左かがハッキリしないなんていうのは気持ちが悪い。 彼女が現在の事務所を離れた後のマネージメント先を問えば 17【澤雷隨】|||の二爻という実際の人間関係を承知していなければちょっと読めない、かつ、その辞の解釈に異説もある結果が示された。 また、移籍するとして、それは先の仕事で長らく共演したタレントさんの事務所かと問えば、40【雷水解】||の五爻で、互卦は 63【水火旣濟 スイカキセイ】|||だから、関係はすでにキレイに終わっている。問いにキレイに応じている。 それで、大分 以前に移籍如何を問うてこれ以上ない 32【雷風恆】|||の上爻が出たのだからその通り現在の事務所を離れることになるとは思うが、その過程でゴタゴタも窺えるので、結果として他に事務所を移るのか、フリーとなるのか、あるいは残留するのか、決着をつけようと再び筮を試みた。
爻辞、「大川を渉る」だ。やはり移籍は確かだろう。爻辞は、陰の柔順で謙遜にも謙遜な姿勢の君子が二・三・四爻の厄介な【坎】の川を三・四・五爻の【震】の木の舟で渡り、吉を得る、の意味だ。川は内卦にある。 互いの関係を見る互卦に 40【雷水解】||で、現在の契約は解消される。伏卦に 36【地火明夷 チイメイイ】||で、これから女優の仕事では見通しの立たない沈んだ状況に陥る・・・。 そして、初爻に応じるのは四爻。辞は「謙を振るうに利(ヨロ)しからざるなし」で、「振るう」のところはマネクと読む。差し招く。つまり、他の事務所に移籍する。 移籍が何月になるかについては周易使いとしては自信がないが、一つには、示された初爻を今月とすると、上爻は9月。 三変筮法にはチと不純だが、之卦順生の法という手法を使うと、今月を 36【地火明夷】||に取って、12月に「逃げる」の 33【天山遯 テンザントン】||||が来る。9月は 10【天澤履 テンタクリ】|||||で「虎の尾を履(フ)む」だ。 |
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