井上 訓子[青山 倫子]TV


第10話「初恋は刃に散った」/「逃亡者おりん」
2007/ 1/ 5、1/ 6、1/ 9
 今話の井上 訓子[青山 倫子]さんの表情には女優としてちょっと可能性を感じた。序盤の、海小屋の中で女の子に語りかけるところ。相手が子供だからいつもの口元の緊張が取れて、優しい自然な表情が出たのかも知れない。
 
逆に言うと、10話も撮りながら変に緊張を続けているのだ。この撮影の時はまだ第1話の放映もまだで、視聴率も外野の声もないのだが・・・。
 今話の撮影でなんだな、例の左太腿の肉離れは。9/10 から3週間 東京に戻って通院したと。どこが撮影再開してからのシーンなのか、少し肩の力の抜けているところがそうかな?

 
演技がちょっと堂々とな

 
 今話のおりん、最後にとても好い言葉を言った。
 「自分の道は自分で切り開くのだ、乙音。私に出来ておまえに出来ぬ筈がない」
 明後日の 1/ 7、24年半 住んだ東京を離れて仕事の気合いの入れ直しをするこちらへの餞のように感じられる。「ありがとう」だ。
 このシーンはヴィヴィアン=リーが南北戦争の焼け野原で力強く生きていくことを誓う「風と共に去りぬ」のラスト シーンを意識したような、ビジュアル的にも好かった。

 ? 乙音役の矢松 亜由美は井上さんの高校の1年ぐらい後輩になるのか。感情表現 豊かで普通に女優としていける。
 しかし、何だかこのドラマの女性ゲスト、オスカープロモーション所属やモデル出身の人ばっかり・・・日経系列は・・・。



 才蔵(村井 克行)が亡くなって乙音(矢松 亜由美)がすがって遠慮なく号泣するところ、主演の井上さんチと気押された顔。矢松のように物怖じなく演技できれば好いのだ。そうすればあの容姿、大女優への道が開けるのに、如何せん性格が優し過ぎて人間の図太い部分がなかなか作れないのだな。女子中学生のようなメンタリティ。太秦に入って人が変わるようなこともないし、個人的にはあれが好きなのだが・・・。
 あの性格が活きる大きな役、作品はないものか・・・。今話、高熱に倒れて姉様人形を手にとって「お咲、母を守ってください」と語ったところ、あんな切なくて優しい情感が流れる女優は他にはいないのだ。

 視聴率? 昨日のこのページへのアクセス数が前回とほぼ同じくらいだから、8%前後かな。
 Google の「青山 倫子」のヒット数を見ると、井上さんへの注目が減ってきたよな・・・。テレビ ドラマの主役なら「青山 倫子」で20〜30万ヒットになっていていいが。



 あらららら、今話の視聴率(関東地区世帯別)、なんと4.7%とな。10月スタートの各局のドラマでの最低記録だった第6話の5.7%を更新して、同時間帯で大差で一人負け・・・。このドラマ、固有の視聴者は僅かで、裏番組次第で大きく流れてしまうらしい。

 そう言えば、去年 渋谷で単館上映した「ラブサイコ/愛してる…」、千円均一デーの時でも、客はこちらを入れて数人、ガラ〜ンとしたシネマ ホール。その2・3日前の井上さんの舞台挨拶の時もこちらを含めたメディアを除けば男性は皆無だった。
 仲間 由紀恵が視聴率も好感度も国民的になるんだから、要は何かがキッカケになって大波に乗れるかどうか。今後の井上さん、このドラマの後半で“強い女”のイメージがどれだけ出せるか・・・というところか。



第9話「激闘!御三家の陰謀」/「逃亡者おりん」
2006/12/24、12/25
 井上 訓子[青山 倫子]さんは、例えば母親としての立場を背負うとか、演技が自分の中の感情と重なったりすると、俄然 演技が真に迫る。えらい差で上手くなる。
 気合い入りまくりでレオタードの戦闘服で町中に登場して、植村 道悦[榎木 孝明]と対峙したシーンの、あり得ない眼の凄み。道悦に対する「子供に会いたいとは思わなかったか!」の台詞なんかマジで言い放っていた。彼女の演技に初めて迫力というものを感じた。
 それと、毎度 使い回しの例のクダラナイ シーンの、ボロ切れになった悲し泣きの演技を見よ。

田村 亮、こんな若々しい還暦がいたものか

 
 
 ここだけなら女優賞もの。
 やっぱり日常の表情の出し方かな、課題は。こんな追われ者の人物設定でなくても。本人のメンタリティのあり方に行き着く。
 と、何か嫌な言葉でももらったか、プレッシャーか、表情が気になったが・・・。

 2時間スペシャルで、今話は演技・カメラ・CG効果・・・ドラマとしてよく締まっていた。「激闘!御三家〜」と題しながらどうでもいい脇の展開が多くて、人間関係がややこしくて、不満を言えば色々ある。が、ここまで観た中では一番 出来が好いかな。
 やっと再登場した母殿(梶 芽衣子)は何だか演技が気抜けてつまらんではないですか。
 ともあれ、自分的にはこういう“普通の”時代劇でいい。色ものは要らない。何の心地よさもない。つくりの内容で勝負しなはれと。

 それで、今話でドラマとしてエンジンがかかった観だが、年が明けて次回 第10話「初恋は刃に散った」で、井上さん浜辺を子供を抱えて走って左脚の太腿を肉離れ、当分 撮影中止となるわけか。
 しかし、長い仕事だ。



 テレビ東京の社屋の玄関には「逃亡者おりん」の井上さんの巨大なポスターが下げてあったが、もう正月特番の「忠臣蔵 瑶泉院の陰謀」の稲森いずみのものに変わったとのこと。
 またも女性の主役で時代劇。美人女優の。恒例の新春ワイド時代劇としては初の女性主役。企画と演出の問題に尽きると思うんだが。
 梶 芽衣子、榎木 孝明、左とん平、あおい輝彦の出演者が「逃亡者おりん」と被るわけだ。

 あら〜、2時間スペシャルだったのに、視聴率(関東地区世帯別)7.6%。やっぱり裏番組という要素は大きい。このページへの当日のアクセスも過去最低だった。
 度々 書いているように、平均視聴率予想、6.666…〜10.0%、その平均8.333…%は今のところずばりストライク。
 この視聴率動向の占で 17【澤雷隨】|||(← 左を上にして見る)が出たのだから、爻辞に従えば、テレビ東京、当初は小子=若者視聴者の獲得を欲張ったが、視聴率が伸び悩んだので、丈夫=本来の年配視聴者に合ったまともな内容に徐々に変えていくのではないかな。内卦【震】の年配者が外卦【兌】の若い娘のおりんを追いかけているのがこの卦【澤雷隨】だ。



女優 青山 倫子 サン の時代劇の世界での将来を筮す
2006/12/19、12/29
 井上 訓子[青山 倫子]さん、「時代劇マガジン」のインタビューで、「次もやるなら時代劇」という。年明け3月下旬まで放映が続く「逃亡者おりん」、レオタードの戦闘服姿はサマになってきたし、視聴率が持ち直してきた。
 だが、易の立場から、これまで彼女の女優の道についての3つの占に示された一貫している内容を見ると、時代劇の道は・・・と思われた。
 内情を知らず読め切れないことだらけだが、時代劇がいいというならば、しばしば“時代劇女優”で終わりがちな道でもあり、ならばその成り行きや如何と三変筮を取ってみた。易占の秋。冬も続けるかな。修行々々。
 易については、筮する時も、読む時も、真面目にやる。

女優 青山 倫子 サン の時代劇の世界での発展如何
 

50 火風鼎
■彖 辞
 鼎(テイ)は、元(オオ)いに亨(トオ)る
■四爻の爻辞
 鼎 足を折る。公の餗(コナガキ = ご馳走)を履(コボ)す。その形(= 体)渥(アク = びしょ濡れ)たり。凶
■「象 伝」の四爻の辞
 公の餗を履す、信 如何ぞ也(ヤ)
 

 「変革、皮のなめし替え」を意味する 49【澤火革】||||(← 左を上にして見る。以下 同じ)を受けて【火風鼎】。鼎(カナエ)は大昔の中国で王位に就いた者が初めに作る権威を示すための煮炊き用の神器のこと。「鼎の軽重を問う」のそれ。モデルから女優へ、時代劇への進出という軌道修正のことで、プロセスに合っている。

 爻辞。四爻に応ずるのは初爻。すなわち、訳すと、信頼していたその者が任に耐えずに君のご馳走を引っ繰り返してしまって、鼎の体がズブ濡れになるようなもの。この辞を引いて「繫辭伝」には「徳 薄くして位 尊く〜及ばざるは鮮(スクナ)し」とあり、要するに、身に余る大任を負って失敗する、の意味だ。
 これは遠い将来のことではなくて、明らかに「逃亡者おりん」をやることで、だろう。この卦自体がそうだが、特に四爻は鼎の脚が1本 折れて失敗に終わる意が濃厚に含まれる。この時代劇がではなく、彼女の時代劇のこれからがだ。「逃亡者おりん」への出演でこの卦の通り彼女の位は定まり、残念ながら、大成は見ない。

【火風鼎】= 企画「逃亡者おりん」
 餗 = 主役おりんの大役
 
 上爻 = 番組スポンサー、
 定卦主五爻 = テレビ東京の社長、
 四爻 = 番組のチーフ プロデューサー、
 初爻 = 陽爻の位置にあって揺れる【巽】の主爻の陰柔、井上さん。
 【火風鼎】とは6年ぶりのゴールデン枠の連ドラ復活で全社的に期待がかかる「逃亡者おりん」の企画であり、彼女が女優としてそれに臨むこと。この卦は一説では1人の女性が多くの男性と遭遇することを意味する 44【天風姤】|||||から来ている。抜擢の経緯だ。
 また、ご馳走とは主役おりんという大役のことになるだろう。
 これらは以前の第二占「女優 青山 倫子 サン の「逃亡者おりん」での成功如何を筮す」で示された不安な旅の孤独にあって一時の安寧の時を示す 56【火山旅】|||の二爻(=「逃亡者おりん」という仕事)の、その伏卦にこの【火風鼎】が出ていることで一層ハッキリする。

 それで、「象 伝」は「〜信 如何ぞや」と言い、すなわち、どうしてご馳走 = 大役を台無しにしてしまって君 = テレ東の社長への信義を果たすことが出来ようか、と相成る。直接にこの時代劇の成功如何についてのことだとしても、ここ異論はないだろう。視聴率が予定の数字に及ばないのは何も新人の彼女の力量のせいばかりではないのだが。

 キー ポイントの伏卦の成り行きに 18【山風蠱】|||、「腐敗」。彼女の時代劇との関係は長からず。
 さらに、裏卦に3【水雷屯】||。井上さん、草の芽が地面を穿って出たばかりだったが。



56 火山旅
 
 ここでハタ!と思い当たる・・・以前の第三占「女優 青山 倫子 サン の 2007 年を筮す」で強く引っ掛かっていた【火山旅】の上爻の辞「鳥その巣を焚(ヤ)く。旅人 先には笑い後には號(サケ)びよばう。牛を易(サカイ = 国の境)に喪(ウシナ)う」・・・この陥没というのは「鼻っ柱 強く尊大になって仕事の基盤まで失う」の文言をなぞるのではなく、今回の占で示された素人同然で名前もなく大仕事への主役抜擢という「徳 薄くして位 尊く」ゆえに「身に余る大任を負って失敗」のことだと素直に採れば合点がいく。第二占「女優 青山 倫子 サン の「逃亡者おりん」での成功如何を筮す」で出たのと同じ【火山旅】だ。
 この互卦が 28【澤風大過】||||で、おりんの大役を得たものの、彖辞の通り建物を支える「棟(ムナギ)が撓(タワ)」んで「ヘルプ!」状態になっているわけだ。なるほど。
 つまり、この凶悪な爻辞は、何か良からぬことが起こるの意味ではなく、大きな仕事が決まって和して大いに喜んだ【兌爲澤】の状況から以前の状態に戻る程度の意味合いだろうと。あくまで占題の対象となる現在状況からどうなるかだ。だとすると、疑問だった「巣」とは太秦の時代劇の世界のことに落ち着く。
 まあ、【火山旅】と、錯卦が 60【水澤節】 |||だから、女優の仕事の面で来年も継続はするが大きくブレーキがかかりそうだ。


54 雷澤歸妹
 
 思い出した。以前にその【火山旅】の上爻の意味が掴めずにこれを別に問うていた。
 54【雷澤歸妹】の上爻。出直し・出戻りだ。顛倒。上の読みで間違いない。残念だが。
 爻辞は「(花婿が花嫁に)女 筐(カタミ = 手箱)を承(ササ)ぐるに実(= 中味)なし。〜利する攸(トコロ)なし」、すなわち【火山旅】の上爻で示された意味は、今の時代劇の世界から花嫁へ渡される財産がなく、関係として互いに利するものがない、と。
 象も、内卦の井上さんは【兌】で恋しい気持ちがあるが、外卦のあちらは【震】でそっぽを向いていて別な方への関心に走り出している。
 互卦の 63【水火旣濟】|||は、両者の関係がすでに終わりに近づいている姿だ・・・。

 (よくこんな似たような問いばかりして通じるものだ。普通なら再筮となってトンチンカンな卦が出るが、常に必死だから(笑)“易神”が仕方なく見てくれているものやら)


 
ねぎらいの言葉って「ガンバレ」しかないものか
「Take care !」みたいな言葉が欲しい
(第1話)


 
 さて、一部に異論もあるだろう。この場合は卦と爻の意味合いが相反しているから、爻辞を捨象して大もとの彖辞を採ろうという考え方。
 すると、占示は全く逆の意味になって、鼎、井上さんは時代劇の世界で今後 成功を収める解釈になる。だが、ここまでそう判断できるような材料が見当たらない・・・。

 以前の3つの占を再び読み解く要ありだが、以上を読めば、井上さん、時代劇のまとまった仕事はどうも「逃亡者おりん」が最後となるだろうことが見えてくる。
 そう出たら、あとは次に備えるだけ。易などの道具はそのためにある。彼女にとって実際の問題はこの後だ。そこからが本当の勝負どころ。どの土俵でやるか・・・ともかく、ガンバレ。
 
 さすれば【澤雷隨】の五爻の「時」近し。【火地晉】の二爻と。



第8話「裏切り者の掟」/「逃亡者おりん」
2006/12/16、12/18
 東京に舞い戻ってきた。

 「逃亡者おりん」、テレビで観るのは第4話以来か。
 ん〜、おりん、井上 訓子[青山 倫子]さん、少し役にのってきたかな。自意識も前ほどには目立たなくなって来て。番組や役者としてはそれが好いんだろうけど・・・。
 毎日たくさんの人に囲まれて仕事を終えて、井上 訓子に戻る、その井上 訓子が少しづつ変わっていく感じがこの前のこちらの質問への答えからも何となく。この仕事が終わったらどんな感じになっているやら・・・。
 全体的にちょっと強そうになって見えるのはCG効果かな。旅装束でスッと立ったところは相変わらずひ弱っぽいままなんだけど。

 ところが、今回は「変〜身〜」はなかったが、例のレオタードの戦闘服姿がちょっとサマになってきたぞ。来週の2時間スペシャル、スッと立っても構えても、雰囲気が。こちら的には井上さんのあのケツをまくったキツイ顔はキライだが、それはそれ。彼女を見慣れたこちらが「オヤ」と思うぐらい、初見だったかなりキャラクター的な完成度を感じる筈だ。井上 訓子と言えば井上 訓子だったのが、すっかり“おりん”だな。これだと後半 視聴率が期待できそうだ。

いつもの杜は大覚寺の境内

 
 
 最近のインタビューで、鏡に体を映してみてケガやアザのない日はないぐらい、という。こちらが小学校6年間、両膝・両肘のどこか擦りむいていない日はなかったようなものか(笑)。鉄棒じゃ手の平の皮が剥けて、それでもやって肉が見えて。今じゃ擦りむくだけでとんでもない。
 毎回 小太刀で長刀と何度も立ち回りやらされるんだから。笹の中を走って体中 切って耐え難い痛みだったとか、そんなことも話していた。
 「おれの未来の嫁に何をする!」 んなこと書くと頭に聴診器 当てられる。

 なのに、ロケの手抜きも手抜きなこと。
 鬼丸(永澤 俊矢)が落ちた崖は第2話でおりんが落ちた崖で、保津峡なのかな、落ちてケガをするというシチュエーションも崖の上と下と撮影ポジション・アングルまで全く同じ。川のロケはいつもこの辺り。
 それに、おりんと鬼丸が格闘した変な岩場の開けた場所は第2話の最後でおりんが旅を急いで歩いていた、かなり印象的な場所。今度はおりんと同じに倉沢 弥十郎(宅麻 伸)が右から左へ歩くのを全く同じポジション・アングルで撮っている。
 もう慣れたが、毎度 冒頭におりんが追っ手の襲撃を受けるシーンのロケ地は大覚寺境内の保護林のエリアだし、斬られ屋のあの個性の強い福本 清三なんか第7話まで3回も出ている。
 今話も第2話の監督が担当したのか、とても予算がどうのいう話じゃない。

 それと、野外の井上さん、鼻が目立つレベルに日焼けしてタヌキ。カメラマン、しっかり観てなはれ。こちら自転車旅行をするから分かるが、鼻が目立つように焼けるというのは、右からも左からも長時間 日差しを受けているから。鼻から焼ける。女優、顔が資本だよ。
 今話は鬼丸が主人公のようなもので、おりんの出番は少なくてどうも。

 視聴率? 間違いなく前回より下がる。
 第1話の視聴率とこのページへのアクセス数を元に見ると、ここまで誤差は上下に最大1.9%。前2話のアクセス数からすれば、今話はまあ7.5%辺りになるかな。もっともこのページもこのドラマから離れていたし、アクセスも減っているから、第1話のそれらを元にしていると誤差は広がるばかりなのだが。前回の8.8%は誤差1.6%。
 変なことやっているな、と思うなかれ。第3話の直後にやった今後の視聴率動向についての易占が、17【澤雷隨】|||の三爻。今後 視聴率は落ちて、内卦の10%を三分するなら平均6.666…%〜10.0%の間で終わる、と予想した。その数字の真ん中を採れば8.333…%。それを証明しようと思う。実際、前回までの平均が8.3%。発表される数字の小数点第2位以下の四捨五入がどう処理されているのかなんて知らないけれど。


 
 おや、視聴率(関東地区世帯別)が上がったぞ(笑)。9.4%。誤差ギリギリだが、2%近くもずれてくると初期の数字はアテにならぬ。



井上 訓子[青山 倫子]サン との初めての会話
2006/12/ 9、12/10
  おお、やっとこさ井上 訓子[青山 倫子]さんと会話を持つことが出来た。
 と言っても、あるメディアの企画でこちらが質問したことに答えて頂けた、ということなのだが(笑)。 好機を逸して4ヵ月余、ひたすら我慢の子、ウルウル。

Q ドラマの収録が始まる前と今では、何が変わりましたか。

A 精神的に強くなりました。京都での撮影中は、短期賃貸マンションでひとりぼっち。でも、寂しさを感じなくなりました。夜道では、おりんの習性で、周囲を警戒しながら、にらみつけているらしく、散歩中の犬まで逃げます。

 ちょっとこちらの質問がはしょられてしまっていて・・・こちらの趣意というのは、「逃亡者おりん」の7月末の「製作発表記者会見」でも「あ〜、肉体的にも精神的にも強いおりんを演じて行くことで、役を自分に重ねて、『強さ』ということを意識しているんだな」ということが感じられたので、今現在のその微妙な心象風景というか心模様を伺いたかったのだが、ちょっともっと具体的なコメントが返って来た。役にどこまでのめり込むの〜、という感じだが。

 
演技がちょっと堂々と

 
 人が強くなるのは実は割りと簡単なことだ。弱いという人だって、開き直るように、スタンバイしている内面のスイッチを押せばいいのだから。そのまくった自分を前に出す・出さないは別にして。
 京都の太秦のような職業的なささくれもある人間関係の中では、そうした鎧を持ち合わせないと心が傷ついて多分やっていけないだろう。そして、ちょっと尖ったものも身に付いてしまい、革質化して、時にこころ細い繊細なもとの自分が奥に忘れ去られて、終いに“母殿”のようになっていってしまう。(失礼)
 出来立てのパンのような、あのふんわりした生命感が“井上 訓子”。
 


●ほかに、「逃亡者おりん」の出演を機に芸名を変えたのはなぜか、という一般からの質問。
 これには、モデルから女優に脱皮する気持ちの切り替えを芸名にも表現したくて、大人の女性らしいイメージの漢字を選んだ、とのこと。
 事務所で窺ったのとは違って、おりんの「倫(りん)」を選んだ訳ではなくて、偶然とのことでした。

●最後に、次に演じたい役は? の質問には、やはり時代劇で「今度は弱くて男性に守られるタイプの女性かな」とおっしゃいます。
  素直な気持ちが出たぞ(笑)。 「逃亡者おりん」、やっぱり続編の話はなさそうだ。



第6話「雨の親子情話」/「逃亡者おりん」
2006/12/ 6
 地方にいて、今話も観られず終い。ザンネン。

 
井上さんのベスト アングルかも

 
 視聴率(関東地区世帯別)が前回 持ち直した8.5%から一気に5.7%なんて数字へダウン。何とこの秋の全国のドラマのワースト レコードになってしまった・・・。裏が女子フィギュア スケートの「NHK杯」だし、このページへのアクセス数が先週からほぼ半減して過去最低の数字だったので、視聴率 大きく下がるなぁとは思っていたが・・・。

 やっぱり脚本も構成・演出もいけない。あんな特撮ヒーローものっぽい野外アクションがウリでは、オタク連中は喜ぶが、真っ当な時代劇ファンは観ないこと判りそうなものだ。次の回も今話と同じNo.3の井上 泰治監督か。公式サイトの予告を観ると、素人目でも演出・演技を含めて「ああ、これダメだ」って分かってしまう。やっぱり、矢田 清巳監督の組だけかな、腰が入っているのは。
 企画を言うと、何ていうか、現在の我々が持っている、欲している上向きな気分とちょっとズレがあるのだ。湿っぽいところとか。自分を考えても、開放的な気分のドラマを観た後に、恨みとか悲哀とかそんなものが入るDVDには手が伸びない。

 井上 訓子[青山 倫子]さんのことで言うと、ボンヤリ思っていたことだけど、真面目に取り組むのはいいのだけど、何かしらの明るさが出ていない。撮影を離れたインタビューの時まで明るい笑顔がなくて、あれだと幾ら美人さんでも人の目が留まらないだろう。と、企業PRなどをやってきた者は思ふ。大変 失礼だが、周りがちょいヘタだ。


29 坎爲水
 ともあれ、もしこんなドラマ コンセプトでやるなら、水分過多の井上さんの主役起用はハズレだろう。水に水を加えてまるで 29【坎爲水 カンイスイ】。五爻の主役の井上さん自身に仕事への孚(マコト)はあるが、企画としては水没している。




 ちょっと渉猟したら、井上 訓子さんのインタビュー記事が「時代劇漫画 刃 -JIN-」07年1月号(小池書院)と「時代劇マガジン」vol.15(辰巳出版)に載っていた。
 後者で、井上さん、「時代劇は、女優を続けていくなかで、いつか絶対にやってみたいと思ってたんです」?
 またぁ、時代劇雑誌で(笑)。 “佐藤 藍子ウイルス”に感染してはいけませぬ。



第5話「哀しみの花嫁御寮」/「逃亡者おりん」
2006/11/18、11/20
 今回は「逃亡者おりん」の公式サイトだけで我慢の子。地方に移動のため観られませぬ。
 そしたら、今話は演出の出来がなかなか好かったとのこと。公式サイトの動画を見ても、宮園 純子とか西村 和彦とか脇が浮いていないのが貢献したか。おりんの白無垢姿という絵ヅラ的にも落ち着きが印象づけられたかな。井上 訓子[青山 倫子]さんの“着せ替え人形”もこの企画のウリの一。最後の「闇の鎖、また一つ切りました」のカットは風情が出ている。
 井上 訓子[青山 倫子]さんの立ち回りが大胆になってきて、30年以上前のブルース=リーの小手先のパンチやキックより身が入っている感じに気付いてちょっと驚いたりする。

なんで白無垢・・・

 
 
 公式サイトの「メイキング」に矢田 清巳監督のインタビューが載っていて興味深い。ここまで第1話と第4・5話を担当しており、監督が井上さんほかのキャスティングに関わっていないとか、(9月に)脚本家・プロデューサーらで集まって先の話をどう作っていこうか話し合って、レギュラーを殺してしまう案が出たとか。
 「こういう風なものを描こう」さえちゃんとしていればストーリーはどうにでもなれ、は分かる。

 “おりんづくり”はこんな感じ:「〜例えば『殺し』についても克明に描くことが果たして正しいのか。ある程度のリアリティは必要だし、そこにおりんの壮絶さというのが生まれてくるからそれは大切なんだけど、プロデューサーが求めているのはもう少しさわやかな描き方ができないかなっていうイメージでしょ。そういう点で本当に彼女(= 井上さん)の持っているさわやかさというのがまっすぐに伸びたら何とかなるんじゃないかっていうふうに思ったんです。それをやれ芝居だとかやれアクションだっていうふうにハードに彼女に押し付けていくと、だんだん本人もシリアスに走らざるを得なくなるだろうし。そうなっていくと誇張された芝居はできても心からまっすぐ出てきたものじゃないわけでしょ。だからそこを、一番 気をつけてあげたというか」
 そう、井上さんに何かサジェスチョン以上に求めるとそこは固くなってしまうこと必至。すると、爽やかさというか良質の部分が潰れてしまうだろう、と。まあこのあたりは現場の雰囲気次第という気もするが。アクションのように要求水準と現在状況にかなり差があるなら別だけど。
 それより、「哀」の部分を求めると容易に wet に転がっていって泣き顔寸前になってしまうので。殺人マシンを泣きべそにして、見るからに手弱女になっているでしょう、と。

 続いて監督:「『とにかく、背骨をまっすぐしろ』と。とりあえず今は彼女の背筋を美しく見せる。〜だから、おりんの屈折した感じというのも、青山 倫子自身が描く上ではあまり追求していないんです。そこを追求してしまうとシリアスで重厚なものはできあがるかもしれないけど、みんなが求めているものからはだんだん外れていきそうな気がするんだよね」
 「背筋を美しく見せる」が言わんところの“爽やかさ”につながるわけか。なんか矢田監督はそもそも serious・重厚な方向には興味薄な感じで、その代わりに本旨から浮いた特撮ヒーローもののそれでうるさくして、わけの分からないドラマにしていると思うのだが。一番に女性の心模様を描くなら、少しは眼の演技をやって欲しいところだ。いろいろ表現できる。
 これ、一つのドラマに相容れない色んな方向性を詰め込んで、その上3人の監督(組)で交替で撮っているから劇としてのトーンが一本 通っていないのだ。第2・3話の上杉 尚祺監督の時はカットのつなぎが拙いし、制作レベルが落ちる。ほかに今後 井上 泰治 監督の回もある。この道何年のプロ、本当にやる気があったらこんなテキトーなものになる筈がない。

 繰り返しだが、最近の井上さんの口元、気になる。緊張ゆえのアヒル口は徐々に取れるだろうけど、「ウム」のおかしな溜めはこの前の「いい旅・夢気分SP」の食事の時も癖っぽくやっていた。口元が無表情な感じだから監督が指示したやら。が、場合によりけりで、きれいじゃない。
 それと、彼女、6月中に撮り終えた第1話のスペシャルで、火を放たれた武家屋敷の床下から逃げる場面でゴロンと寝返りして体の幅の程の水路にチャポンと落ちることが出来なくて、監督が泣きを入れてセットが灰に直前にやっと出来たとな・・・それまでの人生で水に飛び込んだことがないのか・・・子供の頃、お風呂で潜ったこともないのやら。これじゃ夜一人歩きできるように云々も錯覚だろう。
 と散々アラを突いたところで持ち上げるか(笑)。 何のかんの言っても、井上 訓子はこの世界を見渡したってハートも含めて最上級に美しい。どんなヘア スタイルも似合うなと思ってきたけれど、日本髪がこんなに映えるとは。

 さて、テレビ東京の菅谷社長、11/10 掲載の記事で曰く「今日、スタジオで『視聴率は9.5%とる』と言っていたが冗談じゃない。非常に良いキャストも揃ったし、最低12%とらないとうちのスタッフに来年のボーナスはない」、と。
 昨日このページへのアクセスは第1話の時以上の最高記録のようで、毎度の視聴率予測は前回の数字を基にすれば13.8%、第1話の数字を使っても10.4%になってしまう。放送後にアクセスが伸びているようだから、番組を観て楽しかったらアクセスが流れてくるんだろう。今回8%には戻るやら・・・。

 視聴率とはあるテレビ番組をその地区の住民の何パーセントが視聴したかを表す推定値で、その番組の放送時間全体の平均視聴率を指す。ほとんどの番組が在京キー局で制作されていることから一般には関東地区におけるそれを指し、民放キー局の反対でいまだ世帯視聴率しか測定されていない。ニールセン社の撤退で1社のみとなったビデオ リサーチ社の標本数は関東地区、関西地区、名古屋地区が 600、それ以外の地区は 200。平均視聴率は毎分の0秒時における瞬間視聴率の平均で求められている。
 一般に主要3地区では15%を超えるとヒット作と言われる。それは、テレビの総視聴率が最も高い時間帯である19時〜22時(プライムタイム)の総視聴率が約70%で、それを単純に民放5局とNHK2局の合計局数で割ると10%になることから。



 視聴率(関東地区世帯別)、1%回復して8.5%。このページのアクセス数が前回の時の倍も伸びたけど、まあ視聴率は少し上向くだけかな、と思ったら正解。洞察の秋なり。
 今後の動向については、17【澤雷隨】|||(← 左を上にして見る)の三爻だから今後は10%のラインの下に沈むでしょう(10%を3分して、平均6.666…%以上の数字になる)、それは従来の時代劇ファンではなく若年層の方を向いて作っているから、と第3話の後に書いた通り。残念だけど。井上さんに好い感じに成長してもらえればそれで好いんではないの、と。



第4話「哀紡ぐ女の里」/「逃亡者おりん」
2006/11/10、11/13
 このドラマ、「殺人マシンとして育てられたおりんが人の情に触れて人間としての心を取り戻していく」テーマとか「まだ見ぬ我が子を一途に求めて険しい旅をゆく」ストーリー的なことを言ってみても、今話も、入浴シーン、レオタード姿、捕縛しての醜悪な変態行為、それから、イナバウアーをやって鉄砲の弾を避けて、倉沢 弥十郎(宅麻 伸)は脚で真剣白羽取り・・・。おりんはジャーンと変身するし、必殺の銀鎖はあるし、昔懐かしい「仮面の忍者 赤影」・「怪傑ライオン丸」・「変身忍者 嵐」の視線で見ればストレスもないわけか。それなら、おりんは変身してマスカレードのようにアイ マスクでも付けるか。それで、人間模様の深みなりはあれば儲けものと。
 井上 訓子[青山 倫子]さんが時代劇をやると某所で聞いた時は「え、時代劇ですか?」とこけて、そんな方向なのかと思いながら、まさかこんなアホらしいドラマになるとは思わなかった。これでは年齢層をちょこっと上げたヒーローものだ。

 
井上さんに初めて表情が・・・

 
 主役、井上さんの存在感の薄さはこれはもう仕方ないか。CMモデルさんとしては「透明感」で好かったが。騙せない自意識の持ち主で、演技にためらいが出る感じ。同じ事務所で、今話、女人の里の舞衣を演じた吉野 紗香の方がまっすぐ訴えている。まあ、井上さんのそれはまともな感覚だし、そのままで好いですよ(こちらは映画は大好きながら、いい大人がキャラにない“演技”をすることが滑稽だと思っている。昔は巷の主流を占めていた見方だったが)。頑張り屋さんだし、このあたり どんな感じで乗り越えて、どんな おりんになっていくやら。
 この点、最近の20歳前後の演技派とか言われる女優らは“演技”をしないで素で演じる傾向なんだというが、なんか引っ込み加減の井上さんだと役のキャラとの段差が・・・ここ課題でしょ。インタビューに必ず付いてくる殺陣の立ち回りのこと、第1話と比べたら格段にサマになっているけど、アクションなんかその道で行くならともかく、今後のことを考えたらポイントは基本の表現。

 このストーリー、幕閣の権力争いに御三家筆頭の尾張徳川家が絡むのかな。八代将軍 徳川吉宗が死んだこの頃は零落したと思ったが。結局、尾張は将軍を輩出しなかった。
 ちょっと訂正。九代将軍 家重(小林 隆)がいて、対立する御三卿筆頭の田安 宗武(倉田てつを)は次弟だった。その下に御三卿の一、一橋 宗尹。三河堂 仙右衛門(小林 稔侍)に二人の兄を殺せと命じて、倉沢 弥十郎に指示を出しているのはこの一橋ということなのかな?(ここはそれぞれ別の人物の可能性も) おりんが姉様人形として持っている吉宗の遺筆の密書には聡明な田安を後継にするというようなことが書かれている、というわけでしょ。家重の側用人 大岡 忠光(あおい輝彦)はそのあたりに感づいておりんを追う、と。洞察の秋、果たして。



 さて、今回の放送日(11/10)のこのページへのアクセス数が 102 と前回よりかなり下がった。視聴率(関東地区世帯別)とこのページへのアクセス数の割合が今回も一定だとしたら、今回の視聴率は 5.5 %あたりになる筈。第1話の数字を基にしてここまでの誤差は± 0.1 %の精度になっているが、10.3% → 10.0% → 7.0% → 5.5%ってさらに下がるかな? 今回はこのページへのアクセス数だけ下がっているとか(笑)。前回のような意味がハテナ?のところはなかったし(どう見てもひ弱なおりんが急にバッタバッタ男どもを斬り倒していく不自然はいまさら)、お下品な要素もふんだんにあった。

この際、こっち系のドラマにしましょうか

 
 
 第4話の視聴率(関東地区世帯別)、7.5%。地方ロケやったりいろいろ盛り込んだのに、これは辛い数字だ。これなら半分の予算で旅番組をやった方が賢いことになる。まあでも、アクション含めて井上さんの演技がしっかりしてくるだろうし数字は回復していくでしょ。
 視聴率予測、やっぱり注目された第1話の視聴率とアクセス数を基にすると数字がずれて来るので、次回は今回の数字でやってみるか。

 次の第5話ではおりんさん白無垢姿。旅の途、老母が亡き娘のために縫っていたのに心を打たれて縫い上がるまで留まって羽織るって、それもう人間としての心を十二分に取り戻しているでしょ。心を取り戻していくグラデーションを描くというのはまだイキなのか?
 ドラマとしての足腰がこれだと・・・おりんさん、あと数回もしたら善良な市民になってしまって人なんか斬れませんな。

 それから、第3話からの、憂鬱なことがあった後の井上さんの口元の「ウム」の溜め、観ていてヘン。それ男性の演技で、女性なら眼で表現じゃないかな。第一、彼女に自分のアイデンティティにないことをさせるとかなり不自然になることそろそろ気付けー。
 俳優なんて感情移入して演じるごとにどうでもいい人格が混じって、業界に染められて、アクが付いて、政治家同様おかしな人間になるってことです。井上さんに向いているかな・・・。


 先月の中日新聞のインタビュー:
 「『私も強くなりました。』と青山。夜道を歩いていても怖くなくなった。不審者をカッとにらみ返したり、けりを入れたらこっちの方が勝ちそう。『気迫なら負けません。』〜『家族からも変わった』と言われるとか」
 ホントこんなことしゃべった? いじめられっ子がケツまくったみたいな。どんなニュアンスで話したやら。先の「巣を焚く〜牛を易に喪う」を驕り高ぶる故とする辞占、ある得るか・・・。
 芸名の「青山 倫子」は響きや色合いを重視して選んで、色んな占いを見ても健康面・仕事面などどれもいいことづくめだった、とか。
 今に繋がる「姓名判断」というのは易学の熊崎 健翁 氏がその手法を使って昭和初期に雑誌「主婦の友」で「熊崎式姓名学」として始めたもの。こちらは専門外。仮に画数に共通の意味があるとしても数え方は色々だし、四柱推命も今のそれになるのに千年以上の彫啄があるわけだが・・・。桑野式でも24画は芸術面で良いということになっている。



肉感あって Sexy
2006/11/ 8、11/ 9
 前の稿で「「おりん」という Sexy なキャラクターづくり〜」と書いたけれど、こちらは井上 訓子[青山 倫子]さんのあのレオタードの戦闘服姿を見ても「別に」。第1話で植村 道悦(榎木 孝明)の前にかしずくのを後ろから撮ったシーンの、背中から腰のラインにちょっと納得しただけで、髪を振り乱した立ち回りは女性の取っ組み合いにしか映らないし、入浴シーンなんか興ざめ。あれ、オジサン趣味だろう。バレーやアイス スケートの女子選手の健康的なボディの方が(正直に言うと)遙かにムラッとする(失礼)。

青山 倫子
「どこ見てんのよぉ」

 
 
 井上さん、痩せすぎなのだ。
 去年、目黒での舞台「HERSTORIES」で初めて生で見た時、手をまっすぐ伸ばしたら触れる位置に立った彼女、歯までスポット ライトに輝いてそれは美しさにおののいたが、同時に、ちょっと頬がこけた感じで「細いなー」と思ったもの。2年近く前のフジテレビの月9「不機嫌なジーン」でも只今 話題の竹内 結子と初詣にお出かけしたシーンで頬のこけた感じが目立った。
 それが、今、京都の夏の暑さでさらに3kg痩せたわけでしょ。45kgぐらい? 頬にスジが来ているわけだ。「どんなに食べてもやせていった」と最近のインタビューにあるから仕方ないけど、彼女にレオタードのあれ着せるなら、もうちょっとしゃきっとした体と(筋)肉が欲しい。料理で脂こそ味というなら、健康的な肉感こそ色気。すると、おりんさん、しばらくは痩せていくわけね。

 最近BMTというものが出てきた。45kgとして、それ÷ 1.67 × 1.67 = 17.21。体重もっと軽いかな。まあ、18以下だから痩せすぎということで、スペインならモデル コンテストには出られません。

 だけど、普通の衣装ではあのスリムが映えるのだ。この夏の「ラブサイコ/愛してる…」の舞台挨拶や数日後のこの「逃亡者おりん」の製作発表記者会見でどちらも丈の短いワンピースでステージに立った彼女、キレイドコロのトレンディ女優らと並んだとしても軽〜く勝っていた。後者のたたずまいなんか“女王”。松嶋 菜々子と並んだら? あまり根拠のない自信と作り笑いには気押されるだろうが(笑)、Vである。
 何 書きたかったんだっけな。まあ、井上さんは少しスポーツやってシャキッと軽快な感じを身につけて、アイ ラインとかあとほんの少しメイクを強めにしてステージでライトを受けて、自信を含んだ笑みをちょっとたたえたら、これは国内最強になる。中国の国民的女優ツァン=ツィ? 問題外。そういう彼女を一度 生でご覧あれ。



 それと、「逃亡者おりん」、準備稿の段階では「セガサミー劇場(仮称) 逃亡者・みずき(仮題)」だったのか。それで、「流れ星おりん」を被せたか。登場人物の名前で後で変わったのはおりんだけ。第1話をスペシャル特番にすることは決まっていたようだ。

 そう書いたら(↓)、昨日のテレビ東京「いい旅・夢気分 スペシャル 『逃亡者おりん』塩原へ」(20:00 から3時間)で見た塩原温泉でお湯に浸かった彼女(ああ、またこんな仕事を)、途中から見ただけだが、肉感が普通に戻った。「逃亡者おりん」の第1・2話、レオタードから露出した肩の薄さの痛々しいことよ、だったのが、モクモク食べて運動したかな。好かった好かった。



第3話「哀しみの乙女恋唄」/「逃亡者おりん」
2006/11/ 4、11/ 6
 今話はいただけないレオタード姿がないと思ったら、演出上なくてもいい一番 クダラナイ シーンをフルで使い回す。こういうウリのドラマなのか。制作陣の品性が疑われる。

 
「哀しみの…」はいつまで続く

 
 この時代劇は荒唐無稽の何でもありの了解で進められているようだ。
 井上 訓子[青山 倫子]さんが格闘シーンでレオタードの戦闘服へ変わるのはウルトラマンや仮面ライダーの“変身”を思わせて、瞬時に髪型まで変わってしまう。決め技の銀鎖はスペシウム光線、と。

 つじつまも何だか怪しい。
 今話、藤七(長門 勇)は孫娘のお初(岡あゆみ)には自分は元は御庭番でおりんの父の部下だったということを隠しており、おりんのことは塩売りということになっている宇吉の娘と紹介しているのだから、お初の面前でただの他人の筈のおりんが藤七を呼び捨てして、お初が何とも思わない顔では何のことだか解らない。これまでの現場の話からして、監督・スタッフがこれに気付いていないフシ。
 同様に、今回も肝心なシーンのカットのつなぎが拙い。藤七が爆死してお初がその安否を問うところ、おりんの「死んだ」の台詞と芝居がれでは軽過ぎだろう。それで、藤七もお腹の子供の父親も亡くしたお初の元からおりんが立ち去るシーンはもっとタメとか足が重くないと。これ、おりんがまだ人間としての感情を取り戻していないから? お初の母親としての心情をよーく理解してるぐらいまともでしょうが、と突っ込みが入る。
 おりんのアイデンティティは崩壊したままだ。

 そのレベルで見ると、悲しい哉、井上さんの警戒している時のような非情の顔と気を許している表情の段差も気にならない。監督が俯瞰していないなら、いちいち監督らの指示に従うより、つながりをよくイメージしてやった方が好いと思うが。
 これでこのドラマのテーマ「殺人マシンとして育てられたおりんが人の情に触れて人間としての心を取り戻していく」グラデーションになっていくのやら・・・と制作やる者は思ふ。マジメに言うと、もう少しまともなものを想像していた・・・。制作費の問題ではないだろう。

 ところで、試みに「逃亡者おりん」の今後の視聴率の動向を三変筮で出してみた。

「逃亡者おりん」の今後の視聴率の動向を問う
 

17 澤雷隨
■彖 辞
 元いに亨る貞しきに利あり。咎(トガ)无し
■三爻の爻辞
 丈夫に係りて、小子を失う。隋って求むる有れば得(ウ)。貞に居るに利あり
■「象 伝」の三爻の辞
  丈夫に係るは、志し下を舍(ス)つる也
 

 アハハハ、オジサン視聴者【震】が若いおりん【兌】を追いかけている象だ。“易神”は相変わらず粋だ。
 だがだ、爻辞、要するに、テレビ東京は時代劇の本来の視聴層である年配者(= 丈夫)にプラスして若い視聴層(= 小子)の獲得を狙ってこの企画を始めたが、後者の支持を失う。頼りない三爻の陰柔は、欲しいものは与えてくれる四爻の陽剛の丈夫に頼って宜しきを得ているのだ、とこの卦は語っている。

 それで、得卦は内卦の三爻に留まった。視聴率(関東地区世帯別)はこれまで10%を上回ったようだけれど、外卦と内卦を分かつラインを10%と見るなら、この先 視聴率はその下に落ち込むと見る。三爻だから三分して6.666…%〜10.0%の間に落ち着く。互卦が 53【風山漸】|||(← 左を上にして見る。以下 同じ)だから徐々にその傾向に落ち着く。残念ながら。テレ東としては「逃亡者おりん」に裏卦 18【山風蠱】|||という「ドラマ部門の建て直しの努力」と、伏卦 49【澤火革】||||という「上着の脱ぎ変え」の意味があったこともちゃんと読み取れる。



 視聴率(関東地区世帯別)、やっぱり7%まで下がったか。ちょっと確認してみたら、視聴率と放送日のこのページへのアクセス数の割合がいつも殆ど一致している。
 第1話の日の視聴率とアクセス数を基に各回のその“視聴率”を出してみたら、第2話が9.9%(実際の視聴率10.0%)、第3話が7.1%(同7.0%)。一応こちらのアクセス数を除いてみた。来週も放送日が終わったらやってみるかな。

 初回から2桁キープで一気に3割減なんて現場ならショックだろう。この落ち込みは3連休の初日で裏番組がかなり充実していたから? だが、ドラマの人物関係が頭に入っているこちらが見ていても、場面のつなぎのことを含めて一つ一つのいきさつがスンナリ入っていかないぐらい構成・演出がなっていないことは無関係ではない。藤七(長門 勇)とおりんの出会いのシーンからハテ?で、あれじゃ意味が解らずチャンネル変えられる。「おりん」という Sexy なキャラクターづくりは成功したかも知れないけど、まともな視聴者が離れると思われ、どんな建て直しをするやら。
 で、【火風鼎】はドラマ部門の復活の意味だけで、その結果は別かも知れず、それなら一つ読みを外したかも知れない。5・6%台に落ち込むようなら。「始め宜しく、後 悪し」だった。

 お、昨日の「産経新聞」の別綴に井上さんのインタビュー記事が大きく載っていた。
 主演決定の翌日からジム通いにジョギング! 京都の夏の暑さで体重が3kg減って(あの超細身から−3kg @_@ ;;)、1日5・6食、夜 寝る前にお肉を食した、と。
 それで、9月の左大腿部の肉離れは一気にやったものではないようで、何度もNGを出して体中 脂汗ダラダラ、診断の結果・・・らしい。「わたしのせいで〜耐える毎日でした」で、ニューヨーク ヤンキースの松井 秀樹が左手首の骨折から復帰していきなり活躍する姿をテレビで観てまた涙・・・。毎回バッタバッタ人ブッ殺す役の人がしょっちゅう泣くなって。
 暑さで細りに細った体で20kgの男の子を抱いて砂浜 何度も走らせる監督・スタッフがどうかしているわけで、そこに頭がいかずに全部 背負っちゃうかな・・・。自分の中の善良を捨てて行ってそこを現実感覚で埋めて行くから人は「強くなる」。お薦めはしませんが。



澤雷隨 ←→ 山風蠱
2006/11/ 1
 サッカーのアルゼンチン代表のことを書きたくてもここでは読む人がいないのだ。Google ほかサーチ エンジンからどんな単語でこのサイトに移動してきているのかを見てみたら、「青山 倫子」が突出。続いて「井上 訓子」・「逃亡者おりん」・「手鎖人」・・・アルゼンチン代表と易に関係する単語なんか滅多にない。
 Google で「青山 倫子」を検索したらこのページなかなか出てこなかったのに、今1ページ目に表示と ;;

 
「自分が今できることを精いっぱいやるだけ」
(第1話)


 
 
 井上 訓子[青山 倫子]さんインタビュー(ゲンダイネット、10/26 掲載、東映京都撮影所)

 「〜いえ、本当にまだまだです。この4月に主演のお話をいただいてから、立ち回りのために空手を習ったり、遊女に化けるシーンもあるので日舞に通ったり、一生懸命(← 一所懸命)やってきましたが、もともと運動はあまりしたことがなくて…… 。主演だ、と気負ってみてもボロが出るだけなので、せめて現場の雰囲気を壊さないよう、自分が今できることを精いっぱいやるしかないと思っています」

 第1話(10/20)放映の後、立ち回りのことについてネットほかの反応を気にしているのかな。その前のインタビューで立ち回りちょっとだけ進化したと語っていたのが・・・「せめて現場の雰囲気を壊さないよう」な〜んて後ろに引っ込んだ台詞を・・・気にし過ぎだ。松嶋 菜々子、仲間 由紀恵クラスにステップ アップしようというのに自分を卑下し過ぎて、もし番組起用を考えているプロデューサーがいたとしたら頼りな気に映る。助演を少しやったたけで根拠のない自信を持つ連中だっているし、「自信」の持ち方。
 それでも、長く太秦にいても以前の井上 訓子だし、か細くても芯はあるし、真面目だし、伊東 美咲が売れっ子というならばあのレベル以上は狙えます! 「大好きなお酒も〜日本酒がいちばん」だったか。いつかご一緒できますことを ;;。

 さて、今、あるタレントさんを起用したある企画を進めている。井上 訓子[青山 倫子]さんの? 残念。詳細は控えるが、例えば、井上さんのイメージ写真集やDVDといったものは当分 出ないでしょう。ええそれで、この企画、事務所側の意思がハッキリしないのだ。筮すれば、18【山風蠱】|||(← 左を上にして見る)上爻。ああ、【山風蠱】、これに関係する例の卦の裏卦[錯卦]だ。
 その関係する卦とは とととある女優さんの企画の成否を大分以前 三変筮で問うて出た 17【澤雷隨】の五爻だ。彖辞「元亨利貞、无咎」 爻辞(おみくじ占になっているが)「嘉(カ = 善)に孚(マコト =信。約束を守る)あり吉なるは、位正中なればなり」 つまり、善き友と結束すれば吉、と。この爻はこちらがではなく、こちらに隨がう形で事務所と話がまとまって、企画も成功する筈。なのだが、【澤雷隨】と【山風蠱】が上の卦と互いに表裏を成していて、これ明らかに何か重要なことを示しているのだが読めないでいる。ん〜、○○○ということか? ○○○か? それと、この卦がポイントだと教えるところの「時」が何時なのか? これに関係する卦から間もなくと踏んでいるのだが・・・。まあ、こんなこと山と書いても誰も読まないので。

 それと、彼女らと比較にならないぐらい難関と思えた今 売れっ子で超美形の女優さんについては図らずも企画次第の感触を得た。世の中 解らない。



第2話「哀しみの上意討ち」/「逃亡者おりん」
2006/10/28
 これから毎週やるのやら、テレビ東京 12:30 から1時間の「逃亡者おりん初回のダイジェストと今夜8時の見どころ」、それと第2話「哀しみの上意討ち」、拝見。

 
今宵の手鎖人は元プロレスラーのキラー=カーン

 
 「〜見どころ」、大江 麻理子アナが京都の撮影現場を訪ねてのインタビュー(今週まで)、先週の同じ「〜見どころ」で井上さんが「こうやって第5・6話を撮っていても」と言っていたので真夏の頃かと思っていたら、10/ 5 のこと。左脚の肉離れから復帰したちょい後か。穏やかな顔で、以前と変わりないようで安堵。
 それはともかく、この前テレビ東京の天王洲のスタジオで井上さんほかレギュラーの出演者が勢揃いして「第1話完成披露会見」というものがあって「何で今ごろ?」と思ったら、かなり回を跨いでまとめ撮りをやって作っているわけだ。感情面などでカットがスムーズにつながるのやら。

 それで言うと、宇吉(左とん平)が「おりん様の子供は生きてます。お咲という名で」と言い、おりんが驚く肝心のマが今一つ。受ける台詞は普通は「お咲?」ではなくて「生きている?」だろう。

 それで、少しとぼけた矢田 清巳監督、久しぶりに「おりんちゃん」に会ったら、立ち回りのスピードが倍早くなっていた、と。相手を斬った時の表情も好くなっていて、つまり、斬られた相手の痛みを演じる痛そうな顔が表現できていたと。監督2人?で交替して撮っているわけ。

 それから、先週と同じ取材シーンで、井上さん、 この仕事が決まった時「ビィーーーックリしました。時代劇がというより、主演で、アクションが」と。ちょっと上の方のレベルで決まったことは知っていたが、いきなり「こういうテレビのハナ金ゴールデン タイムの時代劇があって、キミ主役だよ、半年の仕事だよ、毎回 立ち回りのアクションが入るよ・・・」と言われたようだ。アクションを含めてオーディションも何もなし。
 それで、彼女と決まったら長刀を回すのは無理そうなので、小太刀で立ち回りと無茶苦茶やったか。だから、倒した相手を上から仕留めるのにいちいちしゃがむ。それで言うと、銀鎖も前のめりに全身で投げる指導がないと。作品全般ここまで現実味がないとさすがに辛い。まあ、他人の作ったものには何とでもだ。井上さんは毎回の立ち回りが凄く楽しくて、体を動かしているからかもと、何より。

 第2話でもう箱根越えか。ウトウトやってしまって途中から見たので、立ち回りでおりんが崖から落ちるくだりを見逃した。視聴率狙いのクダラナイ シーンは観なくて済んだが(あんなもので釣るのは、客層・関心を考えたら、Vシネマに出るのと何も違わない。媒体がメジャーならクダラナイ 露出をやって、マイナーなら「女優ですから」では。ちょっと怒り入る)。
 それで、彼女の演技の真剣さだけはヒシと伝わってくるが、予想通り、厚みのないテキトーなドラマになってきたわい。悪という劇の重石、植村 道悦役の榎木 孝明の口元が笑っている。衣装の黒を廃して白を着ているので、猶更ワルに見えない。これとつるむ老中 森川 土佐守役の田中 健など、ドス黒い好い出汁を出しているが。それと、アクション専門の連中の判で押したようなベタな過度の驚き・死に様がこれを安物にしていて、全体のテイストがひどく不揃い。あれは子供向けの戦隊物の演技でしょ。これだと井上さんの頑張りと演技の成長以外は観なくてかまわない。
 井上さん、まだ口周りに力が入って口を尖らせ気味に台詞を言う。「不機嫌なジーン」では普通だったし、リラックスしている時はああはならないのでその内 取れるだろう。前に出てしゃべることを求められるとああなる。でも、彼女が課題と考えているらしい日常の演技で好い表情が徐々に出てきた。泣きの顔がちょっと目立つけど。今頃は大分 落ち着いた演技になっているだろうから、こちら来月また東京に戻った時にはどんな演技が観られることやら。

 さて、一つ解った。徒目付の倉沢 弥十郎(宅麻 伸)におりんの周りを探れと指示を出している要職にある人物。第1話で三河堂 仙右衛門(小林 稔侍)は将軍直属の御庭番のある人物に二人の兄を殺すように命ぜられたのを断って刀を置いた、と。その人物の名を知れば生きてはおれないというほどの中央の権力者。では、権力の中枢で兄弟とは・・・徳川 家重(小林 隆)と実弟の御三卿の田安 宗武(倉田てつを)だろう。つまり、田安が将軍の座を狙って家重を殺せと三河堂に命じたのが臭う。そして、田安には家重のほかにもう一人 実兄がいるのだろう。その人物がこの謎の答えでしょ。御三卿の一、一橋家は弟だっけ? 宗尹。洞察の秋(笑)。

 忘れていた。第1話のクライマックス。おりん「宇吉・・・おまえ、あたしと子供のために道悦の好いなりになっていたのですね」と一筋 涙を流す。ここ、本当の涙だったろう。違っていたら、こちらが純情なのか(笑)。来年かな、井上さんに会ったら聞いてみよう。こちらはその後、おりんが宇吉らの楯になって手鎖人の群れの中に小屋を飛び出して行った時がいかんかった。

 さて、気合い。



易占の秋・井上 訓子さん
2006/10/26、10/29-10/31
 ん〜、少し詰まってしまった。嫌な結果が待っていると期待とちぐはぐな違和感があって、フッ、フッと否定的なものが頭をよぎる。予知能力めいたものが身に付いてしまった。まあ、この稿とは別の話。

 そうヒマでないので、この秋は成り行きで井上 訓子[青山 倫子]さんを素材に、易占の秋とするか。洞察力と占考の実践勉強なり。

女優 青山 倫子 サン の 2007 年を筮す[第三占]
 56【火山旅】|||(← 左を上にして見る。以下 同じ)上爻

女優 青山 倫子 サン の「逃亡者おりん」での成功如何を筮す[第二占]
 56【火山旅】|||二爻

女優 青山 倫子 サン の将来を筮す[第一占]
 58【兌爲澤】||||の四爻変じて 60【水澤節】|||へ之(イ)く

 これらが実際にどう現れるかつらつら考えている。これら三つの占示はカチンときれいにはまっていて、その間に矛盾がない。差し障りがあるので結論を書くことは慎ませて頂き、疑問に思っている部分など垂れるとするか。
 第三占の占の爻辞「鳥その巣を焚(ヤ)く。旅人 先には笑い後には號(サケ)びよばう。牛を易(サカイ = 国の境)に喪(ウシナ)う・・・」これが来年 三つの占の一つの結果になりそうなのだが、これを字句のままに辞占で判じるなら彼女には大変な顛末だ。つまり、どうして「貞」そのままの彼女が“鼻持ちならなず驕り高ぶる”ようになって「巣」を含む全てを喪うとなるのか? それは「逃亡者おりん」の経験・環境で変な自信をつけてこれまでのしんどかった「貞」の姿勢の反動が出るのか? その後の仕事のことで問題が起こるのか? あるいはそうでなくて、大きな陥没があるよと凶の結果だけを判じればいいのか?
 彼女はこの春から四柱推命の「空亡」に入っている。算命学でいう「天冲殺」。入ってから「逃亡者おりん」の大仕事が舞い込んでいる・・・「解空」となるのやら。
 尚、上の3つの占は「青山 倫子さんが」でも「井上 訓子さんが」でも同じこと。「女優としてスタートした井上 訓子さんはどうなのか」の視点で占的を切っている。

 
彼女の自分史にずっと輝いていきそうな一コマ
(第1話)

 
 
 女優業に軸足を移したものの仕事の安定を得難い【火山旅】と出たその「旅人」井上さんは「逃亡者おりん」終了後は活動減あるいは停止と判じられる【水澤節】に向かう。女優の仕事は機会があれば勿論やるだろうが、【火山旅】の二爻つまり不安で心寂しい「旅路」にありながらその最良の安寧の時と示された「逃亡者おりん」の仕事、残念ながらこれ以上の成功を見ることはないだろう。少なくても“青山 倫子”の term では。もし二度三度と【火山旅】の二爻のような仕事が続くとするならそれはむしろ女優として安定を示すもので、第二占では別の卦・爻を得た筈だ。
 面白いことにと言っては何だが、図らずも今の女優業について、第一占では本卦から之卦へと動く変で、第三占では爻辞で“始めよろしく、後 悪し”になると示されている。ここの「後」とは二つに時差があるような気がするが、来年のある時。そもそもあんなエッチな要素を売りとするなら、おりん=お吝で、「吝(リン)」とは易で羞ずべき結果を言い、始め好評を得ても失うものが大きい。
 以上は“易神”(天地自然の理法といったもの人格神に模してこんな風に言っているだけ)が一貫して申されているのである。半年もオンエアされる「逃亡者おりん」でこれまでと比較にならないぐらい顔と名前を売るのだから、これまで以上に次のチャンスを得ると思うのだが、そうならないというのだ。

 となると、今後はこの春 日本テレビ「踊るさんま御殿」にいきなり出演したように、おそらく広くタレント活動をするようになるだろうし、CM復活もあるだろう。彼女の美しい哀惜の演技がこれで終わって仕舞うなら惜しいの一言だが(数年前の明るく弾けてるノリコちゃんが真逆のセンスで開花するとは・・・)。

 だが、それ以前に、来年「巣を焚く〜牛を易に喪う」陥没があると示されている。この問筮の重さからして単に一つの仕事についてというわけではなさそう。これが「逃亡者おりん」後の彼女の身の振り方とどう関わるのか、洞察と占考のトレーニングとしても大きなポイントだ。
 実はこれについては別に一占を設けていて、陥没とはどういうことか具体的に判っている。この卦・爻は一連の占示と矛盾がないどころか、問筮に対してこれ以上ない1/384 の明確な答えだ。のだが、肝心のそこに至る理由がきれいに読めないのだ。その内緒の占で出た結論の原因とすれば、まず、【火山旅】の背景・原因を伺う錯卦の 60【水澤節】|||が第一占の之卦のそれと同じだからここでそうなるのだろう。人間そんなに幸運が舞い込むものではない。
 それで、ハテナは【火山旅】の互卦 28【澤風大過】||||。これは意味を採るなら彼女が人間関係で過度に過ぎることになるということでよくはまるのだが、これを=“驕り高ぶる”にしていいのか・・・しっくりこない。ならば、象。【澤風大過】は大卦としては鳥であり【大坎】。翼が短くてあまり飛べない鳥? 【火山旅】|||も上爻を引っ繰り返せば 62【雷山小過】||で、飛んでいく鳥。つまり、この互卦は人間関係のことではなく、事態の進捗状況を採りたいところだ。いずれにしても巣立ち、と。
 まあ、情報的に読めるのはここまで。目立つハズレはないでしょう。
 そして、飛んでいくその先は? 24【地雷復】|となるのか・・・。

 この稿、今後もじっくり考えてみる。

 ほほー。井上さん、体力作りにジムや空手をやっているという(撮影の前に通った?)。小太刀を持つ手首、女性っぽく後に反らずに内側に絞っているから殺陣師の指導があったことが判るが、空手でも突きは人差し指と中指の第一関節で突くので手首をまっすぐにするようにと入門時に指導を受ける。たまには突きで倒すシーンも見てみたい。女性の拳というのは尖っていて痛いのだ。それで、以前は22時以降は一人で歩けなかったのが、今では前から人が来ても「勝てる」と思うとな。好いことだ。



 この書き足しの稿だけ書き改める。博識・経験豊富にして明答を追求してやまない諸氏の占考を読んで、自分の拙さに恥じ入った次第。内容的に差し障りがあるので伏せて書くのは勿論だが、自分の中で明確に読めていないのは宜しくない。まだ筮をとっていない部分は次に置いて、ここまでの占は徹底して読み解きたい。


夬る
 
 課題は「女優 青山 倫子 サン の 2007 年を筮す」[第三占]で 56【火山旅】|||の上爻が出て、「逃亡者おりん」が好スタートを切って順調と思える井上さんに来年「巣を焚く〜牛を易に喪う」陥没ありと示されていること。これがどういう顛末であるか・・・
 下の内密としている卦(三変筮)は「安泰」にある 11【地天泰】|||の内卦のある一爻が外卦に移った形。つまり、・・・。そして、この内密の卦に関係して、ある相手方との間で井上さんが「決断・押し切る」動きを示す 43【澤天夬】|||||が表れている。これは内密の卦の占示の意味するところと全く重なり合う。その事柄は確かに行われるだろうし、かつ、彼女に咎(トガ)无しで行われる筈だ。【澤天夬】は消息卦としては旧暦の3月にあたり、これはさすがに早すぎる気がするがどうだか。来年、「旅人 先には笑い・・・」。

 そして、【澤天夬】の動きに踏ん切る理由として「増益」を意味する 42【風雷益】|||が伺われる。この卦は 12【天地否】|||から来ており、それまで利益のことで噛み合わない状態があったということになるか。また、【澤天夬】のプロセスには 50【火風鼎】||||がある。これは想像するしかないが、第二占と伏卦まで同じだから、テレビ東京、来年10月〜あたりで「逃亡者おりん」の続編か、彼女を起用しての新番組の企画を立てるのか、あるいは、「食」に関係するテレビ番組や映画の話があるのか。まあそういうことのようだが、軌道修正で、匂いだけで消えそうだ。10【天澤履】|||||(ヌード)なんてことじゃなくて好かった。
 ともかく、内密の占の事柄自体は陥没の兆をすでに含んでいるが、陥没自体ではない。そこからだ。その陥没の具体的な中身はその理由や彼女のその後の展開のことと共に別に一占 設けてみなければ解らない。まあ、普通に女優として、ましてメジャーな舞台で constant にやっていけている人がどれだけいるを考えたら不思議でも何でもない。

 以上、井上 訓子[青山 倫子]さん、第一占・第三占の占から、仕事全般について「逃亡者おりん」の件が終わるまでは雰囲気が明るい。第二占の占で判じたように「逃亡者おりん」は番組としてまあそれなりに成功を見るだろうし、彼女もメディア ブレークの兆しは伺えないものの【火山旅】の二爻から程々の人気を得る筈。
 だが、来年、その後の展開が芳しくなく、女優 青山 倫子と解される「旅」の最後の爻が出ているわけ。芸名の「青山 倫子」に何か浮ついた感覚がとれないのはそのためなのか。
 それで、この顛末が落着した後、2008 年の春以降‘青山 倫子'とは別の term で 24【地雷復】|となるか・・・だとすれば、そこからが井上さんの本当の勝負時ではないかと思う。次の占を待たれい。



物語のナゾ/「逃亡者おりん」
2006/10/22
 別にヒマしているわけではないのだが、全う癖が何とやら、「逃亡者おりん」のカキコしている内にストーリーで疑問に思ったことなどちょっと。

 
またのご縁を「稔侍」てお役御免

 
 御庭番 頭領だったおりんの父に仕えていた宇吉(左とん平)は母親ともはぐれて天涯孤独となった12歳のおりんを手鎖人に引き入れ、その後、おりんが植村 道悦(榎木 孝明)の子供を産む5年前の前辺りまでの長い間 姿をくらませる。ここ、何か含んでいる。

 そして、宇吉が自身の死んだ娘の子供だという5・6歳のお鶴・・・おりんが忘れていた母性に目覚める、娘・お咲を求める旅に出る、その導引に挿入しただけか・・・お鶴=お咲なのか・・・。(ここ、死産だと言われていた娘が「お咲」という名で紀州の根来で生きていると宇吉から聞いた時(クライマックス)の井上さんの演技がというかカットが今一つなのだが、井上さんが母親だったらそれは我が身に置き換えてみて観る者の胸に迫る演技を見せたことだろう) で、宇吉はその後お鶴を連れておりんの後を追い、おりんを陰から助けていくことになるらしいのだが。

 身内では、おりんと生き別れになった母・小坂 妙(梶 芽衣子)が今後 登場する。この間どうしていたのか、宇吉のドロンと関係しているのか・・・。

 徒目付の倉沢 弥十郎(宅麻 伸)は“謎の男”という設定で、怪しい動きをするおりんをただ泳がせているわけではないと当初の説明にあった。勘違いしていたが、おりんが幕閣を揺るがしかねない姉様人形の密書を持っているということはまだ知らないわけか。謎の男、「実は・・・」があるんだった。
 それは、倉沢に指示を出しながら決して姿を見せない武家の人物と関係あり。徒目付は将軍直属ということだが、言語不明瞭で大岡 忠光しか言葉が聞き取れなかった将軍 徳川 家重である筈はないし、この人物は誰?
 それ以前に、なんで宇吉はおりんにわざわざ危険を呼び込む密書を持たせたやら・・・。密書の行方など宇吉しか知らないものを、植村 道悦はおりんの下にあると確信している始末だし。

 そして、おりんは大御所 徳川 吉宗毒殺の濡れ衣を着せて父・平九郎を死においやったのが植村 道悦と今後 知ることなり、最終盤にこれを討ち果たし、お咲と対面するという予定調和なのだろうが、それだけか?
 佐々木 彰チーフ プロデューサーの当初の話だと、最後に何やらどんでん返しが待っているのである。お楽しみ〜。

 個人的な関心としては、おりんがお咲に再会した時の、あるいは、お鶴がお咲だったと知った時のおりん、井上さん、女優 青山 倫子のここぞの演技に注目。3月か、最終回の時だけは海外ロケ中でも帰国だ(笑)。



第1話「哀しみの母子草」/「逃亡者おりん」
2006/10/20-10/21
 うかつ。おりんを手鎖人に引き入れたのは宇吉なのだが、宇吉が手鎖人として生きてきたのは天涯孤独になったおりんを満足に育てていつの日か組織から逃すため、そう悟ったおりんが宇吉らを逃がすようにして手鎖人の群れの中に小屋を飛び出していくシーン、グッと来てしまった。当たり前に 100%作り物として観ているのに、こういう我が身を捨てるようなところ、井上さんは地の気持ちでやってしまう。何でもない場面は演技くさくて下手っぴなのに(失礼)、こういうクライマックスのシーンだと決然と凛々しくて、もしこればかりのドラマだったら国民的なヒロインになる。
 まあこれから演技に無用な力みが取れて、何でもない日常の演技でも表情が出て、段々 好くなっていくんじゃないかな。怒り・哀しみの表情と笑顔の間の、日常の表情の出し方が課題かなとちょっと思っていたので。それで、太秦の主演という自信が少しづつ付いて、相応の貫禄が出てきたら井上さんは本当に好い女優さんになるでしょう。今日の2時間はその記念の一歩、と。

「おりんは娘・お咲に出会えた時
心に何か光が差し込むと信じている・・・」
(井上さん談)


 
   
 今話のストーリーは「ビジネス ジャンプ」で読んでいれば取り立てて発見はなくて、おりんが側用人 大岡 忠光(あおい輝彦)への襲撃と三河堂 仙右衛門(小林 稔侍)殺しの容疑をかけられて公儀からお尋ね者とされるのは植村 道悦(榎木 孝明)がおりんを裏切り者として反家重派に指示を出したから、が一つ。ここ、なぜ宇吉ではなく おりんに矛先が向いて、かつ始末するところまでいくのやら。まだ何の対立もないのに。
 それで向島のおりんらの元に乗ん込んできた公儀の中に反家重派の旗頭の老中 森川 土佐守(田中 健)と。

 それと、発見は、おりんの父・小坂 平九郎(大出 俊)は公儀に邸宅に乗り込まれた後しょっ引かれるのではなくて、その場でおりんと母・妙(梶 芽衣子)の目の前で斬られ、後年おりんの仇討ち劇のガソリンとなる。ここ、なぜ奉行所の役人('5万回斬られた男' 福本 清三)が無抵抗の者を斬るの? まだ手鎖人は組織されていない。

 とにかく因果関係を詰め込み過ぎなので、シーンの一つ一つの意味が・・・今日のお昼の「〜見どころ」で宅麻 伸さん(倉沢 弥十郎役)がこの第1話を見ないと今後ストーリーが分らなくなるのでと、今後もその辺りの説明は入るだろうけど、と言っていたが、制作側でもちょっと失敗したと思っているフシ。

 場面としては、観なくてよいシーンが2つ、視聴率狙いのクダラナイ シーンが1つ。

 演技は、素人同然の井上さんはともかく、榎木 孝明の植村 道悦、あれ、全然 悪の親玉になっていないだろう。善人顔のままで、演技が軽い。ドラマを“B級”にしている。

 
 この姿も「楽しみにしてくださいね」というのなら
 
 それ以前に、映像の高いままの解像度、映画「マトリクス」のような映像効果、それに、話のテンポが早いのと、俳優の持っている現代感覚と、そんなので作り物にしか見えないのが残念。
 新しいスタイルの時代劇と言ってもこれだと「江戸時代だな」とストーリーに感情移入するのは無理で、もはや井上さんの頑張りぶりだけ見るしかないような感じ。

 それから、歌が苦手な井上さんが主題歌を歌うことはないと思っていたら(劇中で子守歌のシーンあり)、予算の問題なのか主題歌自体がなくて残念。
 それで、エンディング ロールに流れるぶっ壊れウエスタン ミュージックのようなあれは何? 東京スカパラダイス オーケストラ? タイトルが「PINZORO」というのかな。あれはないよ。

 さあ、こちらも気合い入れてお仕事だ。
 



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