小保方 晴子とSTAP細胞

今年の言い訳
2014/12/28、2020/10/14
 今年、卦読みに難渋した占例を振り返る。
 STAP細胞と小保方 晴子さんのことについては、当初から、分占(= 大きな問題を幾つかのポイントに占的を分けてそれぞれ質す)も含めて、繰り返し似たような筮を執って再筮に陥った。一つ一つの占示は、その占時の状況か、せいぜい時間的に狭い範囲での成り行きで、最終的な結果を質しても応じていないキライ大。これが、占的を少し変えても、三回・四回と執っていると、まるでデタラメに振れる。
 同時に、政局並みに次々 色んな展開があるので(だから、占筮しないもの)、遠い先のことを質しても、占示がいつの何を示しているのか確信して語れない。


■「STAP細胞は再現、証明されるか」(3/17)。
 55【雷火豐】|||九三
 [爻 辭]其の沛(ハイ)を豐(オオ)いにす。日中に沬(バイ)を見る。(上六により)其の右の肱(ヒジ)を折る。咎(トガ)无(ナ)し。
 [象 傳]其の沛を豐いにすとは、大事に可ならざる也。(上六により)其の右の肱を折るとは、終に用ふ可からざる也。

 象傳に「終に用ふ可からず」とあり、WEBに書いた後にもあれこれ考えた。再筮のキライなきにしもだが、この占は“手垢”が着いていない。
 担い手の小保方さんから見て爻辭の「右の肱を折る」とはやがて自殺扱いで亡くなる笹井 芳樹 氏のことになるか、理研に切られたことになるか。
 この占示にもっと先があるなら、次の九四には其の夷主[初九]に遇へば、吉」と他力を云っており、続く六五には爻辭「章を來せば慶譽あり、吉」とあるので、ハーバード大学のC=バカンティ教授のところなり、“その後”が察せられるが、ただ、六五は「慶譽」に合致した験しがない。
 そもそも、この卦は占時の今が最高潮でありがち。ただ、こうして落ちた後のことはまた別に一筮を執らないといけない。


■「小保方 晴子さんの科学者としての将来は如何」(4/ 3)。
 11【地天泰】|||六五
 [爻 辭]帝乙[六五](= 殷の紂王[帝辛]の父)妹[六四]を歸(トツ)がしむ。以て祉(サイワイ)ありて元吉。
 [象 傳]以て祉ありて元吉とは、中にして以て願ひを行へば也。

 この卦・爻・・・「妹を歸がしむ」・・・この爻辭・象傳が具体的に何を示していて、万々歳だとするなら何時頃のことやらが不明のまま。
 それで、こういう忙しい展開と成り行きを質す占で【地天泰】なら序卦 12【天地否】|||との循環が無視できないので、小保方さんは次のステップの上六でドボンと書いた。そして、【天地否】に沈む。
 しかし、この占ではそれなりに将来の宜しき状況を質しており、まだまだ分からない。


■続いて、「小保方 晴子さんはノーベル医学・生理学賞を受賞するか」(4/10)。
 17【澤雷隨】|||九四
 [爻 辭](九五に)隨ひて(俘虜の六三を)獲ること有り。貞(カタ)くすれば凶。孚(マコト)有り道に在り、以て明らかなれば何の咎(トガ)かあらん。
 [象 傳](九五に)隨ひて(俘虜の六三を)獲ること有りとは、其の義 凶なる也。孚 有りて道に在りとは、明らかなるの功 也。

 この卦・爻は、今にすれば、理研に応じて検証実験をやる様にはよく合う。
 強さのある卦ではないが、将来のこととすれば、九五に隨するので、誰かに随してノーベル賞なり、とも読めるが。


■そして、理研で、STAP現象は存在せず、ES細胞の混入があった、と発表があり、ひと区切りついた。


占 題
 小保方 晴子さんの研究者としての成り行き如何(12/26)

三 遍 筮 法
得 卦

23 山地剥
伏卦 4 山水蒙
互卦 2 坤爲地
錯卦 43 澤天夬
綜卦 24 地雷復
 六二、牀(ショウ = 寝台・椅子)を剥ぐに辨(= 牀足と牀身の境目)を以てす。貞(タダ)しきを蔑(ホロ)ぼす。凶。
 象に曰く、牀を剥ぐに辨を以てすとは、未だ與(ク)みするもの[九五]有らざれば也。
 
 卦の通り、研究者としての信用からも研究の足場だった理研からも剥ぎ落とされることになった。
 少なくても当分は有力な協力者や研究のための環境を得ないのではないかな。
 六二の裏に【山水蒙】||(← 左を上に。以下 同じ)で、先の見通しが立たず途方に暮れた状態にある。実験の過程でES細胞の混入があったと考えられるとしながら犯人捜しをしない曖昧決着によるモヤモヤもこの背景として言えるだろう。彼女にはこの灰色の疑惑がずっと付いて回ることになる。

 そして、今回のことでは陰謀論が付きまとう。STAP細胞が登場すると、やがて消滅する利権は天文学的なものになる。【山水蒙】・・・。



結 果
 2020/10/16 現在、どこぞで研究生活をやっているという話も聞かない。的占



小保方さんを信じる
2014/ 4/ 6、4/ 9-4/10
 「負けるな、STAP細胞」の稿に続ける。

  巨大な利権構造に巻き込まれている。
 
 4/ 1、(独)理化学研究所が最終調査報告とやらの記者会見を開き、小保方 晴子さんがユニット リーダーになって進めて纏めた英誌「Nature」論文で、彼女が博士論文の別の実験の写真を載せた点を「捏造」、データの切り貼りをした点を「偽造」と判断したとして、この研究不正行為は彼女一人によるものと強調した。
 「今日は何の日?」なんて言わないでしょうねぇ。報道の通り、理研は国から巨額の予算が付く「特定国立研究開発法人」への指定確保に忙しくて、問題を全て彼女に押し付けて早く片付けたいだろう。
 これに対して、小保方さんは即座に反論。前者については誰からも指摘を受ける前に自分で気付いて「Nature」・調査委員会に訂正を出している、とし、後者については鮮明な画象を使って分かりやすくしたもので悪意による不正ではない、などとしている。前者は初めて知る話。後者は、識者によれば、比較材料の部分の切り貼りで、STAP細胞そのものの部分ではないという。小保方さん、近く理研に異議申し立てをして、記者会見をやるようだ。
 小保方さん、何となくB型とお見受けする。後者についてはA型・O型社会では通用しないだろうが、あり得る話。


占 題
 小保方 晴子さんの科学者としての将来如何(4/ 3)

三 遍 筮 法
得 卦

11 地天泰
伏卦 5 水天需
互卦 54 雷澤歸妹
錯卦 12 天地否
綜卦 12 天地否
 九五、帝乙[六五](= 殷の紂王[帝辛]の父)妹[六四]を歸(トツ)がしむ。以て祉(サイワイ)ありて元吉。
 象に曰く、以て祉ありて元吉なるは、中にして以て願ひを行へば也。
 
 爻辭の通りだろう。結局、偉人として歸ぐに至る。
 伏卦【水天需】||||(← 左を上に。以下 同じ)からの推移で、外卦【坎】難が【坤】となって消え去る。
 互卦【雷澤歸妹】|||の物ごとの齟齬、今のようなボタンの掛け違いがある。
 【地天泰】、【乾】の上に【坤】。これはこの世界において女性が男の上に立ったことを象徴的に示したものとか。

 (後記:もしこれからの経緯として示されたものなら、小保方さんは次のステップの上六で沈むことになるが、それならこの六五のことが先に現出されるだろう。だから、上のように読む)



 4/ 9 午後より、小保方さん、釈明の記者会見。
 「STAP細胞はあります」、その道に打ち込んで来た人間の叫びだね。感動した。
 200 回以上STAP細胞を作っているという。それなら、自信がある筈だ。第三者もこの作製に成功している、と。実験内容があとで辿れることが肝心の筈の実験ノートが2冊で少ないとか、それも日付がマチマチとか、粗拾いばかりされていたが、メディアで言われていた話と随分 違う話が出て来る。若山 教授から受け取ったマウスで作ったというSTAP細胞が別のタイプのマウスの細胞だったとされるすり替え疑惑については教授と連絡が取れていない、と。
 要するに、小保方さんがSTAP細胞作りの「コツ」なり「レシピ」なりを論文にして発表して、それで第三者が再現実験をやれば白黒が着くのでは。

 ところで、東大特任教授の上 昌広
 テレビの情報番組でまたかまたかと顔を出しては小保方貶しに余念がなくて、細胞すり替え疑惑の時には「ES細胞ならツジツマが合うんですよね」としたり顔の疑をやって、「STAP細胞などというものはないと思いますよ」と断を下すように言っていたが、小保方さんの記者会見の後にはTBS「Nスタ」の取材に「200 回以上というのはデマカセ」とまで言っている。自分がそういうタチなんではないのか? 今後の変わり身(偽造・捏造)を見物しよう。
 それ以上に、この男は、政府の「福島県民を転出させない政策」の下、中通りより空間線量が低い浜通りで被曝問題をあらわにしないために後輩の坪倉 正治を南相馬市に送り込んだり、どこからかお金を持って来て飯舘村で健康診断をやったり、福島県での被曝データの収集にも動く、そういう工作をやっている。東大教授の早野 龍五とも懇意で、早野や坪倉は食物や ホール ボディ カウンター のセシウムの数値だけを殊さら前に出して安全・安心誘導をやっている連中、TUFと組んで。この上は福島県民が最も唾棄すべき輩かも知れない。
 執拗な小保方貶しも何か具体的な目的があってやっている風あり。

 テレビの情報番組が、記者会見の小保方さんを犯罪者に対するかように批判を並べるのは異常。STAP現象があれば人類の利益、ないならそれまでのことで、マスコミに何の不利益がある? これだけ騒いで数字を稼がせて貰っていて。
 AFP通信[仏]は「日本の幹細胞の科学者が『インチキ』の研究を押し通す」のタイトルで断罪記事を配信している。広告会社時代から外紙に興味を持って、アルゼンチン代表の選手の情報ではF.B.紙を長らく見ているが、ヨーロッパのメディアの質は割とこんなものだ。独りよがりの決めつけもよくやるし。


占 題
 小保方 晴子さんはノーベル医学・生理学賞を受賞するか(4/10)

三 遍 筮 法
得 卦

17 澤雷隨
伏卦 3 水雷屯
互卦 53 風山漸
錯卦 18 山風蠱
綜卦 18 山風蠱
 九四、(九五に)隨ひて(俘虜の六三を)獲ること有り。貞(カタ)くすれば凶。孚(マコト)有り道に在り、以て明らかなれば何の咎(トガ)かあらん。
 象に曰く、(九五に)隨ひて(俘虜の六三を)獲ること有りとは、其の義 凶なる也。孚 有りて道に在りとは、明らかなるの功 也。
 
 上の占に続いて、それならばと興味で質してみたが、この卦・爻は古来 色々に解釈される。
 一説には、孚(マコト)を俘虜と見て、逃げた俘虜を見付けては、戻れとばかりに強行にやってはダメで、soft に聡明に接対すれば失敗はない、と。観方を変えると、目先の利よりも将来の利。経緯的に読めるのでこれにしておきますか。
 この場合、【随】とは何ぞや? 自らは主導権を持ち難い卦。陽爻陰位の通り有意の人でありながら、今はノーベル賞どころか研究者生命も宙ぶらりんの状態。STAP現象の実証、延いてはノーベル賞という俘虜を自ら我が手で掴もうとせずに、九五の理研の検証チームが白黒の作業をやるのだから、それに随うことで爻辭「獲ること有り」となるかな。公田 連太郎 翁によれば、「獲る有り」とは、自分の志を得る、天下の人々が自分に随うことを得る。
 いきなりノーベル賞 誰々と世の中に登場するのとは違って、こうして世間とかかずらいながら、注目を浴びながら、昇りゆく、と。時に随う卦で、時に曇ったり晴れたりある。かなあ。

 更に書くと、STAP現象はバカンティ教授のアイディアを受けての小保方さんの発見ということのようだが、同教授[九五]に随しての共同受賞、とか?

 それで、この卦は互卦【風山漸】|||(← 左を上に。以下 同じ)九五。トントンと順に階段を昇って君位に就いたところ。
 現状・背景は、錯卦も綜卦も【山風蠱】|||で、失地回復にある。



結 果
 



負けるな、STAP細胞
2014/ 3/17、4/ 8、2015/ 2/19、2019/12/15
 不備・欠陥を見付けると皆で寄ってたかって叩いて、その人の精神の限界にまで追い込む日本のマスコミ。もしこの小保方 晴子さん(30)らのやり方でSTAP細胞の存在が証明され、実用化されたら、臆面もなく恩恵に浴するだろうに。
 学者からは、英誌「Nature」論文の重要部分がズサンならSTAP細胞の存在を証明したことにならない、とバカみたいに手続き論・形式論絶対のセリフを聞くが、論文至上主義を振り回すにも程がある。再現手順は理化学研究所と小保方さんが指導を受けたハーバード大学のチャールズ=バカンティ教授がそれぞれ公表している。海外なら当たり前に研究内容自体を尊重するわけで、日本では清潔主義の非難に走って、論文にしてもこの有効性やこれを取り下げた場合の不利益が検討されていない。
 その意味では「カルチャーがおかしい」のは理研 理事長の野依 良治をトップとする従来の連中かも知れないし、論文の取り下げを言い出した共著者の山梨大学の若山 照彦 教授も何か不利益があって結局 自分が納得したいだけかも知れない。


■小保方叩きが極まった 3/11、このSTAP細胞は果たしてイキなのか、と易に質すと、15【地山謙】|(← 左を上に。以下 同じ)六五。
 【謙】とは兼ねるで、正しく幹細胞、万能細胞。
 また、この卦は山が均される意。爻辭「富まず、その鄰(トナリ)と以(トモ)にす」で、小保方さんの栄光は論文の共著者や理研の同僚などと共に消えて(一時?)、「Nature」論文は取り下げられる、とか。
 そして、【謙】るで、この細胞の初期化から幹細胞取り出しまでの再現実験は他の学者の手に移るとか、或いは、万能細胞の流れは先輩格のiPS細胞の方に戻るとか。この六五は爻辭「用て侵伐するに利(ヨロ)し」とあるので、小保方さんが皆より叩かれることは勿論だし、象傳「服せざるを征す」で、行き違いがあって押し込まれそう(後記:4/ 1 理研が記者会見を開いて、小保方さんが研究不正行為を行ったと判断したと最終調査報告を発表)。
 そんな感じに読めるし、そんな案配になっているだろう。
 六五を陽変すると 39【水山蹇】||となり、このSTAP細胞の行方は純研究的なことやら別の事情やらで行き悩むことになりそうだ。

 ただ、この占題の幹細胞へのプロセスを含めてSTAP細胞は果たして実在するのかがまだ読み難い。理研やバカンティ教授が示した再現の手順でも今後も誰も作れないということになるやら、或いは、STAP細胞は万能機能のある別の細胞(そんなものがあるのやら)が混じったための現象などと結論づけられて終わるやら。


占 題
 STAP細胞は再現、証明されるか(3/17)

三 遍 筮 法
得 卦

55 雷火豐
伏卦 51 震爲雷
互卦 28 澤風大過
錯卦 47 澤水困
綜卦 56 火山旅
 九三、其の沛(ハイ)を豐(オオ)いにす。日中に沬(バイ)を見る。(上六により)其の右の肱(ヒジ)を折る。咎(トガ)无(ナ)し。
 象に曰く、其の沛を豐いにすとは、大事に可ならざる也。(上六により)其の右の肱を折るとは、終に用ふ可からざる也。
 
 ジックリ読む。
 真昼間の眩しき中に真っ暗なメに遭う意のある卦。この危位の九三も爻辭に「其の沛を豐いにす。日中に沬を見る」、象傳には「〜大事に可ならざる也」とあって、事の成り難さがある。
 この九三をSTAP細胞に当てると、正応の位地にある上六の重要な右の方の「肱」は小保方さんとなるかな、その頼りとする「肱」をば折ることになるが、この細胞の証明の信頼性の点でそれが却って「咎 无し」となり、象傳には「(上六は)終に用ふべからざる也」と。
 そして、九三の裏が【震爲雷】||で、外卦も【震】なのでまた “驚き” があり(初九を主とする内卦ほどのインパクトではない)、今、これに移ろうとするところにある(後記:若山 教授から受け取ったマウスで作ったというSTAP細胞が別のタイプのマウスの細胞だったとされるすり替え疑惑のことやら)。
 それで、STAP現象の証明の担い手と言ったらいいやら、間もなく小保方さんから別の人物に変わりそうだ。

 それで、どうも証明の担い手が変わる。この占示は経緯で示されているように思うので、次の九四を見ると、爻辭には同等の「其の夷主[初九]に遇ふ」と。ここにも九三より暗い状態の「日中に斗を見る」とあるので(裏が傷ついた太陽の 36【地下明夷】||)、またしても批判の嵐や処遇のことなど厳しい状況があるだろう。少なくても、この細胞の証明にはより厳しい視線が向けられそうだ。だが、爻辭は続いて「吉」と云う。
 続く六五はいつの時点になるか、爻辭「章を來せば慶譽あり、吉」と。爻意としては文字通りには採れない場合の多いドボンのある爻だが、この話の筋には好く合っているように思う。
 そこで、振り返って九三の一つ手前の六二を見れば「〜往けば疑疾を得ん」と。まことにキレイにその通りになった。爻辭は「孚(マコト)有りて発若たれば、吉」と続き、象傳はこれを説明して「〜孚 有りて発若たりとは信 以て志を発する也」とあり、これが何のことかだが、展開が変わって、この応の位地の六五ではこの万能細胞の存在を信じる者の努力によってこれが証明されるように取れる。この王位の六五が陽変すれば 49【澤火革】||||の大変革 也。



 4/ 8、理研が検証チームを立ち上げて、STAP細胞の有無の確認を行うとした。小保方さん抜きで。再現実験の担い手が替わった、と。
 九四の更に真っ暗になるとは、小保方さんが若山 教授に送ったSTAP細胞2株が若山 教授が彼女に渡したマウスの元細胞のタイプとは違うということで、小保方嘘吐つき女説がピークに達したことかな。ちょっとミスが多過ぎる。
 ここまでは概ね読みの通り。



結 果
 この年、The Nature に投稿された論文は幾つかの齟齬により撤回に至った。
 だが、2015 年、米テキサス大学医学部ヒューストン校のキンガ=ヴォイニッツ博士らは負傷したマウスの骨格筋から幹細胞になる新規の細胞集団を発見したと論文発表。iMuSCs(損傷誘導性の筋肉由来幹様細胞)。細胞が初期化し、分化した記憶が消え、身体の様々な器官に変化することが証明された。
 小保方さんによる発見と作製方法は違ったが、物理的圧迫で細胞が初期化し多能性を持つとする現象は証明された。
 ほぼこの読みの通りになったと思う。的占。我ながら好く読めたと思う。

 小保方さんは理研から研究不正の認定を受けたが、それは実験部分ではなく、論文構成上のミス。データの切り貼りなどは論文に付記されるデータ画象を見やすくするためのもので、実験結果の捏造ではなかった。画象の不正引用とされるものは本人の学位論文からの引用で、他人のデータを論文に持ち込んだのではない。早大の学位論文は「コピペ、盗用を多用」と報道されたが、それは誤って提出した論文の草稿のことであり、本稿への評価ではなかった。
 学者・医者らによるバッシングは彼女の人格を否定するほどで酷かったし、気の毒だ。
 2015 年、ベストセラー「バカの壁」(新潮社)で有名な東大名誉教授で解剖学者の養老 孟司は、毎日新聞にSTAP細胞問題を扱った『捏造の科学者』(文藝春秋/須田 桃子)の書評を寄稿し、STAP現象をこう否定した。「いわば哲学的にいうなら、生物は元来 歴史的存在であり、『記憶の消去』はできない。記憶を完全に消去したら細胞自体が消える。いいたいことはわかるが、これは実験家の夢である。初期化とはまさに工学の発想であり、生物学ではない」



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