井上 訓子[青山 倫子]TV


「逃亡者おりん」いよいよオンエア!
2006/10/18、10/20

ひとりの女が逃亡者(のがれもの)になった。
娘に会うため、人の心をとり戻すため。
だが、おりんの行く手には 果てしない修羅の世界が待つだけだった・・・


 井上 訓子[青山 倫子]さん主演、テレビ東京 連続時代劇「逃亡者おりん」全21話、10/20(金)20:00 よりスタート。第1話「哀しみの母子草」は2時間のスペシャル特番。
 さあ、ハンカチのご用意を。

 なのに、何でつまらないことやるかな・・・月曜の「週刊ポスト」のグラビアのあれ、一体どうしたの??? わざわざイメージをおとしめて、あれでは「次はヌードだな」と思われてもおかしくない。周りの反応もよろしくない。もし爽やかに脱いだとしても、これとどっちが品が良いだろう。酷いPR。
 人をまとってる「運」とか「気」とかいうものが多少 分かるので言わせてもらうと、わざわざ大勢の侮り等々を呼び込んでそれを散らしている。こんな調子と「逃亡者おりん」の肌見せで彼女のイメージがガラリ変ってしまいそうな。彼女の品の良さが今後 仕事の上で救いになればよいが・・・。




 この時代劇は殺陣がどうとか時代考証がどうとか つべこべ言わずに、お芝居として楽しんで観るものなんだな、と昼の番組宣伝「“逃亡者おりん”見どころ」で理解した。毎回の立ち回りのシーンが注目だったり、殺人マシーンとなったおりんが旅の出会いの中で人の心を取り戻していくテーマがあったりするのだが、まあそんなことより、井上 訓子[青山 倫子]さんの体当たりの初々しさ・美しさを観るものだ、これは。それと、彼女の真剣な頑張りぶりと。
 さてさて、また書くとするか。

 
「手鎖、御免!」

 
 「逃亡者おりん」クランク イン(6/21)。
 第1話の東映京都撮影所のスタジオでの初カットなど午前の撮影を終えて外に出てきた井上さんの緊張した顔、と思ったら、座っていたのか脚がしびれてまともに歩けなくて“助けて状態”だった。「撮らないてくださ〜い・・・」

 この番宣はテレビ東京の名物アナ、大江 麻里理子さんの番組進行&現場レポート。
 京都の現場を訪ねたのは第5・6話を撮っている時らしく(訂正:取材は10/ 5)、京都郊外?の現場のインタビューに、井上さんはこの大役が決まった時はビィーーーックリで、それでしばらく騙されているのでは?と思っていたと。第5・6話まで撮っていてもどこか現実感が・・・らしい。
 そして、ボーッと何 考えているのか分からないような人だった(本人談)のが、この役に入って表情が厳しくなったと言われると。

 おりんの例の銀鎖は右腕に仕込んでいることになっていて、「チャリン」と手首に落とし、決め台詞「手鎖、御免!」の一声と共に相手を突き刺したり巻きついたりする。
 変〜身〜もあるし、何かウルトラマンや仮面ライダーが入っている。
 それで、相手を仕留めると、また決め台詞「闇の鎖、また一つ切らせていただきました」。第2話からは変更になって「〜切りました」。

 毎回アクションが違うので使う筋肉もそれぞれで、筋肉痛でない日はないと。それと、そちこちアザに打ち身。殺陣師が従来のアクションに毎回 工夫を入れて変化を付けているという。

 しかし、東京に戻って初めて見たが、オーブニング タイトルのCGは beautiful !!

 それと、井上さんは三河堂 仙右衛門(小林 稔侍)を「凄くステキです」と、武士だった仙右衛門の身の処し方・無二の親友の娘おりんのために身を捨てる死に様のことだが、第5・6話を撮影している今も仙右衛門の思いを思い起こしてやっていると。
 その小林さんは自分がそうだったように時代劇の脇(役)として10年かかって出来るところを主役として半年で出来るのだから、井上さんは幸運だと、エール。今後も彼女がこの時代劇の世界でやるものとの前提で話して御座るのだが。

 宇吉役の左とん平さんは井上さんは教えればすぐ出来るので、彼女にはステップ アップして欲しいとこちらもエール。やはりこのドラマは‘青山 倫子'を魅せる、売り出す、という面がかなり大きい感じだ。テレ東の“顔”になっていくのか・・・。
 それと、ストーリーとしては、大御所 徳川 吉宗の死後、御庭番が解散させられて植村 道悦(榎木 孝明)が手鎖人を組織すると、宇吉がおりんをこれに引き張り込んだわけか。父親の仇の道悦を討つためにここで凄腕に育て上げるため?

 井上さん、衣装はお気に入りということでは例の露出過多のくノ一のコスチューム、あのレオタードの戦闘服を挙げて、見てくださいと。毎回この格好で立ち回りをやるようだ・・・ミテミテさんだったか・・・。

 それから、可笑しいのは、監督が(植村 道悦を?)一番の大悪と思って撮影していて、後でプロデューサーらと話をしたら大悪はほかにいた(あおい輝彦の大岡 忠光)とか。監督がこれじゃこちらが登場人物の対立関係がハテナだったのも当たり前。このドラマは原作なしのオリジナルの脚本なので、ストーリーは多少 見切り発車のようだ。

 それを知ってか知らずか、以前から井上さんと似ているなぁと思っていた大江アナが現場でくノ一姿に変身。いきなりアクションをやったとしても井上さんよりピタッとサマになっていそうなのが怖いが、その内おりんの“影”をやるとか、期待しております。キャラ明る過ぎか。


今宵、殺意を覚えることに(笑)
 
 お、植村 道悦 役の榎木 孝明さんが奥様のてるえさん(元女優)と出演したテレビ東京の「レディ4」(16:00 〜)の後半に井上さんがゲスト出演。わずか数分間。

 京都での撮影では夏はそれは暑くて、着物の下は汗だくだったとか。だが、京都の冬はこれまた寒さがきつい。榎木さん、おりんのあのレオタードのような衣装で冬はどうするんだろう、と。

 井上さん、今日は朝から番宣なのか、午後はこれ以外は見かけなかったが。局が力を入れているだけあって、番宣の数だけは凄い。
 オンタイム(?)で彼女を観るのは3ヵ月ぶりか。ん〜、気のせいか何となく貫禄が付いたような・・・笑顔らしい笑顔がなくて、何か忙しかったのか。変に変わらないで欲しいのだが。

 ん? テレ東のビルには「逃亡者おりん」の巨大なポスターが掲げられているようだ。仕事のついでにでも見てくるか。



青山 倫子 サン、リスタート
2006/10/15
 井上 訓子[青山 倫子]さんのケガは左大腿部の肉離れだったか。治療のため 10/ 2 の再開まで約3週間 撮影が止まったと。肉離れ、プロのフットボール選手が用心していてもやってしまうのに、スポーツもしないガリガリさんが20kgの子供を抱えて砂浜を走ったとな。現場の管理がどうかしてる。これなら腰だって壊す。この春、舞台「ANGEL GATE」の稽古中にやったというのも脚のこれじゃなかったか?


52 艮爲山
 
 左脚というと、易の八卦では【艮】に当たる。「逃亡者おりん」の大役が決まった時の状態を示す 58【兌爲澤】||||(← 左を上にして見る)には「悦び」と共に「中途挫折」の意味があることを最初の占「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」ほかの稿で書いたが、それは具体的にどんなことかと裏卦を見れば、52【艮爲山】。【兌爲澤】の【兌】では「口周り」や「呼吸器系統」だしへんだなと思ったら、やはり裏。すなわち、「中途挫折」の裏に「左脚が二つ」とちゃんと示されている・・・今度で二度目の左脚の肉離れという意味か、この仕事に入ってからのことか。

 記 事:
 「〜同日(10/12)、東京都内で開かれた初回完成披露会見で明らかに。おりんが幼児を抱えて走るシーンで突然、痛みを訴え倒れたという。〜関係者は「青山さんは『撮影を続けて』と号泣した」と説明。会見で青山は、共演の榎木 孝明(50)、宅麻 伸(50)、梶 芽衣子(59)、 あおい輝彦(58)を前に、「ご迷惑をおかけして・・・」と、 感極まり、絶句する場面もあった」
 ・・・泣くな、っの。
 話が変わるが、ちょっと前に「ラブサイコ/愛してる…」のDVDを観たところ。シアターで観た時には気づかなかったが、怪しげな表情を作っている眼尻辺りのメイクがなかなか好いではないの。



女優 青山 倫子 サン の 2007 年を筮せば
2006/10/ 7、10/ 8

女優 青山 倫子 サン の 2007 年[年筮]
 

56 火山旅
■彖 辞
 旅は少し亨(トオ)る。旅の貞あれば吉なり
■上爻の爻辞
 鳥その巣を焚(ヤ)く。旅人 先には笑い後には號(サケ)びよばう。牛を易(サカイ = 国の境)に喪(ウシナ)う。凶なり
■「象 伝」の上爻の辞
 旅を以て上に在り、その義 焚かるる也。牛を易に喪う、終にこれを聞く莫き也
 

 年筮。三変筮で占取して、またも【火山旅 カザンリョ】。前回「女優 青山 倫子 サン の「逃亡者おりん」での成功如何を筮す」で示された卦だ。「日 西山に傾くの象、鳥を見て矢を失うの意」。井上 訓子さんの女優としての道“青山 倫子”と解されるこの卦の「旅」。そして、今度は かの上爻。

 
「旅」・・・

 
 年筮につき礼を払って大安の日の早朝に筮をとってみたら・・・。
 前回と同じ【火山旅】だが、「逃亡者おりん」での井上 訓子[青山 倫子]さんの来年の仕事具合を占したわけではない。彼女の来年一年の状況を窺う年筮だ。

 前回も書いたように、仕事に安定を得難い「旅」の時にあっては「貞」の態である故に安きを得るのである。
 ところが、上爻のこの有名な辞は関係に慣れるなどして“鼻っ柱強く驕り高ぶる”から全てを喪うと言う。まあ、辞の文言が全て現実に重なるわけではない。女性として薹(トウ)が立つということか。ともかく、前に書いた外卦(あるいは内卦)の方面と摩擦を来すか、何かある。
 そして、自分の「巣を焚」いてしまう。それと、「牛を易に喪う」、つまり、国の境を出て従順の徳に例えられる牛(= 仲間。支え)をなくして身を危うくする。これらは違う例えで同じ事を言っており、大切な居場所を失う。あるいは、それ程の陥没を見るということだ。「象 伝」は自身“牛”をなくしたことにまだ気づいていない、故に・・・という。
 「逃亡者おりん」の仕事は前回の占でよき仲間や信用を得て彼女に過失なくこれを終えると示されているので、陥没はその後・・・来年、「旅人、先には笑い・・・」だ。初めての体質の現場できつい長い仕事、ケガもあった(今月になって撮影が再開。やはり降板の事態にはならず)、となれば“化学変化”もあり得ないことではない。

 ん〜、ここで言う「巣」とは何か。女優という旅人の巣。今回の占と関連づけられる前々回の「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」の変卦では外卦の方面、つまり広告代理店とか“太秦”とか仕事先のことで陥没の兆しが見てとれた。国の境の「国」も同じ意味だが、果たしてそうか・・・。
 ああそうだった、【火山旅】はその「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」で将来の状態にあたる之卦【水澤節】の裏卦だ・・・女優としての発展などが止まると見られる【水澤節】の背景・理由がこれか・・・ここで来たか。もうこの辺にしておこう。誰にも益がない。

 [互 卦]28【澤風大過】||||
 [錯 卦]60【水澤節】 |||
 [伏 卦]62【雷山小過】||・・・「飛鳥 山を過ぐるの象」。本卦の状態に至る原因を示しており、山の頂を過ぎて下降を意味する。

 ファンの方はあと2週間で始まる「逃亡者おりん」で女優 青山 倫子をよく目に焼き付けられることだ。



 もしやと思って、四柱推命で「空芒」すなわち「天冲殺」を見てみたら、案の定。井上さんは今年 2006 年の立春からこれに入っている。再来年の節分まで2年間。来年「逃亡者おりん」の仕事が終わった頃はまさに真っ直中だ。知ってか知らずか、こんな時期に女優に軸足を移して青山 倫子に改名もし、初の大役に臨んだか・・・改名までやりながら、四柱推命ぐらい見なかったものか・・・。
 【火山旅】の時、これが「天冲殺」と重なるなら2年で終わるが、今回の占と前々回の「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」の占を見るなら、女優活動そのものと被りそうでならない。「逃亡者おりん」の後、明らかにまずい。

 はて? こちらももしやと思ったら、今年の節分で「天冲殺」が明けていた・・・仕事のこと、住まいのこと、○○のこと、この春を境に大きく動き出して「何か変わったぞ」と自分で自覚していたら・・・この2年の間には大きい難事が二つ三つ。
 正直、こういう狭義の運命学の世界は縛られて好きではないが、まあこの不思議な展開は経験してみれば頷かないわけにはいかない。



オンエアまで1ヵ月
2006/ 9/20、9/26、9/30
 井上さん曰く、撮影では「木に登れ〜! 次は屋根の上を走れ〜!!などは日常茶飯事」とな。そんなにアクションずくめなのか。ケガする筈だ。屋根から落っこちでもしたか。して、'青山 倫子' はスタートでそんなカラーになってしまうのか・・・。
 ほお、井上さん、撮影初日は思っていた程にプレッシャーはなく、自分でも意外なほど冷静で、「おりんの芯の強さが私にもあるかも・・・です(笑)」と。それは土壇場になると冷静になるA型気質というやつかも、と。
 それと、「おりんとの共通点は、ズバリ、頑固なとこでしょうね。こうと思ったら引かないですもの、私って」 頑固! それはマイナス評価だな。そういうおなごはん苦手どす。

 井上 訓子[青山 倫子]さん主演「逃亡者おりん」、放送開始まで丁度あと1ヵ月。楽しみにしているけど、これ、いろいろストーリーを詰め込み過ぎで、人間関係・因果関係を整理しないとよく解らない。テレビ東京のプレス資料を読んでみたが・・・。

 時は江戸の中期、九代将軍 徳川 家重の時代。
 まず、次の対立関係が頭にないとチンプンカンプンになる!

■九代将軍 徳川 家重(小林 隆)
 言語障害があり、安愚との設定。

■側用人 大岡 忠光(あおい輝彦)
 家重の言葉をただ一人 聞き取ることが出来、今や幕府の実権を握る。
VS.
■田安 宗武(倉田てつを)
 家重の実弟で次の将軍の座を狙う。御三卿。

■老中 森川 土佐守(田中 健)
 田安を推して大岡と対立。植村 道悦と結託。

 おりんの父で元御庭番の古坂 平九郎(大出 俊)は大御所 徳川 吉宗を暗殺した濡れ衣を着せられて おりん12歳の時に闇に葬られた。この将軍暗殺は全十七家ある御庭番の裏に潜む別家の頭領で幕府転覆を狙っていた植村 道悦(榎木 孝明)がやったということらしい。おりんの父を陥れて葬ったのは道悦とあるが(後記:ここ筋書きが変わって、大岡 忠光がやったことに)・・・おりんの父は道悦の目論見に気づきもしたということか。
 だが、おりんはそうとは知らず、父の死後 道悦の手鎖人に入って凄腕の殺人マシーンに成長し、父の遺志を継いで将軍 家重を守るためと反対勢力のお掃除の任に励む。
 ちなみに、「御庭番」というのは先の徳川 吉宗が新設した将軍直属の諜報機関のような役職で、江戸市中や地方の情勢を探るのが任務。時代劇で忍者まがいにしているのは創作。

「手鎖、御免!」で必殺の銀鎖をショット

 
 それで、対立関係で見ると、植村 道悦は家重の将軍就任を助けて、その後おりんらを使って反家重の勢力を掃除しているようなのだが、反家重派と結託しており、このあたり因果関係が分かりづらい。
 そして、おりんは植村 道悦に騙されその野望の手先として利用されていたと悟って組織から逃亡。だから、おりんはまず公儀からは反家重派からつけ狙われるのだろう。それと結託している「手鎖人」からも口封じに次々 刺客が送られ、二重に追われる、と。
 なるほど、立ち回りの相手に事欠かないわけだ。


 それで、幕府内では何やら幕閣を揺るがす陰謀があって、それを解くカギ(密書)をおりんが持っているんじゃないかと将軍直属の徒目付でナゾの男 倉沢 弥十郎(宅麻 伸)がおりんの後を追って行く。
 政府転覆の陰謀を解く密書を主人公の女が握る・・・これ、おりんの母親役の梶 芽衣子が昔 主演した「修羅雪姫 怨恋歌」のインサイド ストーリーのパクリじゃないの。おりんの剣客になるための精進にしても。名のある脚本家だろうに、随分 方々から色んなものをパクってくる。
 ともかく、倉沢 弥十郎はなぜサッサと おりんを捕らえて密書を得ようとしないのか・・・最後に「実は・・・」があるんだった。

 それと、テレビ東京の資料では「おりんは娘・お咲は死産と聞かされていた」とあるが、手鎖人を脱するまで何年か育てているんじゃないかな? 第1話でそれらしい写真があるけど、無関係の子?
 しかし、'青山 倫子'のデビューは母親役か・・・。

 それで、おりんは元御庭番だった近しい宇吉(左とん平)から実は娘・お咲は生きていると知らされ、娘を求めて紀州(大御所 吉宗の出元か)の根来を目指す、と。
 何かボンヤリ京都から西へ旅ゆくようなイメージをしていたが、江戸から東海道を下るのだ。丁度10年前こちらが韓国ソウルまで自転車で旅した時のルートと同じか・・・すると、根来の手前の山奥に幕府護衛のトラの穴 伊賀の里が立ちはだかるな。

 「父・平九郎の吉宗暗殺の汚名を晴らす旅でもある」? 奉行所のお白州に植村 道悦が後手に縛られて、ならそうなるが、これは最終回ぐらいに道悦を討ち果たして終わりだろう。
 「修羅雪姫」では雪が「因果応報」と叫んで両親の仇どもを斬っていたので、最後に道悦を打つ時には何か叫ぶだろうのに1票。

 ところで、母親役の梶 芽衣子について井上さん見誤っていないか。昔の「修羅雪姫」について撮影秘話など最近のロング インタビューを観たら、インタビュアーの若い女性を如何にもたしなめ加減にAB型チクチク。「逃亡者おりん」では序盤の回想シーンを終えると回の終盤にまた登場して今度は井上さんと絡むことになるようで、7月末の製作発表記者会見では「その時を絡みをとても楽しみにしていています」とあの含み・・・浅野ゆう子・田中マキコ・川島 直美・・気を許しているとコワッ。



 「逃亡者おりん」、テレビの番組情報誌をあれこれ見て因果関係が少し分かってきた。
 発見が一つ。おりんの娘・お咲の父親は闇の暗殺組織「手鎖人」を率いる植村 道悦(榎木 孝明)とな。


青山 倫子
製作発表記者会見(7/27)



 
 「ビジネス ジャンプ」11/ 1 号に「逃亡者おりん」が漫画になって登場。これは第1話で終了なのかな? 井上 訓子[青山 倫子]さんそっくりに描いてある。
 なるほど・・・おりんの父・古坂 平九郎は公儀にしょっ引かれて行って、彼を陥れた人物は不明。古坂家は将軍家を支えて来たわけだから、反家重勢力・植村 道悦の画策ということか。平九郎の親友 三河堂 仙右衛門(小林 稔侍)はそれを知っていたが、第1話で手鎖人の刺客に殺される。口封じならやっぱり植村 道悦がこの黒幕らしい。

 それと、おりんは道悦に騙されて将軍家の方の勢力を掃除していたわけか。いずれにしても公儀は勝手に容疑をこしらえて来て、おりんは手鎖人の刺客がやった側用人 大岡 忠光への襲撃と当時まだ生きていた三河堂 仙右衛門殺しの罪を着せられてお尋ね者の身になる、と。

 それで、おりんの復習劇としては父親を陥れて死に追いやった人物を誅することだから、終盤にそれが誰かおりんにもハッキリするということかな。
 そして、宇吉が娘・お咲へのおみやげとしておりんに渡した雛形の姉様人形の中に幕閣を危うくする密書が入って御座〜る。

 しかし、これ、「修羅雪姫」とその続編の「〜 怨恋歌」のストーリーや場面とホントにそちこち重なってくる。親の墓の前で一人 昔を振り返るシーンまで同じ。まあ、とにかくこれはアクションものであり、それ以上に、見たら人情時代劇かも知れない。



【兌爲澤】には中途挫折の憾み
2006/ 9/19
 井上 訓子[青山 倫子]さんが「逃亡者おりん」の撮影で負傷して、彼女の撮り分の撮影がしばらく中断しているという。今月上旬のこと。この春の舞台「ANGEL GATE」の稽古で皆でストレッチしていて脚を肉離れするぐらいスポーツと無縁の人が、半年間も連日 立ち回りをやろうなんて体が付いて来る筈がない。無用にスリムで、体力がない。長老の左とん平がのっけから心配していた通り。

 「逃亡者おりん」での井上さんの成功如何を筮して出た【火山旅】|||(← 左を上にして見る。以下 同じ)の互卦(= 内部の事情や事態の進捗状況を示す)が【澤風大過】||||であれば、日程・体力的にかなりハードなことになっているのだろう。これは【大坎】の似卦で、常に今度のような陥没の危険をはらんでいる。
 それを裏付けて、裏卦は【水澤節】|||で、これは竹に堅い節があるように不意の障害に出くわしたり、進むにしても常に引っ掛かりながら滞りがちに進む、ということだ。おそらく井上さんの障碍は今回のケガだけではなく色々とある筈だ。【水澤節】だから、彼女がこの仕事を頑張ろうにも物理的にこなし切れない限界がある。もう10週分ぐらいは撮影を終えただろうか。 暑かった夏の京都・・・。

 では、今後はどうなるか。【火山旅】の二爻の辞の「次(ヤド)りに卽(ツ)く」はまさか入院を示して、それが不安な長い旅にあっての安寧の時などと言っているわけではないだろうし、「象 伝」の【火山旅】二爻に「童僕の貞を得るは、終(ツイ)に尤(トガ)無きなり」とあって忠実なスタッフを得て彼女に過失なく仕事を終える筈だから、まあ降板なんてことにはならないと思う。


58 兌爲澤
 
 だが、それ以前の「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」の筮を見ると、現在の状況に当たる本卦【兌爲澤】は「逃亡者おりん」の主役抜擢が決まって「大いなる悦(ヨロコ)び」であると採るならば、同時に【兌】が2つ重なった「毀折」である。小事ではご難はなくても大きな仕事に臨んだ場合には中途挫折が起こりがちなのだ。降板もありだし、実質的に挫折感を味わうかもれない。

 ともあれ、井上さんのこと、体以上に心を傷めていることだろう。負傷して仕舞ったものは仕方ない。どんなケガなのか不明だが、休養して回復を待つよりなし。遠くからお見舞いします。



女優 青山 倫子 サン の「逃亡者おりん」での成功如何を筮す
2006/ 9/13、9/16
 仕事でも、私ごとでも、フと思いついた時に筮を取ってみる。
 初めてのテレビ主演、初めての時代劇にして半年のロング ランとなる「逃者おりん」。アクションもある。井上 訓子さんが女優 青山 倫子として初めて臨むこの仕事でどんな成功を見るか、あるいは見ないのか、本卦のみの三変筮で占取してみた。以前の「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」の占示との関係で興味深く、果たしてどんな結果が示されたか・・・。

女優 青山 倫子 サン の「逃亡者おりん」での成功如何
 

56 火山旅
■彖 辞
 旅は少し亨(トオ)る。旅の貞あれば吉なり
■二爻の爻辞
 旅、次り(ヤドリ = 三泊以上する宿。ここでは太秦の世界)りに卽(ツ)き、その資(タカラ = お金)を懐き、童僕(= しもべ。ここではスタッフ・関係者)の貞(= 正直で忠実)を得たり
■「象 伝」の二爻の辞
 童僕の貞を得るは、終(ツイ)に咎(トガ)無き也
 

 何とも興味深い卦を得たものだ。安逸の時もない長い旅路を描いたこのドラマでの成功如何をストーリーそのままの意の【火山旅 カザンリョ】で見せてくるとは“易神”も何とも粋なことをする。この卦の名「旅」は旅(ノガ)れる、と読むのだ。内卦「山」が外卦「火」でボウボウになった山火事[山焼き]であれば火は一刻の休みなく燃え移り、人は居場所を失う。そこから「旅」が出てくるのが卦名の由来とされる。この旅とは常の場所を追われての不安で孤独な旅であり、国内で用いられなくなったとか罪を逃れるためとかいう失意が旅の動機となっている。おりんの状況そのもの。
 この卦は一説では 33【天山遯 テンザントン】||||(← 左を上にして見る。以下 同じ)から生れたとされ、このドラマのストーリーと重ねれば闇の暗殺組織「手鎖人」からの「遯」すなわち逃亡であり、現実の仕事の上ではテレビCMの世界を遯してきたことと重なる。そのままだ。
 しかも、占示はこの企画の成功如何については直接 語らず、先日の「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」の占と同じくあくまで井上さん個人の女優としての成否を示して来ており、よく占的に応じている。

 
すっぴんでの町娘姿(第1話)

 
 易でいう吉凶は、吉、无咎、悔、吝、凶の五つ。
●「无咎(トガナシ)」は災難・罪過なし。まあ悪くはないといった程度。
●「悔(カイ)」は、次の「吝」と同程度の結果で、悔いのあること。始め悪くて後 好くなる。
●「吝(リン)」は羞(ハ)ずべきこと。始め好くて後 悪くなる。
 
 この問筮の答えを早速 言ってしまうと、彼女としてはこの「逃亡者おりん」でそこそこの成功を得ることになるだろう。
 【火山旅】は先日の「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」で将来の状態を示す之卦として出た 60【水澤節】|||の丁度 裏卦にあたる。ちょっと気の毒だが、やはり女優の道については憂慮が絶えず安定を得難いものが窺える。彖辞に「貞あれば吉」とあり、その通り頑張るだろうが、根っこに孤独な旅の不安が横たわっているため「少しだけ亨(トオ)る」。
 だが、【火山旅】は芸術方面には良卦とされる。しかも、得たのは二爻で、これはこの卦が持つ良い面が集っており、6つの爻の中で唯一 旅中の安寧の時を表しているのだ。すなわち、これからの女優の道において最も良き時、となる筈だ。ここポイント。

 それは爻辞にそのまま示されている。孔子の編ということになっている十翼の一「象 伝」にはこの辞を説明して、「童僕の貞を得るは、終に尤なき也」とある。忠実な仲間や方々の信用を得、過失なくこの仕事を終えると。異説で「貞に努めて童僕を得〜」とも読めるが、大差はない。
 「易学実義(判断篇)」(中村 文聡 著)を開くと、「何事も順調安定を得るときで、諸事良好を得る」とだけある。

 大本の彖辞に戻ってみると、【火山旅】は「旅は小し亨る」で始まる。女優業に軸足を移し、おりんの「りん」にかけて青山 倫子と名前をあらため(後記:そうではなかった)、この大役に臨んだ意気込みからしても少し名を得ることだろう。だが、雑誌やテレビに注目される有名人になるようなブレークの気配はこの卦からは窺えない。勿論これだけのキレイな人がテレビの全国放送のゴールデン タイムに半年も主役を張るのだし、【火山旅】とはいえ二爻だから一時 注目は受けるだろうが、基本が【火山旅】、「少し亨る」だ。このことは前回の「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」で現状にあたる本卦【兌爲澤】が事を起こしたものの勢い不足を示唆していることと通じる。
 そして、彖辞は「旅の貞あれば吉」と続くが、「女優 青山 倫子 サン の将来を筮す」の本卦【兌爲澤】と言い、井上さんを占すると“「貞」の姿勢あるがゆえに良い”という辞が付いてくる。「貞」とは辞が成立した周の昔の意は、「操・志 正しく、迷わず」になるか。「旅の時をどう送るか」というのがこの卦を得た時のテーマなのであり、それには彼女のように「貞」の姿勢が最良なのだ。逆に、【火山旅】にあってこれを失えば凶ということ。

 「彖 伝」は辞の基となる象(= 卦の形)を綴る。「柔 外に中を得て剛に順う。止まって(= 内卦)明(= 外卦)に麗(ツ)く。旅の貞あれば吉なり」と。五爻という好い仕事相手を得て、仕事場の剛のベテランに順い、京都に止まってこの分野の明るい者に麗く、と見事に今の彼女の人間関係や姿勢が表れている。「柔・剛」とか「中」とか素人の人には何のことやらだろうが、筮竹を手に取りながら果たしてどんな答えが出るものか興味津々でいて、こうもピタリはまる文言を示されるともう笑いしかない。


 さて、重要なのはここから。
 この「逃亡者おりん」ではひと安堵と示された【火山旅】の“旅”とは何のことか・・・。
 今回の仕事よりも大きな枠取り、つまり、彼女の“女優としての道”を表していることは疑いないだろう。
 だとすれば、ここで宿・金・人とその最良の二爻が出たということは、先にも書いたが、「逃亡者おりん」がキャリアのピークと見られないこともない。【火山旅】はそう長い時間を示したものではない。ピークが。10年も先のことはひとまず対象外として、もし「逃亡者おりん」後の仕事の大きな展開をあらためて筮しても、ポジションの昇進を見る 46【地風升】||や日の出のごとき人気上昇を見る 35【火地晉】||のような卦が示されることはなさそうだ。

 少し掘り下げてみる。
 二爻を引っ繰り返した伏卦は 50【火風鼎】||||。この時代劇の、古きを去って時代の要求に切り替えた革新による成功のことで、=「逃亡者おりん」の企画。この主役に決まったということで、本卦の状況に至る事情を示している。この卦は「位が定まる」ことを示すのだ。「逃亡者おりん」によって彼女の位が定まる。
 【火山旅】の内部に蔵する互卦を見ると 28【澤風大過】|||| で、これは具体的に何のことやら・・・「身に余る任務、過度にやり過ぎること」を示しており、大役であることはもちろん、撮影等の内容・スケジュールなどがかなりハードなのかな?


基準卦を立ててみる
基準卦

53 風山漸
本 卦

56 火山旅
基準卦
35 火地晉
 
 それでは、対策篇。基準卦との対照を考えてみますか。大サービス。これは宜しくない卦とか読み難い卦を得た時に、その卦から見て望ましい卦[基準卦]を挙げてみて、何をどうすればいいのかを探る手法。

 まず、理想を大きく、人気の上昇を示す 35【火地晉】を採ってみる。すると、【火山旅】と並べてみて三爻が異なり、これが陰。本来 三爻は陽の位置だから頼りない不正になるが、上爻の陽と陰陽 応じるようになる。事務所側の内卦も動かざる【艮】から受容の【坤】へ。つまり、【火山旅】は内卦の事務所のトップ(三爻)と外卦の仕事先のトップ(上爻)が陽同士で並び立っている状態だが、事務所のトップが仕事先のトップに対して柔の姿勢になって策でも図れば意気投合してこの卦のブレイクも、ということか。何か嫌な連想を伴うな。
 では、もう一卦。順を踏んで進む 53【風山漸】を採ってみる。これだと四爻の陽が主爻の五爻に移動し、二爻・五爻が陰陽 応じるようになる。相手方である外卦が状況に柔軟に応じる「風」の【巽】に。つまり、仕事の現場の責任者に下から正の適材(五爻)を得れば井上さん(二爻)と意気投合して現場レベルで状況が好転する、と。これは常識の範囲だ。

 ただ、果たして基準卦から導かれる処方に占示の【火山旅】の暗雲を払う迫力がどれだけあるか、経験上 何とも言えない。これは正に運というものを変えるわけだから、当事者が【火地晉】なり【風山漸】なりの明るい成功を頭から信じてブレなく芯から明るく事に当たるのでないと・・・。信ずるということの純度の問題が始めにある。


 “易神”(もちろん天地自然の理法を人格神に模してこんな風に言っているだけ)は問う者の感情・事情などおかまいなしに、常に非情な賽の目を出して来る。女優 青山 倫子としての歩み、如何 相成るや・・・。



逃亡者“お吝”
2006/ 9/ 7、9/12
 うっかりこの日記を消してしまった。間抜けだが、落ち着いてもう一度 書くかと。

*  *  *  *  *

 井上 訓子[青山 倫子]さん初主演、テレビ東京の連続時代劇「逃亡者おりん」の公式サイトが立ち上がった。まだ、トップページだけだが、その画像(こちらのパソコンで動かないだけで映像だった)の彼女の出で立ち、何だこれは・・・大きく肩肌 脱いで、胸の谷間 見せて、腰からスリットの入ったタイツ履いて(下の報道資料の写真は公式HPのそれと同じコスチュームらしい)、テレ東、こんな色じかけの客寄せをやるとは・・・。これではVシネマの 'くノ一もの' ではないか。当初、同局では「女忍者の時代劇を作るのでそのキャスティングを進めている」と発表をしており、製作側の頭には昔の「修羅雪姫」や「逃亡者(とうぼうしゃ)」より前に「くノ一忍法帳」があったようだ。'くノ一もの' ・・・今やAV女優の仕事場になっていて若い者なら皆 見ており、それと被ってくるこんな番宣がどう受け取られるか局では解っているのだろうか。前に「由美かおる みたいなものに」と聞いてちょっと引っかかっていたら、こんなことだった。“井上 訓子”にトレンディなイメージを重ねていたファンは複雑だろう。
 【兌爲澤】の裏卦は【艮爲山】||(← 左を上にして見る)。なるほど、新しい世界への門出であり、“お山”が2つだ。

No more

 
 
 この前、彼女の事務所で先輩にあたる神田うのが自身のウエディング ブランド「シェーナ ドゥーノ」の和装を提供すると記事があった:「第1話で使用した「黒お引きずり」は高級スワロフスキーをちりばめ、ハート柄に英語のロゴが入っている斬新なデザイン。うのは「違和感なく、かわいらしくて安心」。青山も「キレイで着やすい」と話している」と。「お引きずり」とは振り袖のことだったと思うのでこの写真のコスチュームとは別のもののようだが、鎖国して百年になるこの時代にハート柄に英語のロゴの衣装?
 先日の製作発表記者会見で「時代劇の魅力」を聞かれたおりんの母親役の梶 芽衣子が「現代劇と違って荒唐無稽な展開もありだから」というようなことを言っていたのが何となく分かってきたような。
 まあ、時代劇の○○時代というリアリティは時代考証が支えているわけだが、確か賢明な人物だった筈の側用人 大岡 忠光を悪党にしてしまうし、これ、結局“無時代ドラマ”らしい。

 しかし、こんなコスチュームやら入浴シーンやら、随分 低劣なことをやらせるものだ・・・佐々木 彰チーフ プロデューサー、女優 青山 倫子を盛り立ててドラマの成功を図ると言っていたが、この売り出しだと“時代劇女優”のイメージだけでなく、“色”まで付いてしまう。キワモノを了解すると今後は必ずそういう目線で見られるし、こういうものは一時 関心を呼ぶだけでイメージを汚して終わりだ、凶。他の仕事への影響をどう考えているのか?(マジ怒り)

 プロデューサーたちも「修羅雪姫」の何を見ているやら。屋敷での大立ち回りのシーンで、純白の振り袖姿の修羅雪が官憲のサーベルに斬りつけられ、袖が落ちて白い二の腕が覗き、そこに鮮血がしたたり落ちる場面があった。あれがエロスだろう。エロではない、エロス。
 例えば、今時の学生ならAV女優の裸を見ても何ということはないが、凛々しい女性教師の胸元からブラが覗いたら一生の記憶になるだろう。それはそこに“落差”があるから。公と私、規律と乱れ、日常と非日常・・・露出度とエッチな感情が正比例しないことぐらい普通に分かる筈で、どうせやるなら、女優 青山 倫子を lift up するエロス、少なくても彼女のマイナスにならないエロスをキチンと考えなされ、と。これではおりんは「お吝」。「吝(リン)」とは易で羞ずべき結果を言い、始め好くても後 悪くなる。
 テレ東、番組の視聴率が下がって来たら露出頼りに、なんてね。


 ところで、井上さんと同じ事務所で今年 舞台「東京等身大」で共演した吉野 紗香がこの第4話に出るようだ。農民の娘の役。先日の記者会見の頃に丁度 撮り終えたようで、1週間ちょいで1話制作のペースなのかな2・3ヵ月は先行して撮っている。
 それなら、井上さんの友だちの尾上 綾さん改め尾上 綾華さん(なんかな〜、本名が昔の刑事犯と似ていることはあるが)の出演も期待できるかな。訳ありの非情な女刺客なんか似合いそうだ。ファミリー ドラマの母親役とか、尾上さんの方がある意味 息の長い女優になるような気がするが。
 それから、同局の「出張鑑定団」で「逃亡者おりん」の現場に侵入したようだ。

 「逃亡者おりん」、来年3月までの2クールで、10月20日(土)20:00 スタート。



女優 青山 倫子 サン の将来を筮す
2006/ 8/ 4-8/10、8/18、10/25
 テレビ東京の連続時代劇「逃亡者おりん」の主役に大抜擢された井上 訓子[青山 倫子]さんの女優としての今後の発展如何を易に問うてみた。中筮。

青山 倫子 サン の女優としての発展如何
 
本 卦

之 卦
58 兌爲澤
60 水澤節
■象 意
 新月 池に映ずるの象、誉(ホマ)れあり譏り(ソシリ)あるの意
 → 狐 泥中を渉(ワタ)るの象、穽(セイ = 落とし穴)を作って自ら隕(オ)つるの意
■彖 辞
 兌は亨(トオ)る。貞(タダ)しきに利あり
 → 節は亨る。苦節 貞にすべからず
 

 なかなかハッキリと出たようだ。
 本卦の【兌爲澤 ダイタク】は64ある卦の中でも「悦(ヨロコ)び・和合」を表す。彖辞は「亨る。貞しい道を守るなら利あり」とあり、人に引かれ導かれ、「逃亡者おりん」での大役の栄誉を受けて大いに和悦して、この道を進んで行こうという現在の姿。この道を守るだろうから、志は亨る。
 反面、「毀折」で、小事は通達するが大事は途中で挫折する惧れあり、また、表面よさそうに見えて内情はそれ程でもない、ということがこの卦を読み解く上では常法となる。
 この卦を直に言うと、寵愛を受けて固い位地に「見(アラワ)れる」で、「逃亡者おりん」での井上さんそのままだ。ただ、運の勢いとしては、事を起こしたものの勢いが足りない憾みあり。

青山 倫子
 
 之卦の【水澤節】へと動く四爻の辞を観る。

■四爻の爻辞
 商(ハカ = 商量)って兌(ヨロコ)ぶ。未だ寧(ヤス = 安定)からず。介疾(カイシツ = 小さな病?)あれども喜びあり
■「象 伝」の四爻の辞
 九四(= 四爻のこと)の喜びは、慶ある也

 つまり、どちらと喜びを共にすべきか状況に迫られて大いに迷い悩んでいる姿がまずある。自身の四爻は今後を考えた時に中正の徳を備えた五爻の天子に従うことが正しいとよくわきまえているが、陽剛なのに陰の位にいて中の徳を持っておらず控えめに過ぎるのだ。まさに井上さんか。他方、上手に機嫌をとってくれる居心地のよい卑近の丈夫(陰柔の三爻)となずんでもおり、情としてそれを捨てることが出来ない状態。それで悩んで、寧からずにいる。だが、三爻の丈夫とは自分に禍をなす病のような者であると知り、陽剛の姿勢で思い切って決断をするのだ。辞の読みは、だが。これにより大いなる喜びを得、天下の万民(ここではファンや視聴者か)も大いなる恩恵を受けることとなる。
 以上は順調だったテレビのCMモデルの仕事を卒業して「逃亡者おりん」で本格的な女優の道へ打って出た顛末と付合して来る。

 これが之卦【水澤節】へ動く。正確には、之卦の状態への変化が兆している。のだが、早速で何だが、この道で大きく成功する姿はここからは窺えない・・・。女優としての発展はほどほどのところで止まり、且つ、竹にゴツゴツとフシがあるように仕事に波があって苦労しながら進むことになる筈だ。だから、言い方を変えれば、今 彼女は女優人生の頂きにあるのだろう。
 例えば、之卦が 46【地風升】||(← 左を上にして見る。以下 同じ)ならば「芽が地を穿って大きく伸びゆく」ということで、女優として芽が出て順調に成長といった今後の姿が想像される。ほかにも成長・発展・成就を見て取る卦は幾つかある。

 【水澤節】には、【兌】の澤の水が満ちて上空の【坎】の水蒸気になり、また雨になって地上へ、水が溜まる、という循環の姿から「物理的な限界」という元意がある。節度・節制・節約など「出づることを制する」から、「限りあって止まる」ことを意味する。つまり、女優 青山 倫子としての発展はあるところで止まる。が、反面、竹のフシのように続く意がある。
 象(= 卦の形)を見ても、【水澤節】|||は大いに進もうとする【大震】の 19【地澤臨】||の、その定卦主である五爻に陽爻が入り、前方に障害が横たわっている卦の代表格。前進が阻まれることを意味する。
 また、売れっ子となってから年齢のことなどで凋落ということならば、途中の成功ははしょられずに示される筈だ。
 この占は女優としての発展具合を問うたもので、以上が結論になる。

 
本卦
之卦
(外卦)
 
(内卦)
 
 
 以上を卦の構造から見ていくと興味深い。
 卦[大成卦]は下から初〜三爻から成る内卦と、四〜上爻から成る外卦の各小成卦に分けられる。まず、【兌】は一人の陰の女が二人の陽の男に担がれている画で、【兌爲澤】はそれが二つ重なっているのだから、周囲の大変な後押しを受けている。現在の姿。
 そして、【兌】とは水が溜まって動かない「澤」で、この外卦の方が【坎】つまり「川」に変わって流れ出して【水澤節】となっている。
 よって、内卦の所属事務所の側ではなく、外卦のクライアントとか仕事関係者の側で【坎】の険、困難を見るということ。仕事に苦労する。
 別の見方をすると、あちらの【兌】が誘い口説いて、こちらの【兌】が悦んであとを付いていく姿だ。だのに、あちらが【坎】に変わって行く。だが、仕事は続くことは続く。

 本卦【兌爲澤】の爻卦を見る。上から【兌・艮・乾・離・震・艮】。
 成卦主を採れば、井上さんは三爻の【離】で美しい人そのもの。
 小成卦での彼我の関係で見ると、井上さんは二爻の【震】で勢い前へ進もうと震っており、事務所の上層部は三爻の【離】で明敏なのだ。だが、本卦を見る限り、仕事相手の責任者を象徴する五爻が動かざる【艮】で彼女に対して応じる気配がない。
 
 之卦【水澤節】をもう少し詳しく見て行くと、この互卦(= 二〜四爻を内卦とし、三〜五爻を外卦として作られる卦。ここでは内部の事情・事態の進捗状況を示す)は 27【山雷頤】||。これは内部が空っぽで、仕事にあまり恵まれないということ。内卦【震】で努めて動いてみても、外卦【艮】であちら動かず。
 その背景には何があるのかと錯卦(= 裏卦ともいう)を見れば 56【火山旅】|||。これは孤独で不安な旅を意味し、この「旅」とは彼女の女優の道とよく重なるわけで、この道では仕事の安定を得難いことを示している。やはり仕事の量の問題がありそうだ。

 というわけ。とは言え、これで悲観する必要はない。この後の展開や対処如何は今後 別に見る。

 ここで【坎】は【兌】から来ており、この「川」の意味するところ・・・と書いてちょっと興味深い事実に気づいた・・・(独り言)・・・艱難を生きる【坎爲水】は流れ出した川と流れ出した川の邂逅を示したものか。一方は【風地觀】の【大艮】の状態から山が崩れ、他方は【兌】の状態から堰きが払われ。【坎爲水】とは「孚あり。維(コ)れ心 亨る。行けば尚(タット)ぶことあり」
 それと、おりんの旅を卦で表すなら、何重もの艱難辛苦が解決へ向かうということで、【坎爲水】||の【雷水解】||へ之(イ)くといったところか。



 この易、つまり筮竹を使ってやるあの易だが、この修行を続けていると、運気というものが分かってくる。運気を扱えるようになってくると、人生が開けてくる。
 運気とはどうやって呼ぶのか、運はどうやって開けるのか・・・これは漫然と現状に安んじている者にはまったく無縁のこと。何事についてもそうだが、自分の明るい未来を信じて逞しく歩き出そうとした時に、まま不思議な現象を伴ってやってくる。
 何かやってきたと自覚したら、それを自分の中で大切に大切に育てていくと同時に、自分の頭の中から否定的なものの捉え方を徹底的に放り出す。何かあると「出来ない」とか、そんな風に考える癖があるならやめること。そうすると、少し長い目で見て、何でもうまくいくようになる。
 うまくいかない場合もある。それは「やったけど、うまくいかないじゃん」といったように、根っこが誰かに何かにもたれ傾向のある場合で、すぐ否定の方に振れてしまう人。これはどんな伯楽についたとしてもダメでセンスが悪い。

 それと、「笑う角には福 来る」これは至言。気分的に活き活き・キラキラしている状態というのは幸運の窓が開いている。
 そして、この世界では「(強く)求めよ、されば与えられん」はその通りだ。



階梯・井上 訓子
2006/ 8/15
 仕事上いろんな人のインタビューを見たり読んだりしているが、女優さんって「いろんな役柄が演じられる女優になりたい」らしい。だが、それって実際には「存在感が薄い女優になりたい」というのとイコールではないのか。その人が活きる役柄や演技はやたらにあるものじゃない。

 例えば、鈴木 保奈美、松嶋 菜々子、伊東 美咲という当代の人気女優で違和感のないキャラクターを考えてみると、かなり限られるだろう。
 鈴木 保奈美が一番 活きたのは代表作「東京ラブストーリー」の赤名リカだし(もう15年も前!)、演じられる性格としたらあそこで見せた枠をまず出ないだろう。江戸城の大奥で正体を消して座っていたら見るからにキャスティング ミスだ。
 松嶋 菜々子は serious な女性教師でも性格の悪いスッチーでもいけるが、何をやってもちょこっと気の強い“松嶋 菜々子”。“松嶋 菜々子”がその役をやるだけ。ドラマでは先に女優ありきでキャラほかを弄る場合も多い。
 ある人間が笑って泣いて自分の地を出してその役をかぶるわけで、いろんな役柄が演じられるというならそれは普通に観ていて誰々というのを意識させない柄本 明のような我の薄い俳優のほかないんじゃないか? 存在感なんたれは別として。逆に、柄本が自意識を澄ました主役で持つかというとそれは厳しい。もちろん、人は歳はとるし、新しい発見を否定はしないけれど。


青山 倫子
 それでは、女優 青山 倫子がどう活きるか、考えてみる。
 シャイな彼女が迫真の演技を見せたことが一度ある。去年 事務所が企画した「スペクラ Friday」の「HERSTORIES」という女性ばかりのお芝居で、暗い舞台で一筋のスポット ライトに照らされ、自分の語りのナレーションで失恋の日記を綴りながら、泣き崩れるシーンだ。あれはちょっと侵しがたいほど真に迫っていた。あれは全くの演技では出来ない。

 彼女はというと、これまでテレビCMではトップ女優並の露出があったと思うし、少し目立ったキャラも演じてきたが、「井上 訓子」という個が注目され、話題になることはほとんどなかった。最近の「トヨタ マークX」のあれぐらい。CM雑誌もまず採り上げないような透明な?モデルだった。
 だから、逆に商品の押し出しを邪魔しないし、あらゆる業界のいろんなCMで起用されたのだろう。商品や相手を立てる質。

 それでは、女優としてはどうだろう・・・というと多分 変わらないだろうと思う。自分を出して前に出ないし、“我”がないのだ。O型のタレントのように「ワタシ!」を主張しない。
 それなら、鈴木 保奈美(同じA型か)は“我”があるのか? しかし、保奈美はべつに引っ込んでいないし、織田 裕二に明るく「カーンチ!」と呼びかけるような catchy がある。
 井上さんにそういうキャラはない。今のところ。素顔は“ワールド”を持っているんだけど(笑)、仕事になるとちょっと遠慮が先に来る。勿論、井上 訓子はその辺りが好いのだ。今さら我れ先キャラ・気の強いキャラに走ったりしたら最悪だ。先日の「逃亡者(のがれもの)おりん」の記者会見を聞いていたら、もしかしたら井上さん本人は そういうところをこの機会に変えたいと思っているかも知れないが・・・。


 それでは、女優 青山 倫子はどうなるのか・・・。井上さんの魅力はあの飛び抜けた容姿や身のこなしだけではない。
 まず、あの声。テレビCMのしゃべりでいうと、一番に「トヨタ マークX/ピアス篇」の「見ました? ピアス。部長もきっと似合いますよ」 CMディレクターもこれに気付いたのかな。声には程よく彼女自身が乗っかっていて、個が抜群に光っている。ドキュメンタリーもののナレーションでもやったら、声だけで局に問い合わせが来ること間違いない。自然なトーンのしゃべりだとかなり魅力のある声質で、あの声が好きという人が結構いる。これがもっと活きないのは勿体ない。

 それから、あの純真無垢なしゃべりだ。これまでトークを披露する機会はほとんどなかったと思うが、彼女はリラックスして“自分モード”に入ると、話の内容ではなく、しゃべりそのものがリズミカルでちょっと個性的なのだ。女子学生のような純真さがあって、突っ込まれどころも言いたいことも入っている。それに、電話を「お電話」というような品の好さや、話に登場する人に対する気づかいがある。とにかく、邪気がなくて しゃべりが可愛い。そこにいるのは大人の女性なのだが、えらいギャップで可愛いのだ。あれは女性にも男性にも間違いなくイケる。個人的に一番おもしろい。

 そして、肝心の点。井上さんが女優として一番 光るとすれば、先の泣き崩れるシーンのような、地でいける場面や役柄の時だろう。こころ根の優しい健気な女性がある時 離別などで切なく迫るシーンとか、哀切。そんな風に自然に彼女の地で行けて、それが撮影技術的に上手く表現されるならイケる。隣のいわき市 出身で今 引っ張りダコの伊東 美咲と比べたって遙かにしみる演技が出来る。山田 洋次監督とか「釣りバカ日誌」のような落ち着きのある映画に見出されると上手く活きるのだが・・・。
 彼女の場合、素の自分と演じている自分との間にちょっと質的な段差があるが、それがなくなるのが感情で出来る場面だ。「逃亡者おりん」では果たしてどうだろう。シャイの根っこにあるものが引っかかるわけだが、役者をやっていれば良くも悪くも素の自分と演じている自分とはその内 解け合ってくる。それが“青山 倫子”なのかな。ともかく、可愛い“井上 訓子”まで角質化しないことだけ祈ります。

 ともあれ、こちらが言うまでもなく井上さんには色んな魅力がある。これが隠れたままなのは損失だ。
 「花の命は短くて・・・」 どうでもいい仕事ありきじゃなくて、“井上 訓子”から入ることだ。

 さて、仕事、仕事。



“青山 倫子”デビュー
2006/ 7/27-7/30
 人生でこんな美しい人の最高のシーンを目にすることなどもうないかも知れない。普通、「これから超キレイな女性が現れるぞ」と言われてそれはそれはと期待したら、「ああそうか」の結果になるものだ。それが逆に、気後れして直視することもはばかられるなんてことになってしまう、井上 訓子[青山 倫子]さん。

 蒸し暑い昼過ぎの、虎ノ門ホテル オークラの別館の地下2階。10月スタートのテレビ東京 連続時代劇、セガサミーシアター「逃亡者(のがれもの)おりん」の製作発表記者会見に現れた目の前の井上さん、新生 青山 倫子、もうブっ飛ぶぐらいのキラキラッとした輝きで登場して、何かもうそこにいることがいたたまれないような・・・。マスコミ70〜80人は来ていたので(もっとかな?)明日から一斉に記事やら写真がリリースされると思うけど、ちょっと写真ではあのまばゆいインパクトは伝わらないだろうな・・・こちらの写真にしても。とにかくこの世界に突如 巨大な新星“青山 倫子”が現れたという感じだった。
 → 翌朝の主要スポーツ紙に小さい記事3つだけ見つけたが、ちょっと扱いが寂し過ぎる。

青山 倫子
 
 ん〜、何から書いてよいやら。彼女の言葉で一番 印象的だったのは、「私はホントに温か〜い家庭で育ってきたので、おりんの強さって凄いなぁと思って・・・」と、ああそうだったんだなぁと。 「私はずーっと子供の頃から女優になることが夢で・・・」と子供のように無邪気に語って、今、その晴れ舞台に立ったんだなぁと。
 すでに撮影が進んでいるドラマの初々しい写真がまた好い。日本髪姿など初めて拝見した。自毛で結ったものもや、かつら姿や。忍法帳のようなくノ一姿とか、トップ モデルとして研き上げただけあって何を身につけても彼女なりにソフトに好い感じにキマってる。
 そしてまた、暗殺組織や幕府の刺客に命を狙われながら一途に我が子を求めて生き抜くストーリーが激しく涙を誘う・・・井上さんにこんな母性を重ねてみて、そこから拡がるイメージは(複雑な気持ちだが)かくも好いものだったか・・・。

 さて、面倒なので順を追って。
 なぜこんなものを書くか? 業務上の整理と“援護射撃”。
 彼女の晴れがましい門出であるし、彼女の人となりを伝えるのに好い機会なので、しゃべりのニュアンスなどちょっと正確に追ってみよう。どうせ書くのだし、時間もあるから、どれどれ日本一 詳しく書くかと(笑)。
 今や遅しと登場を待っていれば、奥で出演者の談笑の声が聞こえて、井上さんから、出演者7名が一人づつ入場。大きな拍手。

 初めに、テレビ東京の島田 専務専務が挨拶。
 同局がテーマにしていることが番組力の強化、その一つがドラマの強化で、7月1日に「ドラマ製作室」を立ち上げ(「部」からの昇格)、その目玉としているのが第一弾「逃亡者(のがれもの)おりん」だとのこと。同局では、時代劇は 1997 年「網笠十兵衛」以来9年ぶり、ゴールデン枠の連ドラものは 2000 年「ハッピー2」以来6年ぶり。何とかしてこのドラマを成功させて“ドラマのテレビ東京”を復活させようと皆 意気込んでいると言う。
 そして、井上さんの改名のことに触れたが、このドラマへの出演が決まって名前を変えたとのことで、以前にちょっとスペースクラフトさんで伺ったところでは、青山 倫子(- Noriko)の「倫」はお「りん」に掛けたものでもあるという。事務所さんもそういう意気込みだ。テレ東の専務さんも「我々も頑張るが、彼女を盛り立てて欲しい」とお偉さん方も相当の惚れ込みよう。後の共演者の言葉からも、この半年もの連続ドラマは番組をというよりも全く青山 倫子を見(魅)せていく企画ということで、これは意外だった。

 続いて、佐々木 彰チーフ プロデューサーが番組内容を説明。長かった。
 井上さんが演じていくおりんの役どころについて、発表資料よりもポイントが判るので、この紹介の部分 正確に起こしてみる。
 佐々木 彰チーフ プロデューサー:
 「えー時代劇ですけれども、あのー言ってみれば女性テロリスト の物語 です。一人の女性テロリストがその組織から逃れて、一人の女として一人の母として生きようとした時に、その旧の(?)闇の組織から命を狙われ、そこから逃げ、逃げながら自分の子供 に会いに戦い抜いていく、自分が生きるために人を殺さなければいけないという宿命を背負いながら 西へ西へ(紀州らしい)と自分の子供に会う ことを目的に懸命に生き抜いていくという物語です」
 おりんの抱えている問題は、遠国に生きている我が子へ会うのに旅を続けるということがまずあって、また、大御所 徳川 吉宗を暗殺したとして下手人になった父の濡れ衣を晴らすこともストーリーとして絡んで来る。さらに、おりんは幕閣の権力争いに利用されていって、幕閣の存在そのものを揺るがしかねない密書を抱えているのではないか、という展開も回の中頃に加わる。

 この企画には昔懐かしいデビッド=ジャンセン主演のテレビドラマ「逃亡者」がモチーフとしてあったという。放映期間は今の連続ドラマとしては希な2クール(6ヵ月)で全24話(あとに21話に変更)。基本的には一話完結。
 そして、井上さんを紹介。ドラマはアクションが続いて撮影はロケが多く、朝5時に起きて深夜までとか。井上さんはもちろんアクションはゼロから。「白いキャンバスに一つ一つ色がついていくように、毎日々々 変わっていくような青山さん」と。それをベテランの俳優方が支える。プロデューサーたちの頭には監督 藤田 敏八 で梶 芽衣子さんが主演した'70年代のアクション映画「修羅雪姫」が念頭にあって、井上さんにはこれだけはとビデオを観てもらったとのこと。つらい宿命を背負って生きる悲壮な女性のドラマでも、復讐劇を逃亡劇・再会劇にしたわけだ。
 この「修羅雪姫」だが、クエンティン=タランティーノ監督が惚れ込んで、映画「Kill Bill」を作る際にイメージやヒントを頂いたと語っており、来日の際には是非にということで“あこがれの君”梶 芽衣子さんに体面している。「修羅雪姫」には内容的にやや落ちるが「〜 怨み恋歌」という続編もあったな。
 「女忍者」というのは世界に受けるキャラとしては悪くない。青山 倫子、ブレイクの日は・・・!?

逃亡者おりん
 
テレビ東京10月スタート
毎週金曜日 20:00 放送

時は江戸中期。九代将軍 徳川 家重の時代。
おりん、権謀渦巻く江戸城で、絶えず命を脅かされる将軍 家重をお守りする・・・。
大御所 吉宗暗殺の罪を着せられ、闇に葬られた父の遺志を継ぎ、おりんは、植村 道悦が率いる暗殺組織「手鎖人」の一員として、幾多の危機を顧みず戦っていた。
だがある日、自分は道悦に騙され(吉宗暗殺はこの組織の仕業)、その野望の操り人形にされていたことに気づく。
また、死産と言われていた我が子お咲が、遠国で生きていると知った時、おりんは逃亡者(のがれもの)となり、道悦と対峙する決意をする。
おりんの逃亡を知った道悦の怒りは凄まじく、次々と凄腕の刺客をおりんに放つ。
さらに、おりんは幕閣を揺るがしかねない密書を持っているのではと公儀からもお尋ね者として追われ、日向道を歩けない身に・・・。
逃げ延びる先々で、人情に触れ、人として、母として、女として心を取り戻していくおりん・・・。
はたして、おりんは無事に我が子との再会が果たせるのか・・・!?


 【製 作】 C・A・L http://www.cal-net.co.jp/
       テレビ東京および「水戸黄門」や「大岡越前」などを手がける。
 【制作協力】東映太秦映像
 【提 供】 セガサミーホールディングス(株)の1社提供

 
 さて、ようやく今後の抱負など出演者の挨拶。井上さんから。
 井上さん:
 「こんにちは。お忙しい中、そして暑い中、本日はお越し頂きありがとうございます。おりん役をやらせて頂きます青山 倫子です。(彼女の口から「青山 倫子です」・・・鈴木 太郎さんがある時から皆に「田中さん」と呼ばれて、自分でも「はい、田中 太郎です」ということを考えてみる・・・“青山 倫子”とは誰なのか・・・今後のためにそういうレベルの質問を投げてみたかったが、司会進行の女性アナに嫌われた。)
 ええと、たくさんご説明をされてしまったので、何をお話したらいいのか正直わからなくなってしまったんですが、(「ンフフ」と悩ましく笑うのだが、この静まり返った会場のどうしようもない緊張感をほぐそうと彼女は頑張っていた) えー私は父の遺志をついで 上様(= 第九代将軍 徳川家重)をお守りするという 「手鎖人」という組織に入っているんですが、それが偽りだと知ったと同時に、自分の子供が死産だった子供が生きているいうことを知って、その子供に会いたいという強い母の気持ち一つで 今まで居たところから全てを捨てて子供に会いにいくというとても 精神的にも肉体的にも強い女性をやらせて頂いてます。
 撮影の方はええと暑さの中で毎日やっているんですが、もの凄くもうアザと打ち身と友達になりながら皆さんに助けて頂いてやっています。
 ええ、 本当に凄く 皆さんが たくさんいろんなことを教えて下さって、一つ一つ何も知らないところから 勉強させて頂いて やっているんですが、本当にいい作品になると 思いますので是非よろしくお願いします」
 この後も静まり返ったホール・・・緊張感に声が可愛くなってしまう。皆に「青山さん」と言われて自意識が整理ついていないような。よくしっかり話した。

 
逃亡者おりん
 
 続いて、榎木 孝明(植村 道悦 役)
 八代将軍 吉宗の隠居後、幕府転覆の野望を抱き、闇の暗殺組織「手鎖人」を作って頭領に。おりんを凄腕の暗殺者に仕上げたが、自分を裏切り逃亡者となったおりんに執拗に追っ手を送り込む。

 挨拶では、今まで探偵とか弁護士・検事・裁判長という正義の味方の役が多かったのでそのイメージを裏切ることが出来るのを楽しみにしていると。ご自身でこの悪役を希望したという。
 レギュラーでは宅麻さんと共に井上さんに次いで若いようだが、50歳か。
逃亡者おりん
 
 宅麻 伸(倉沢 弥十郎 役)
 将軍直属の徒目付で、幕府を揺るがす陰謀の真相を突き止める秘密任務を担う。「手鎖人」の存在に気付いて、その組織から逃亡を図ったおりんがその鍵を握っていると後を追い、おりんの前に神出鬼没に現れ、おりんがピンチになると助けるという謎の男。最後に「実は・・・」の展開があるようだ。

 挨拶では緊張からなのかずっと苦い顔で、「おりんが獣から人間にどんどん変わっていくという その物語の中で彼女に 一番最初に会った時やっぱりどこか心細そうな弱い感じもあったんですけども、(この緊張感の中、オイオイと聞いていたが、あの通りのハートの井上さんが下に目を伏せたのがいたたまれなかった。頑張れ)えー京都で会うたびどんどん強い女に変わっていっております・・・楽しみでもありっ、怖くもあります。長丁場ですから頑張っていきましょう」と隣の井上さんに振り、彼女も「はい」と何とか笑顔に・・・ここやや辛かっ
逃亡者おりん
 
 梶 芽衣子(古坂 妙 役)
 おりんの母。夫の小坂 平九郎が大御所 吉宗暗殺の濡れ衣を着せられ、闇に葬られた時、娘おりんを守るため戦うが、その後、夫の罪のために行方知れずとなり、おりんとは離れ離れに。だが、実は生きている展開に。

 梶さんは35年以上前テレビに初めて出演したのがテレ東の連続時代劇「大江戸捜査網」。そして今、同じテレ東の連続時代劇で井上さんの母親役になって感慨深いと。「井上さんのような素敵な若い方の登場で若い人が時代劇に注目するのではないか」と。梶さんは当初はおりん12歳の子供時代の回想シーンでの登場で、まだ井上さんとの絡みはなく、回の途中から登場するらしい。その時の「絡みをとても楽しみにしていています」と井上さんに振る。女性のレギュラーは2人だけということで、早速 仲良しになったようだ。梶さんももう還暦なのか・・・。
逃亡者おりん
 
 あおい輝彦(大岡 忠光 役)
 愚鈍で(← 実際はちょっと違ったらしいが)言語不明瞭の九代将軍 徳川 家重の側近中の側近の側用人で、徳川幕府を牛耳る重鎮。実際の大岡 忠光に気の毒だが、ストーリーでは大ワルということに。将軍の座を狙う家重の弟 田安 宗武と老中 森川土佐守から煙たがられ、命を狙われるが・・・。

 若い感じで見ていたが、彼も還暦に近いのだ。

 
逃亡者おりん
 
 左とん平(宇吉 役)
 おりんの父 小坂 平九郎(この人物は名前だけで殆ど登場しないらしい。おりんが12歳の時に闇に消される)を慕う元お庭番で、平九郎の死後 植村 道悦の配下に入り、おりんが晴れて自由の身になれる時を密かに伺っていた。娘・お咲が生きていることをおりんに告げ、おりんの闇からの逃亡を手助けする・・・。

 挨拶では、「えー、主役の青山君とはまあ初めてなんですけども、最初に 挨拶され た時に うーーー、この子が立ち回りとかなんか出来るのかな?と一瞬 心配 したんですけども・・・心配どおりでした。(会場、爆笑に包まれる) そりゃ段々よくなりましたけれども(と取り直し)、あのー最初どうなるかなーと思ってたんですけども、立ち回りもー よくなり、まあ芝居だってそりゃ いろいろこれから経験していかなきゃいけない女優さんですから、最初から上手かったらま腹立ちますけども(笑)。あのー 教えれば出来るというのが一番 あー 僕はあのー感性があるんじゃないかなという気がするんですよね。(略) 青山君はー ええまあとりあえず ええこれからあのー段々とスターになる要素をたくさん持ってますんで、皆さんで協力して頂いてちょっと盛り上げていきたいなと思っております」
 ん〜、井上さん、どうもテレ東さんと時代劇の人になっていきそうな気が・・・佳那 晃子、芦川よしみ、風祭ゆき、若村 麻由美・・・この美形女優の系譜に。
 
逃亡者おりん
 
 小林 稔侍(三河堂 仙右衛門 役)
 第1話(この回だけ2時間枠で撮影済)のスペシャル ゲスト。将軍御用達の薬種問屋でおりんの父とは修業時代、同じ釜の飯を食った親友。訳あって武士を捨て、商人となる。その道は決して平坦なものではなく、南蛮渡りの毒薬に手を染めたことも・・・この出来事は仙右衛門の心に深い傷を残したが、その罪はおりんの父親に着せられていた。過去の口封じのためにおりんが指令を受けて自分への刺客となって現れるが・・・「なぜこんな好い人が・・・」 真実が明らかとなり、仙右衛門はおりんに「手鎖人」から逃げさせる決意をさせ、体を張って死んでゆく・・・。

 挨拶では、「「逃亡者おりん」の見どころはやはり えー、青山 倫子さんの えー、みずみずしい主演ぶりと言いますか、夏の暑い京都で、えー、着物姿も涼し気なそんな感じのご覧のとおりの素敵な方です。今日また 先ほどお姿を拝見しましてびっくりしました・・・。(会場、えも言えぬ爆笑に)」 つまり、小林さんとしては全て撮影を終えたわけだが、京都で日本髪に着物あるいは三度笠・合羽姿だった彼女が、凄腕のメイクを決め(素顔の彼女はわりと童顔だ)、ちょっと胸が開いて膝上までのタイトなワンピース姿というあまりにまばゆく変身して今日 再会したわけである。プラス、井上さんにかなりご執心の様子。
 それと、1話の収録に2週間ほどを要するのかな? まあ好きな街は京都と語っていた井上さんだから。

 他に、倉田てつを(おりんの夫役? 仮面ライダーブラック主演/→ 九代将軍 家重の実弟の田安 宗武役)、田中 健(おりんの父役?/→ 田安を補佐する老中 森川 土佐守役)が出演。



 続いて、集まった記者陣との質疑応答。何だか全部 正確なお越しになってしまうが。

 
真岡 早智子が・・・
 
 井上さんへ質問。おりんの必殺技は? 立ち回りの苦労点など・・・

 井上さん:
 「はい。ええと必殺技というのは特になく、何ーでも出来る 凄腕の おりんなんですが、ええと、手に鎖を付いてまし、付けてまして、それをこうシャッと伸ばすとその鎖が伸びて、えー槍のように刺さったり、ロープのように相手に巻き付いたり(ここ、彼女独特のしゃべりながら体を左右に振るスイングが入る) して それで相手を倒していくという技を唯一 私が使えるというのを持っています(おりんは小太刀の名手で、右手の銀鎖をよくする。この会見で「忍者」という言葉は一切なかったが、この企画は元々 女忍者の物語として企画されている)。
 あと右手以外にも左手も立ち回りが出来るというホントに 凄腕? 凄技?の(と隣の榎木さんの方を見て、榎木氏「凄腕」と) 凄腕?(笑)の はい、おりんですね。
 えー、立ち回りの苦労点は えー、今回 撮影に入る前に1週間ーほど えー太秦の方でお稽古をして頂いたんですが(5/30 〜)そこが道場だったので足場がとても安定していたところだったんですが、いざ撮影に出てみたら、河原 の岩場で走るわ 竹藪の中でやるわ(スイング)でホントに足場が安定しなくて、最初はそれが凄く大変でした。
 足首を持っていかれたり、あの、セットの時とかロケの時でもこう何もないところで練習をしていたので大きく振る時に竹にぶつかって仕舞ったりセットにぶつかって仕舞ったり、ホントにそうところから初めてで、やっていたんですが、もうホントに今はまだ もう梶さんのように格好いい立ち回りは出来ないんですが、いつかなれるように目指してやっていきたいと思っています」
 前に運動音痴(失礼)だと語っていたのでむべなるかなだが、それはともかく、ん〜、この感じだとやっぱりこの企画の後も時代劇の世界に関わっていきそうだ。それはそれで好いのだが、旬の時間を延々 消費することになるし、どうしても“時代劇女優”のイメージが付いてしまう。

 井上さんへ質問。おりんと似ている部分、あるいはおりんから教わる部分は・・・

 井上さん:
 「はい。えー、おりんはあの、自分の両親も いなくなって仕舞い、娘は死産だと言われて、ずーっと天涯孤独だと思って いたのでホントに一人で何でもやってきて凄く 強くなっていった女性だと思うんですが私はどちらかというとホントに温か〜い家庭で育ってきたので、どうしてもこう寂しい時とか 弱くなってしまう自分がいるんですが(頑張れ)、そういう時はホントにおりんの強さって凄いなぁと思ってこういう時も 何でもこう切り抜けていく 気持ちーがーある人なんだなぁということを考えると自分も凄く強くなって 前に進んでいくことが出来るのでそこはおりんからから 学んでいるなぁと思います」
 どうだろう・・・あらためて本当に可愛いい人だと思った。

青山 倫子

  時代劇の魅力は・・・「テレビガイド」の男の子が出演者全員に対して質問したのであとの時間がなくなってしまった。

 井上さん:
 「はい。えーそうですね、実在していた方々がたくさん出るということもあるんですが、今の考えとは 少しこう離れている部分がありながらもその時代の きちんとした まっすぐな通っているところがしっかりあることや、あと、今は女性が凄くこう強く生きていくことはとても認められ始めていて 楽だと思うんですが、どうしても時代劇というか、その、昔の時代は女性が強く生きていくことが凄く難しい時代だったと思うので、そこーを今回ええと女性が主役ということで演じられるということはホントにその時代にもしっかりとした意見を持った女性はいたと思うので、そこは凄く楽しんで時代劇の中で取り入れてやらせて頂いています。
 あとは、そうですね、今のこう 時代では見られない人の心の温かさやふれあいが盛りだくさんなので、そこはホントに私が時代劇を見ていても好きな部分ですし、今回やらせて頂いても凄く気持ちのいい、とてもいい部分だと思います」
 ここ、自分には足りないと思っているらしい「強さ」、ということが彼女の今のおっきなテーマになっているような・・・。

 その後、小林 稔侍さんからはロマン ポルノに出演した話が飛び出して、撮影後トイレで粛々と前貼りを取る苦労話を左とん平さんに振って盛り上がる。井上さんも爆笑で、あら、前貼りが何かご存じ。

青山 倫子

「時間です」の声がかかったが、
残って一番最後に視線をくれた。感謝。
 
 
 井上さんへ質問。今後どんな女優を目指しているか・・・

 井上さん:
 「はい。ええとー私はずーっと子供の頃から女優になることが夢で、気が付いた時にはもう家でテレビの後に立って「ねえ、映ってる?」とかって言っていたりするくらい憧れていたんですが、そうですね、どんな女優さん・・・人間味のある、こう心の温かい部分も あったりこう邪悪な部分もあったりするようなホントに人間味のある表現が出来る女優になりたいと思っています」
 井上さんという人はホントに邪気がない。彼女がこれから色んな人間関係の中で変な鎧を身につけて仕舞ったり、変わって仕舞わないことをただただ祈ります。


 そして、最後に写真撮影。出演者全員での後、井上さん1人でとのリクエストが出た。一番 上と左の写真はその時のもの。
 井上さんはやっぱりリラックスしている時の表情が彼女らしくて一番 好いな。ヘア スタイルのこともあるけど、今日の人は井上さんだったのか? みたいな。

 それではお仕事でお会い出来ますことを!


 ところで、この司会進行をやった女の子はテレ東の「大橋 未歩」というアナだった。人気者なのかな? 会見の前にチと睨まれてしまったのだが、あのですね、あなた見てたわけじゃなくて、あなたの後から登場する井上さんたちの出番を待っていたんですから、ザンネ〜ン。

 さてさて、この長いレビューがささやかでもお役に立ちますなら。



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