左翼の燈・村上 春樹

村上 春樹とノーベル文学賞
2020/10/ 3、10/ 9
 易占愛好家の間では、村上 春樹(71)がノーベル文学賞を受賞するかの占を毎年 恒例にしている人もいるらしい。村上は 2006 年のフランツ・カフカ賞の受賞からノーベル文学賞の候補として担がれている。
 こちらは彼や大江 健三郎とは反原発の方向が一致するぐらいで、反日の朝鮮人や中国共産党と手を繋ぐようにしてこの国の破壊に精を出す左巻きの住人ではないし、村上の本は2・3冊 積ん読のままちゃんと読みたい気になったこともないし、世界の文学事情にもノーベル文学賞にも関心が薄いが、一筮してみて占断の糧になるかな、と書いてみる。

  文学はまどろっこしくて今では殆ど読まないが、その内「ノルウェイの森」ぐらいは。
 
 村上 春樹は毎年ノーベル賞の発表のこの時季にメディアで注目され、知名度は世界的になり、落選する度に、まだかまだかと本が売れるのだと言う。かなりブック マーケット本位・話題性本位の人だとこちらは認識。
 今年は 7/18 文藝春秋から6年ぶりに短編小説集「一人称単数」を出している。

 さて、今年のノーベル文学賞の受賞者予想:イギリスのブックメーカー(William Hill ?)によれば、10/ 1 現在、カリブ海のフランス海外県グアドループ出身の女性作家マリーズ=コンデが賭け率5倍でトップ。次いで、ロシアの女性作家リュドミラ=ウリツカヤが6倍。村上とカナダの女性小説家で詩人のマーガレット=アトウッドが共に7倍、ケニア出身の作家グギ=ワ=ジオンゴが9倍…。
 村上 春樹が受賞すれば、早稲田大学出身者初のノーベル賞受賞者。と言うか、どういうわけか、私大出身者は、早くに遅くに国籍を海外に移した人を含めて、一人もいない。
 発表はノルウェー現地時間の 10/ 8。


占 題
 2020 年、村上春樹のノーベル文学賞の受賞如何(10/ 2)

三 遍 筮 法
得 卦

10 天澤履
伏卦 1 乾爲天
互卦 37 風火家人
錯卦 15 地山謙
綜卦 9 風天小畜
 六三、眇(スガメ = 片目)にして能く視るとし、跛(アシナエ)にして能く履(フ)むとす。虎(= 外卦【乾】)の尾を履めば、人[六三]を咥(クラ)ふ、凶。武人[六三]大君と爲る。
 象に曰く、眇にして能く視るとすとは、以て明 有りとするに足らざる也。跛にして能く履むとすとは、以て與(トモ)に行くに足らざる也。人を咥ふの凶は、位 當たらざれば也(= 不中不正)。武人[六三]大君と爲るとは、志 剛なれば也。
 
 履(フ = 踏)むの卦の成卦主。
 だが、この卦で最も危うさを含む爻で、陽位に陰爻の不正にして、外卦【乾】の危険な “虎” の直ぐ後ろに居る。
 この卦で、且つ、爻辭「眇にして能く視るとし(= 二〜四爻の互体【離】の主爻)、跛にして能く履む(= 三〜五爻の互体【巽】)」なので、村上 春樹は毎年どこぞから推薦状は出されているだろうからエントリーの数百人には入っていても、有力候補の扱いになっているかは甚だ疑わしい。
 ブックメーカーが設定するオッズというのは、例えば、USA大統領選挙だと両党の正副大統領候補の次に、大統領になれっこないミシェル=オバマを5位に置いているという具合。
 ということで、今年、村上 春樹の受賞はないだろう。

 ただ、この卦は【乾】の “虎” の側に入ると宜しき意になって来る。
 次の九四は爻辭「愬愬(サクサク = 憂懼戒慎する様)たれば終には吉」で、象傳「愬愬たれば終には吉とは、志 行はるる也」。
 この九四を陰変した 61【風澤中孚】||||(← 左を上にして見る)は彼我 相調う画であり、=【大離】で、【離】は “文学” ・ “賞” ・ “名誉” などを象る。ならば、二〜四爻の互体も【離】で、六三はその主爻じゃないかとなるが、こういう受賞とか戦争とか天災とか進退などまさにその占事が向き合う大きな意味は大卦に観るべきだろう。
 その次の九五も爻辭「夬(サダ)めて履む(= 果断決行する)」。

 但し、今回の占はあくまで「2020 年に受賞するか」を質している。ここに爻 = 年として、来年以降の推移が示されているか見物、ということで書いてみた。
 卦読みしてみてその一応の結果の後に何やら違う展開がありそうなら、今後の推移を念頭に置かずに執筮した場合でも、それが示されている可能性がある。



結 果
 2020/10/ 8 日本時間 20:00、村上 春樹の受賞はなかった。的占
 受賞したのはUSAの女性詩人ルイーズ=グリュックさん(77)。孤独やトラウマ、家族関係などをテーマに数々の作品を出していて、「ワイルド・アイリス」(1992、未邦訳)でピュリツァー賞を受賞、だそうだ。



結 果




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