山 風 蠱

未だにとんでもない量のセシウムが舞う
2013/ 6/19(改 2017/ 3/21)
 下の表、原子力規制庁の監視情報課が定時降下物の観測ポイントにしている双葉町 郡山公民館では、北風や阿武隈山地からのおろしが吹く冬場から春先にかけて、セシウムの降下量が毎年 飛び抜けて上がっている。ここは福島第一原発の敷地の端から北に約3kmにあり、空間γ線量が 0.95 μSv/h で(2014/ 3/29 8:00)、双葉町でも汚染度の低い場所。即ち、同町の足下のものが舞い上がり分に加えて、福一原発から福島市辺りまでの北西方向の一帯にとてつもなく降り積もったものの飛来を否定できない。
 うちの広野町(福島第一原発から南に町境まで20km弱)では、数値が半分になるまで屋根などの除染をやっても、数ヵ月後には元の数値に戻る。

 核実験により 1945 年からの50年間に日本国内に降り注いだセシウム(137?)の累積は、全国平均で 7,600 Bq/m² ほど。ピークは 1963/ 6、東京で 550 Bq/m²。
 癌による死亡率は、1958 年には1/10人だったのが、'60年代からの軍拡競争による時々の降下量と同期するように波打ちながら上昇して、今では2人に1人が生涯に癌を経験し、3人に1人が亡くなるまでに。統計局の「年齢調整罹患率/死亡率」即ち、もし人口構成が基準人口と同じだったら実現されたであろう罹患率/死亡率、なんて基準人口をどうにでも操作できるものを拵えたのは実は被曝問題隠しが目的ではないのか? それでも癌の罹患率は上昇傾向に来た。
 この50年間の 7,600 Bq/m² に対して、1ヵ月の降下量が万Bq/m² 単位!

 広野町、町域の土壌汚染濃度はセシウム 134+137 だけで15〜83万Bq/m²で、西の山間部はそれ以上のレベル。
 東京電力ホールディングス(株)は、福島第一原発からは、毎日セシウムなどが2.4億 Bq 以上、希ガスが約 500 億 Bq 放出、と言う。東電が発表する数字は常に桁が一つ小さいことを忘れる勿れ。

 月間降下物(原子力規制庁 監視情報課 03-5114-2125
、実施主体は福島県 災害対策本部 放射線監視室 024-521-8498同平成25年度以前
 ※ 単位は Bq/m²
年/月 福島県 大熊町 大野 茨城県
ひたちなか市
セシウム 134+137
東京都 新宿区
セシウム 134+137
セシウム 134 セシウム 137 セシウム 134+137
2017/10 9.6 73 78.3 1.75 0.551
9 9.3 69 78.3 1.76 0.356
8 8.8 64 72.8 1.36 0.393
7 15 100 115 0.79 0.89
6 31 220 251 2.31 1.69
5 65 440 505 1.18 1.17
4 240 1,600 1,840 3.50 3.76
3 100 640 740 2.26 1.02
2 730 4,500 5,230 8.0 6.47
2017/ 1 770 4,700 5,470 1.51 1.87
2016/12 210 1,200 1,410 0.69 0.71
11 48 280 328 1.01 0.446
10 27 150 177 0.51 0.26
9 13 71 84 0.98 0.408
8 44 230 274 3.82 1.19
7 38 190 228 1.39 0.64
6 130 650 780 1.39 0.55
5 130 640 770 1.96 1.07
4 210 1,000 1,210 3.45 1.68
3 67 340 407 2.16 0.81
2 410 2,000 2,410 2.88 2.56
1 200 930 1,130 3.39 0.424
2015/12 86 390 476 1.17 0.449
11 56 250 306 1.15 0.391
10 170 730 900 3.86 1.18
9 17 72 89 1.69 3.83
8 17 73 90 4.59 0.54
7 41 160 201
(測定中であったが到着)
1.76 0.88
6 210 740 950 2.13 0.7
5 130 480 610 5.5 2.21
4 27 88 115 8.8 1.46
3 190 660 850 6.7 2.2
2 1,900 6,800 8,700 7.7 2.63
1 750 2,500 3,250 4.6 1.56
2014/12 1,400 4,800 6,200 3.43 0.74
11 60 200 260 1.79 1.16
10 280 1,000 1,280 5.20 1.22
9 140 460 600 3.39 1.1
8 77 200 277 3.1 10.4
7 290 800 1,090 4.3 1.39
6 170 600 770 1.2 3.0
5 360 970 1,330 5.5 10.1
4 68 250 318 34.7 8.3
3 310 840 1,150 9.9 12.5
2 590 1,600 2,190 20.8 4.4
1 1,600 4,000 5,600 8.7 7.9
2013/12 507 1,150 1,657
9.0 3.4
11 419 980 1,399 3.8 1.87
これまでのキレイな数値の上がり下がりが突然イレギュラーに。
福島県 災害対策本部 放射線監視室では何か仕様を変えたわけではないと言う。
10 1,360 3,150 4,510 50 3.4
9 231 492 723 20.9 2.29
8 205 467 672 9.3 5.2
7 111 268 379 11.4 6.6
6 253 547 800 3.8 2.86
5 681 1,380 2,061 17.1 16.9
4 820 1,470 2,290 31.0 11.5
3 776 1,540 2,316 85.0 64.0
2 6,480 12,200 18,680 16.2 39.0
1 9,990 18,900 28,890 14.2 8.6
2012/12 4,610 8,320 12,930 7.8 5.4
11 570 961 1,531 8.0 2.6
10 680 1,210 1,890 17.9 4.3
9 830 1,450 2,280 21.7 5.5
8 294 474 768 20.1 10.5
7 764 1,270 2,034 18.8 4.4
6 833 1,460 2,293 32.0 6.7
5 686 1,120 1,806 27.0 11.1
4 4,180 6,090 10,270 82.0 25.0
3 9,720 14,000 23,720 64.0 32.0
2 13,800 19,500 33,300 59.0 12.5
1 8,020 11,100 19,120 33.0 19.9
これ以前は毎日 発表。

 全国共通の大型水盤(直径 約80cm)で採取した1ヵ月間の降下物を測定。原子力規制庁 監視情報課によれば、大熊町 大野のタイプはこちらとのこと。  降水採取装置。地表に自然に落ちて来た大気中のチリや埃、雨水などを毎日24時間 採取して測定。

 ちなみに、事故後4ヵ月間に大熊町に降下したセシウム 134+137 は 683 万 Bq/m²。これは、二番目に多かった茨城県の 4.0801 万 Bq/m² の 168 倍で、45都道府県の合計 14.4446 万 Bq/m² の47倍に達する。福島県の 2009 年度の年間の積算値は僅か 0.044 Bq/m² だった。文科省 発表。



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