山 風 蠱

チェルノブイリ では甲状腺癌は新規の患者が今も増加している
2013/12/25
 IAEA[国際原子力機関]ほかの“国際原子力マフィア”がチェルノブイリ原発事故との因果関係を唯一シブシブ認めている甲状腺癌。その新規の患者は下火になっているどころではない。年ごとに増えている。四半世紀 経っても、被害の全貌が見えないこの現実。今後 産まれて来る子供もこれによって亡くなる。そして、事故の当初から、過少の見通しが繰り返されて来た。
 今、どこかの国が御用を使って同じことをやっている。しかも、今度はチェルノブイリ原発事故との比較を使って、核種の放出総量が少ないとか被曝線量が小さいとか、情報操作、安全偽装。未だ福島県立医大の副学長の肩書きの山下 俊一は自身の甲状腺調査の報告の中でセシウム 137 の土壌汚染濃度が 37,000 Bq/m² 以上の住民の被曝線量を10mSv としている(第22回 日本臨床内科医学会 特別講演 放射線の光と影:世界保健機関の戦略 2009/ 3)。それなら、この数倍 土壌が汚された広野町の住民の被曝線量は数十 mSv に見積もらないといけない。チェルノブイリの時にはエコーの映像・画象の解像度が低くて嚢胞・結節の見落としがあると言ったかと思えば、線量等量などの見積もりはやたらに高い。
 加えて、年間被曝線量1mSv のこと然りで、日本との比較にはイカサマの下駄を幾つも履かせている。


ウクライナでも


 「ウクライナ政府報告書 — チェルノブイリ事故から25年『安全と未来』」(緊急事態省 2011/4/20-22)(p.134翻訳)より。ウクライナでの10万人当たりの甲状腺癌の年ごとの発症数の変化(ウクライナ医学アカデミー内分泌・ 代謝研究所)。
 上の方のグラフはチェルノブイリ事故の時に0〜14歳、下の方のグラフは15〜18歳が対象。それぞれ、黒い棒は高汚染地区(6ヵ所)、白い棒は比較地区(21ヵ所)での発症数。
 土壌汚染濃度と甲状腺癌の発症との間に相関関係が見られる。新規の患者が年々 増加している。


ベラルーシでも


 「電子放射線に関する UNSCEAR[原子放射線の影響に関する国連科学委員会]報告書 2008」の「電離放射線の線源と効果」(p.60-61)より。ベラルーシの子供の甲状腺癌の発症数の変化。
 上の方のグラフは 1986 年に18歳未満だった子供が対象で、100 万人当たりの甲状腺癌の粗発症数。ウクライナと同様、新規の患者が年々 増加。
 下の方のグラフは、それぞれの期間の10歳以下の子供が対象で、それぞれの期間における甲状腺癌の発症数。事故後に産まれた子供よりも、既に産まれていた子供たちの間で異常な発症頻度になっている。
 共に、男性よりも女性の発症率が高い。



浪江町民の被曝も広野町の汚染もベント
2013/12/17 - 12/18
 3/14(月)、3号機の使用済み燃料プールの臨界爆破で噴き上がった噴煙とその前後の放出、および広野町の汚染について明らかにしたい。


 SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測 ネットワークシステム)。核分裂反応で生じるヨウ素の大気中濃度を見る。地上1m高。以下同じ。
 6:00 時点で 6:00〜7:00 を予測。風速6.2 m/s。風向は、福島第一原発付近で東北東へ、南方10 km 地点でも東北東へ。
 あの 11:01 の大爆発の数時間前には大きな量のヨウ素の放出が予測されている。下の東京電力の表のデータと付き合わせると、前日の朝から4回ドライ ベントがやられている。プルームは北から東方向の広範囲に拡散している。


 東電資料(p.29)。この事象に対してこの放出量と記しているが、現実は、ベントは兎も角、4機がダダ漏れ状態になっていた

 この表、情報操作の固まりだ。この表の右に大文字で書いてある文言からすると、東電は、3/15 の2号機からの放出(事象 11)が支配的で、ベントは汚染の主要原因ではない、としたいようだ。SPEEDI のデータを承知している東京大学アイソトープ総合センター長の児玉 龍彦 教授はこの原発事故の一番の特徴として「ベントとして排出された放射性物質が歴史上 最大規模のベクレル数を持っている」と何度も言っている。
 多くの浪江町民を被曝させたその「建屋放出」とは 130 m の排気塔からのベント以外に考えられないが、東電は、ベントしたかは不明、と逃げを打っている。原子炉建屋から圧力容器内の生の気体が膨大に漏れ出したなら、敷地が中性子に被われて、福一原発には居られない筈だ。
 東電は、3/13・3/14 には浪江町役場の津島支所に社員2名が出向いて、馬場 有 町長・副町長・住民生活課長に文書を示して状況を説明したともしている。浪江町は、もしそんなことがあれば、3・4時間おきに開いていた町の災害対策会議で議題に上がっている、と東電の偽装・隠蔽に怒りをぶつける。
 3号機の数度のベントの数値も過少もいいところだ。
 放出量は 6/ 6 付け10/20 付けで原子力安全・保安院が公表したIAEA[国際原子力機関]報告の数値(地震から 150 時間)から何故か著しくダウン。3号機の使用済み燃料プールから燃料が大量に飛散したことは電話会議の相手のNRC[米・原子力規制委員会]の報告書で明らかなのに、ウランもプルトニウムも0 Bq にしている。
 検察、こうして現実を偽って隠しまくって安全・安心を誘導している連中をなぜ被告席に座らせない?


 さて、3号機の大爆発の1時間前の 10:00 時点で 10:00〜11:00 を予測。
 風速4.2 m/s。風向は、福島第一原発付近で北東へ、南方10 km 地点でも北東へ。
 既に膨大な量の放出あり。


 11:00 時点で 11:00〜12:00 を予測。
 風速4.8 m/s。風向は、福島第一原発付近で東北東へ、南方10 km 地点でも東北東へ。
 大爆発した 11:01 の時間帯になるが、爆発は予測に入っておらず、特に影響は見て取れない。続く 12:00 時点での 12:00〜13:00 の予測も気影はそう変わらず。

 希ガスを除けば最も多く放出された筈のヨウ素 135(半減期が7時間弱)や、それ以上に出たに安定物質のヨウ素 133 はカウントされているやら・・・。


 17:00 時点で 17:00〜18:00 を予測。
 風速8.9 m/s。風向は、福島第一原発付近で東南東へ、南方10 km 地点でも東南東へ。
 徐々に西風が強くなって、画象の範囲ではこの1時間ぐらい前からヨウ素の気影は小さくなっている。
 そして、風向きが南へ変化して来た。


 21:00 時点で 21:00〜22:00 を予測。
 風速6.3 m/s。風向は、福島第一原発付近で南東へ、南方10 km 地点では東南東へ。
 20:00 時点での 21:00〜22:00 の予測でも、桁違いの放出量の増大を予測している。これは21時過ぎの2号機の原子炉内の圧力上昇による大量放出によるところが大きい。上の表の事象に「不明」となっているが、これはベントではないのか?! これが広野町やいわき市を舐めて関東まで達している。SPEEDI データと事象とを時系列で付き合わせてみて初めて分かった。
 21:37、福一原発の正門付近でそれまでで最高の 3.13 mSv/h(×μSv/h)を記録。
 22:00、10 km 南にある福二原発のモニタリング ポストで 3.84 μSv/h。
 22:07、福一原発の10 km 南のモニタリング ポストで 9.6 μSv/h。
 23:39、福二原発のモニタリング ポストで 28.1 μSv/h。
 公式記録では、3/15 4:00 いわき市を通過となっている。

 行方不明の愛猫3匹もこれに汚染された水を飲み、していたわけだ。苦しみ抜いて衰弱してこの夏に亡くなったマー ♀は重度の白内障で右目が完全に真っ白になった。東電に殺された。



広野町と同じ汚染レベルのコロステン市の現実
2013/12/15
 OurPlanet-TV の白石 草さんが11月ウクライナのコロステン市を2週間 取材訪問した。
 ここはチェルノブイリ原発から南西に 140 km で、人口6.6万人、汚染レベルの本来の基準である土壌汚染濃度が広野町と同じレベル。NHKの特番「ウクライナは訴える」で取り上げられて、反響を呼んだ。
 同市は、事故後の空間γ線量が最高10μSv で、現在は 0.06〜0.1 μSv/h。3号機の放射性プルームが舐めた広野町は 300 μSv/h 以上だったが。避難していたいわき市 四倉がこの数値だった。
 被曝線量は 1991 年が1〜5mSv/y で、25年間の積算が平均15〜25mSv/y(2011 年に纏めた「ウクライナ政府報告書」による)。ベラルーシでは1mSv/y 以上を強制避難にすべきだったが、国家財政の都合で5mSv/y 以上にしたとのこと。
 尚、この年間被曝線量は土壌汚染濃度から外部被曝を推定するやり方で、それに外部被曝3に対して内部被曝を2の割合で加算(こちらの調べによる。ベラルーシでは1:1)している。日本政府の採るシーベルト基準は被曝をどうにでも小さく見せられるシロモノで、例えば、足元と胸部では大きく数値が違うし、ICRP[国際放射線防護委員会]は外部被曝でのベクレル換算を内部被曝にまで使って局所被曝でも当該臓器換算・全身化換算をやって数値を大きく過少化するインチキ。日本がやろうとしているガラスバッジによる1mSv/y はあちらでは数mSv/y になるだろう。
 同市では、事故後には甲状腺癌・白血病などで亡くなる児童が目立ち、現在は児童の多くが複数の慢性疾患を持っていて、様々な症状や疲労感を訴えているという。ベラルーシでは全年齢で死亡原因の52%が心臓疾患になっている。


 また、南相馬市議の大山 弘一さんも10月に同市を1週間 視察訪問している。
 訪れた児童数 250 人の小学校では、体育の授業を受けられるのは十数名。2年 続いて癌・白血病の発症が2名。
 地域の病院では、癌で亡くなる人が倍以上に増え、癌の種類が倍になった。昔は高齢者が罹っていた病気に子供が罹る、脳梗塞とか。子供が病気になって治るまでに非常に時間が掛かるようになった。
 年一回の町民全員のホール ボディ カウンター検査によれば、900 Bq/body 以下が約2割、4,000 Bq/body 以上が約3割で、最高は 150,000 Bq/body。仙台赤十字病院の岡山 博 医師は食物摂取によるところが大きいと認識している。
 遺伝障害についてのデータが見られるような機関は同市にはないようだ。



いわき市に流れ来る避難者
2013/12/15
 いわき市の佐藤 かずよし市議のサイトより。

 原発避難者特例法による12の指定市町村からいわき市への避難者数は、昨年 12/ 1 現在 22,704 人。
 居住状況は、1/31 現在 仮設住宅が 3,026 世帯、民間借上げ住宅等が 7,251 世帯。
 年齢別構成は、0歳から14歳までの年少人口が 2,762 人、15歳から64歳までの生産年齢人口が 14,936 人、65歳以上の老年人口が 5,006 人。
 いわき市への住民票移動数は、1/31 までで 848 件だった。

 現在は、12の指定市町村からの避難者数は 9/ 1 現在 23,812 人。
 内訳は、楢葉町 5,787 人、富岡町 5,600 人、大熊町 3,884 人、広野町 3,481 人、浪江町 2,236 人、双葉町 1,586 人、南相馬市 786 人、川内村 362 人、田村市 35 人、葛尾村 33 人、飯舘村 17 人、川俣町 5 人。
 居住状況は、10/ 1 現在 仮設住宅が 3,005 世帯、民間借り上げ住宅等が 7,349 世帯。
 いわき市への住民票移動数は、10/31 までで 1,118 件。
 年齢別構成は、0歳から14歳までが 3,068 人、15歳から64歳までが 15,393 人、65歳以上が 5,351 人。



3号機は使用済み燃料プールが臨界爆発。広野町に戻ってはダメ!
2013/12/ 6
福島第1原発3号機爆発
プールの使用済み燃料 186 tが吹き飛んでいる!
これは最悪の事態! 目を覚ませ!

 一週間ほど前、3号機の使用済み燃料プールに水がないと防衛省がNRC[米・原子力規制委員会]に電話会議で善後策を求めていたことがNRC側の会議記録の公開で明らかになりました。
 11/29 のテレビ朝日「報道ステーション」でも報じられています。
 http://echo-news.net/japan/usnrc-fukushima-crisis-proceedings-translated
 東京電力は、3号機の爆発は使用済み燃料プール内の臨界爆発だとする見方に対して、燃料は水上に露出していなかった、として 11/25 いわき市での東電交渉でも色をなして否定していましたが、水がないことを承知していたわけです。ショッキングです。
 突発的な爆発は多少 水が残っていれば水蒸気爆発でも説明できるようですが、

●建屋の屋上でオレンジ色の閃光が放つと共に、数十kmまで届いた爆鳴を伴う巨大爆発(ピカドン)、
●水素爆発の特徴である真っ白な霧状の噴煙が全方向へゆるく広がるのではなくて、ウラン燃料が揮発した時の特徴である真っ黒な噴煙が一向性へ激しく拡大、
●オペレーション フロアから上の鋼鉄の骨組みが、真っ黒焦げになって、飴のように曲がりくねった、それほどの高熱と巨大な熱量、
●翌 3/15 10:22、3号機建屋の周辺で 400 mSv/h を記録、
 などの点からして、3号機の爆発は臨界を伴った爆発であることはほぼ間違いありません。

●底部と側面のある筒状を成した、頑丈に出来た場所から直上への爆風、
●航空写真で、ガレキの中、使用済み燃料プールの上にポッカリと黒い大きな穴が確認できる、この建屋の南側は建屋の骨組みも消えている、
●東電がこのプールの内部とする画象では、燃料集合体のラックが2つしか確認できない(http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/pdf/130328/130328_01cc.pdf)。燃料集合体の上部のフックが一つだけ見える映像もある。東電は内部の全容や不都合な画象・映像を出さない、
●東電は 2011/ 5/11 プールの水から運転中の原子炉内部の 1,000 倍の核種を検出と発表(東電は炉内の内容物が入ったとあり得ない弁解)、
 などの点からして、3号機の爆発場所は使用済み燃料プール内であることは間違いありません。

 つまり、186 tの使用済み燃料が相当程度 広く飛び散った、ということです。今の4号機の燃料取り出し作業で懸念される事態の内、最悪のものが起こった、ということです。

●原発推進のスタンスである日本原子力学会も、爆発については水位の低下により水素が発性した可能性ありとのみ記すものの、3号機のプールは冷却に失敗した、と判断しています。
 http://www.aesj.or.jp/information/fnpp201103/chousacom/gb/gbcom_kyokun20110509.pdf(福島第一原子力発電所事故からの教訓 2011/ 5/ 9)(P.9)

●大規模な臨界に伴う膨大な量のキセノン 133・135 が観測されています。
 http://www.cpdnp.jp/pdf/110427Takasaki_report_Apr23.pdf(高崎に設置されたCTBT放射性核種探知観測所における放射性核種探知状況 2011/ 4/23)

●当時、核分裂反応に伴う中性子線が福一原発の正門辺りで観測され、報道されており、使用済み燃料の再臨界と飛散を裏付けています。但し、報道ベースの数字は低い。
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110315-OYT1T00087.htm(読売新聞 2011/ 3/15)
 http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103160271.html(朝日新聞 2011/3/16)

●NRCは 2011/ 3/26 付けの報告で、3号機の使用済み燃料プールなどから燃料集合体が建屋の外に落ちているとしており、当時、福一原発の敷地の外の大熊町でも見付かったと報道されています。
 http://leibniz.tv/pdf/rst%20assessment%2026march11.pdf?hl=en&pli=1
 http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/commission/slides/2012/20120807/lochbaum-ltr-20120807.pdf

●広野町でも南相馬市でも、今回の爆発によるα線が20〜85 cpm 確認できます。野外に放置されていた鉄板の表と裏の放射線を測る調査でも、原子力安全・保安院が主張するような天然ウランなどによる反応ではないことが明らかであり、原発事故由来であると結論付けられます。

 この使用済み燃料の 186 tという数字・・・原子力安全・保安院が一昨年 6/ 6 付けで公表したこの事故で放出されたとする31核種の総量は 1,134 京 Bq(INES[国際原子力事象評価尺度]でレベル7)であり、これを質量にすると 100 kg ほどなので、燃料自体で比較すると、保安院の主張は数百分の一ほども過少ということになります。幸い多くが太平洋に落ちたと思われますが、今回の原発事故による放出総量はチェルノブイリどころではありません。
 食材のセシウム・ヨウ素検査が進んでいるとはいえ(γ線しか検査をしない)、ウクライナ・ベラルーシなどと同様に、吸引被曝などにより、後年、大変な健康障害・遺伝子変異が起こることはまず間違いありません。
 この3号機からのプルトニウム・ウランそのものの噴煙は南へ、広野町やいわき市を舐めています、そして、関東へ。国による調査の後、現 少子化対策担当相の森 まさこ議員は当時このことをいわき市民に訴えていました。

 しかし、以上の事実関係は報道されることもなく、広野町役場は認識する気もなく、広野町には約 1,200 人の住民が戻っています。この仮設住宅街でも、皆、漠然と行政の成り行きを見守っているだけです。
 なるべく早く移住すること! 行政には期待して待たないこと! 現実には訴訟しかありません!



西尾 正道 先生による甲状腺検診、終了
2013/12/ 1

狭い部屋での診療、モニターを見やすくするのに薄暗くしたので泣き出す子供も。
「検査、痛いんですか」と聞いて来る高齢者もいて、告知を考えさせられる。

 12/ 1(日)、9:00〜16:00、いわき市 中央台の第四仮設住宅に放射線ガン治療の第一人者で、行政の被曝対応に強い警鐘を鳴らして講演・検診などの活動を続ける西尾 正道 先生(北海道がんセンター名誉院長・札幌医科大学もと臨床教授)をお招きしての甲状腺の集団検診を終えた。受診者は広野町・楢葉町の方など57名。850 枚のチラシを高久・鹿島のほぼ全ての仮設住宅に撒いたが、配布の遅れや会場マップなしなどが響いてこのレスポンス・・・いつももっと上の数をこなしている先生には申し訳なかった。
 11/29 には検診の実行部隊のNPO法人いわき放射能市民測定室たらちねさんに取材に来ていた朝日放送の高橋 大作アナウンサーと、カメラを回しながら、中央台東小学校の前や楢葉町民の第九仮設住宅でチラシ配り。東小学校では、学校を訪問したサッカーのカズのサインを手にしながら、親から“怖いもの”を受け取らないように言われてチラシを受け取らない子供もチラホラいて、地元のどうしようもなさを感じる。
 逆に、ありがたかったと言われると、ボランティアでかけずり回った甲斐あり。

 ところで、高橋アナたち取材クルーは、翌 11/30、使用済み燃料棒の取り出し作業が始まった福島第一原発の4号機の内部に入った。現場での東電担当者への突っ込みどころを指南しておいたが、「内部は戦場でしたね」とのことで、2号機の裏側(海側?)は 600 mSv/y あったとか、それどころではなかったようだ。
 東電はこの作業の二巡目から非公開としているが、燃料プールと仕切られていたという炉心(仮運転中だった疑いあり)からの燃料棒取り出しがあるからではないのか?
 取材は、他に朝日新聞の福島支社がこまごまと。福島民報は先生の時間が取れないためまた来ると言ってそのまま。

 尚、西尾 先生には非常に面白いことを窺った。ナイショ。
 先生には浜通りの汚染のデータをあれこれご説明をし、高齢者は兎も角、当地に留まって暮らすことはあり得ない、という認識で一致している。
 先生から目を通すように言われた「市民が学ぶ甲状腺検査の会:西尾正道北海道がんセンター名誉 院長の原発の被曝医療を政府に提言するブログ」。政府 及び御用学者らと対峙している先生がお書きになっている。



宮内庁が広野町産米を天皇へ =「安全・安心」へ天皇の政治利用
2013/12/ 1
 この表題の通りでなくて何なんだ。福島県内でもプルトニウム 239+240 の土壌汚染濃度が下郷町と共に最も高かった白河市(63.3 Bq/m²)、その南に隣接する那須町の御用邸に皇太子一家を静養に行かせる宮内庁、「安全・安心」のアピールに大きく貢献している。
 この米は前の町長の山田 基星が改選で町民にアピールする狙いで、投票日の数日前に、首相官邸や霞ヶ関に献上したもの。極右連中の感覚からしたら、天皇・皇后のところにγ線核種以外は検査をしていない米を送った山田の行為は山本 太郎 氏の手紙の上申どころではない筈だ。

*     *     *

 福島・広野町の新米、両陛下の食卓に

 3年ぶりに本格的な稲作を再開した福島県広野町の新米が、天皇、皇后両陛下の食卓に上った。宮内庁が29日、明らかにした。天皇陛下が「苦労されて作ったお米であろうから、自分たちも少しいただこうか」と希望し、御所に届けられた新米を28日昼に皇后さまと食べたという。
 同町は、東京電力福島第一原発事故で一時コメの作付けを自粛し、今年3年ぶりに本格的な稲作を再開。町は新米を各省庁の職員食堂へ贈呈することにし、宮内庁には20日、コシヒカリ120キロが贈られ、一食分が両陛下に届けられた。
 両陛下は東日本大震災発生後、同県を3度訪問。原発事故後の風評被害を心配しており、今年7月の訪問では、地元の桃農家と懇談し、桃を試食した。

 朝日新聞 2013/11/29 23:26



3号機の使用済み燃料プールには水がなかった
2013/11/29-11/30
 「東京電力『3号機は水素爆発』を死守せよ」で3号機の使用済み燃料プールの冷却水が抜けて空焚きになっていたのではないか、という強い懸念を書いた。つまり、大地震で使用済み燃料が露出してメルトダウンしたのではないか、固まりになって臨界を起こしたのではないか、と。
 そして、こちら一足先に 掴んでいた「エコーニュース」の情報を、今、テレビ朝日の「報道ステーション」が取り上げた。当時、菅 内閣の官房長官の枝野 幸男が「存在しない」と言っていた事故直後のNRC[米・原子力規制委員会]と日本の各機関との電話会談の記録を「エコー ニュース」がNRCに情報公開を求めて、ネット上でアッサリと入手したのだ。10万ページもの情報。ここで、3/17 日本時間 11:48、NRC曰わく、日本の防衛省の考えでは3号機の使用済み燃料プールには水がないと思われる、と。そう防衛省がNRCに伝えて、善後策を求めていた。
 ともあれ、爆発のメカニズムがどうであれ、3号機のプール内部からあの噴煙が上がった。これを否定するのは東電だけになった。即ち、原子力安全・保安院が公表したレベル7の放出総量の 2,000 倍近い186 tのウラン燃料が空高く吹き飛ばされて、この孝行な放射性プルームが南方面をなめて行った。我々は原発事故でも最も悪い事態に遭遇している、ということ。


元理化学研究所 研究員の槌田 敦 氏が3・4号機の爆発の実態に迫る。
但し、3号機は使用済み燃料プール内に幾らか水があったとの前提で、
これにより臨界爆発が水蒸気爆発を起こして噴煙を上げた、と見ている。
即ち、低濃縮ウランに水があると臨界が起こる。仁科原爆。
たくさんのウラン燃料があれば、数%の濃縮で済む。そこに水を注げば・・・という。

 ちなみに、国会事故調査委員会はこう言う理屈にしている
B爆発時のオレンジ色の炎とがれきの高レベル放射能は何を示唆するか
 3月14日11時1分に発生した3号機原子炉建屋の爆発は、その映像を観察する限り、オレンジ色の光がきらめいた瞬間に続いて発生しており、天井部を突き破って舞い上がった粉じんが約 500 mの上空にまで達している。落下したがれきには大きなコンクリート塊も含まれていたようで、タービン建屋の屋上に落下してできたと思われる穴の大きさは、消防車の車体が入るほどと見受けられた。穴の縁の断面には、上から下の方向に曲げられた鉄筋が多数観察されている。
 3号機の原子炉には、もともと約40tのジルカロイが入っていた。被覆管として約25t、チャンネル・ボックスとして約15tである。もし、それらが全てジルコニウム — 水反応を起こして水素を発生させたと仮定するならば、その量は、重量にして約 2,000 kg、標準状態の体積に換算して2万 m³にもなる。その発熱量は約 280 GJで、TNT火薬に換算して約58tとなる。
 しかし、炉内のジルカロイが、全てジルコニウム — 水反応を起こすわけではなく、実際にそれが炉内において発生するのは、例えば既述のオークリッジ国立研究所の解析書においては、そのうちの約20%だけと推定されている。また、3月13日から爆発が起こるまでには数度の格納容器ベントが実施されており、それらの成功は、モニタリングポストの値の急上昇によって裏付けられている。そしてその一部は、4号機の原子炉建屋にも流れて爆発を引き起こしている。
 このように考えると、3号機の原子炉にあったジルカロイによるジルコニウム — 水反応だけで、果たしてこれほどの結果をもたらす水素の発生があったのかという疑問が湧いてくる。
 そこで思い出さなければならない現象がある。それは、CCIである。これによって水蒸気、水素、一酸化炭素、二酸化炭素などが膨大な量、放射能エアロゾルとして発生する。仮にこれが発生していたと仮定した場合には、現状やや不足気味に感じられる爆発性気体の量も大幅に増量されることになる。そして、爆発の直前に観察された閃光の「オレンジ色」については、爆発性気体に含まれていた一酸化炭素の不完全性燃焼であったと推論すると理解しやすい。
 また、CCIによるエアロゾルは、高濃度の放射性物質を含んでおり、爆発で散乱したがれきの著しく高い放射線レベルについても説明がつく。以上から、CCIの寄与性を加味して考えると、3号機の爆発の説明がより容易となる。ただしそのことは、原子炉圧力容器のメルトスルーとペデスタル内におけるコンクリートの侵食が、実際にはさらに大規模なレベルで進行していた可能性も示唆することになる。



東電、R=レーガンの乗組員の巨額賠償への反応に警戒
2013/11/26
 11/25、いわき市で第6回 東電交渉で。

 福島沖に急行した米空母のロナルド=レーガンの甲板に居た乗組員らが情報なく被曝したことで癌になる可能性が高まったと東京電力を訴えている件。
 8名が計1億1千万ドル(約94億円)の損害賠償を求める訴えをサンディエゴの米連邦地裁に起こした、と報じられているが、原告が 100 名に拡がっている、とか、請求金額が 1,900 億円という情報もある。
 これについて、事実はどうなんだ、といわき市議の佐藤 かずよし さんが東電に求めたが、個別の問題については言えないを繰り返した。触発されて裁判を起こされたら大変だ、との警戒感がありあり。外国人にはそんな額を支払って、日本人には雀の涙、の批判になるからだ。そこで、こちら、原告が何人で、請求額が幾らといった情報は個別の問題ではないだろうと、公表を求めた。

 次回、第7回 東電交渉
●日 時:年明け 1/ 8(水)13:00〜16:00
●場 所:東京電力(株)平送電所(いわき市 平 谷川瀬 仲山町 53)。
●参 加:参加を希望される方は佐藤 かずよし いわき市議まで、お名前と参加希望の旨、メール(← クリック)をお送り下さい。



東京電力「3号機は水素爆発」を死守せよ
2013/11/26-11/29
 11/25、いわき市で第6回 東電交渉。
 前日、福島市での特定秘密保護法案の地方公聴会で意見陳述をやった いわき市議の佐藤 かずよし さん、傍聴席(国会議員からでないと入手できない)が半分以上 空いているのなら外の人達を入れて欲しいと座長の元防衛相の額賀 福志郎に求めた福島原発告訴団 団長の武藤 類子さん、といつものメンバー。佐藤さんに「昨日はお疲れ様でした」と言うと、「昨日だけなら好いんだけどね」と連日 方々を飛び回っている。


第5回交渉の様子(10/22)

●こちらが第3回に質問をしたままになっていた、3号機の大爆発の真相を再び追及。
 東電は「水素爆発です」と色をなしたようにそれまでの態度が急に硬くなる。広報代表の林 幹夫 氏(「氏」要るかね? こんなウソで固めた男に)、1号機も3号機も同様の爆発だ、と。こちらが、3号機の爆発は底と四方が固定されてそこそこの長さのある筒状のものがないとあんな際だった上方向への爆発にはならないだろう、と指摘すると、3号機の建屋は四方のコンクリートが硬いから、とか。ハァ?だ。原子炉建屋自体が“大砲の筒”になった? 建屋の横幅より収納容器の蓋から建屋の屋根までの方が遥かに短くて、どうしてあんな上方向への爆発になるの? それは1号機の爆発の姿だ。水素は上に溜まる。この交渉に10年 関わっている石丸さんも1号機の爆発と3号機の爆発は違うだろうと東電に迫った。
 3号機の爆発の状態はアーニー=ガンダーセン氏が言う Detonation だ。水素爆発だけではならない。
 そして、東電は、核燃料が建屋の外に飛び出したとしたら中性子線で収束作業が出来ない、と弁解するが、当時、福島第一原発では中性子の測定器は持っていなかった、と言っている。今 調べてみると、読売新聞、「東電は15日未明、14日 午後9時ごろ、福島第一原発の正門で中性子線を検出したと発表した」と。朝日新聞、「東京電力は16日、福島第一原発の正門付近で15日にも中性子線が検出されたことを明らかにした。モニタリング カーによる計測で、15日 午前1時30分と同40分にそれぞれ、1時間当たり0.02μSv、0.01μSv の中性子線を検出したという」。微量 出た、としている。
 そもそもこの爆発ではキセノン 133 が大量に発生しており、核分裂反応があった証拠。

 それで、本日から始まった4号機の使用済み燃料の取り出し作業についての問題追求のところで、水中で燃料棒をキャスクに入れようと吊り上げている時に地震などでプールから大きく水が漏れて(亀裂は確認できないと言う。太い鉄骨がアメのように曲がったのに)燃料棒が剥き出しになった場合には作業員が急性被曝し、更に損傷している燃料棒ならば、即発臨界になる可能性があることを東電の技術屋さんが認めた。
 そこで、話を3号機の使用済み燃料プールに戻して、あの地震では、燃料集合体の上には燃料交換のための35tのクレーンやら鉄骨やらプールに落ちていて、多数の燃料棒が破損していることは明らかで、プールの水位が大きく下がって(冷却系が停止したので、2〜4号機のプールには海水を注入)空焚きになって、燃料がメルト ダウンして固まって、臨界になった可能性が十分あるだろうことを指摘すると、燃料集合体は露出しなかった、と言う。プール内は下の東電の映像の通りで、燃料集合体がどこにどうなっているかも確認できないほどなのに。水位計・温度計は狂い放題だった。
 東電がウソで固めていることは、この交渉でもおかしい程に分かる。

 東電は3号機の使用済み燃料プールについてこんな発表をしている(3-1-1-1)。
「使用済燃料プール内部は、上述の水素爆発や高い放射線環境により、確認ができていないが、使用済燃料プール水の Cs 134 と Cs 137 の測定結果によると、使用済燃料プール水の水位が確保されていることが確認された後のH23年 4 月〜6月の測定では、 I 131(半減期8日)、Cs 136(半減期13日)などの短半減期核種が測定されており、また、H23年8月の測定において Cs 137 に対する Cs 134 の比率が比較的 大きく、Cs 134 の半減期が2年、Cs 137 の半減期が30年であることを考慮すると、検出された Cs は原子炉損傷に由来するものと考えられ、使用済燃料プール内に保管されている燃料は大きく破損していないと考えられる。また、使用済燃料プール水温 及び水位、モニタリング ポスト値に有意な変動が無いことから、使用済燃料プール内に保管されている燃料は臨界には至っていないと考えられる」。
 先に問題なしの結論ありき。そのツジツマ合わせのつらいこと。

 “原子力村”の日本原子力学会も使用済み燃料プールが3号機の爆発の原因になったとしている(P.9)。
 「7.使用済み燃料貯蔵プール冷却に対する教訓 a. 使用済み燃料貯蔵プールの冷却に失敗した。全電源喪失後、使用済み燃料貯蔵プールの水位が低下し、使用済み燃料の除熱が不十分となり、燃料破損に至るまでには最低 数日間の時間的余裕がある。使用済み燃料の崩壊熱によりプールの水が沸騰、被覆管が酸化し水素が発生した可能性がある。使用済み燃料の発熱量はわかっていたため、時間的余裕を見誤ったか、他号機の事故対応に手一杯で対応できなかった可能性がある。なお、4号機原子炉建屋破壊の原因は、現状ではまだ特定されていない」
 4号機建屋の破壊の原因は猶 不明、と言うので、このプールの冷却に失敗した、プールの水位が低下した、それにより、プールの除熱が不十分(= 燃料棒が露出)、とは3号機以外にはない。それにより、水素が発性した可能性ありとのみ記すが。
 この水位の低下が、冷却水の循環が止まるとそうなるのか、プール・配管に亀裂が出来たためとするのか、については記述なし。
 4号機の原因を特定しないのは、いつぞやの泊原発・大飯原発と同様、定期検査を早く済ませて無税発電をしていて、それを認めると、そんなことをやって事故を起こしたとなったら、全国の再稼働は行き詰まるからだろう。メディアが検査工程表を出せと求めても、東電は出さないまま。


東電が3号機の使用済み燃料プール内部とする映像

●キャスクの落下テストについて。
 キャスクは、国内では神戸製鋼のものしかないとのこと。
 落下テストは 1990 年、(財)電力中央研究所による17mからのものがあるだけで、今回のものとは違う。高額なものなので、今回の高さ32mからの落下テストはしない、とのこと。
 また、福島第一原発で放射性物質の問題あるレベルの放出があった場合には地元自治体に30分以内に伝えるが、避難するかどうかの判断は地元自治体に丸投げ。町村にどう判断できると言うの? 広野町が住民に避難を求めるなど、本当に余程のことがない限りはやることはない。それは、帰還している約 1,200 人、高齢者ばかり、そちこちに点在して、避難体制など作れない。山田 基星 町政の住民を戻せ戻せのデタラメぶりよ。

●作業員の被曝検査について。
 ホール ボディ カウンター以外の内部被曝検査、即ち、バイオアッセイ(尿検査、血液検査、他)については、α・β線核種の吸引被曝などがありそうだと思われる作業員以外にはやっていないとのこと。コストが嵩むので、と。
 しかも、ホール ボディ カウンターのベクレル数をシーベルトに直す場合、非科学のICRPの換算でやっている。
 東電は本当に作業員の健康・生命など眼中にない。これはどうしようもない会社。

●放射性物質の大量放出は、地震でなく、津波のせい、とする。
 地震で海岸部は数十cm沈下し、敷地内は凸凹になったが、原子炉建屋は段差なく均等に落ち込んだ、と東電の林 氏は強弁する。地震で配管などの破損はなく、予想外の津波で冷却装置が浸水し、これがために放射性物質の大量放出が起きた、とするストーリー。また、4号機の建屋は、フロアに傾きはなく、柱も垂直だと言う。
 彼の立場をおもんばかるべきなのだろうか? 数十万人の犠牲者とこれだけのことをやらかしながら、自分らの給与水準さえ崩すまいとする立場を。



広野町長選挙、火事ドロの町政 終了
2013/11/24-11/25
 遠藤  智(52/無新)2,017 票 当選
 山田 基星(65/無現)1,334 票
 投票率 81.19 %。

 ひとまず祝杯。
 今後、余裕があったら、デタラメ三昧をやって来た山田 基星を法廷に引きづり出す。
 投票前の 11/21、取材に来た朝日新聞の記者を掴まえて、候補者らのこれまでの言動や当地の核汚染実態を詳しく話した。載るそうだ。

 山田 基星、敗戦の弁「(復興に向けた)国の動きが全然 見えず、町民への説明が遅れた。実績が否定されたわけではないと考えている」
 あれだけ自分らが復興土建に浴していて、何を言っているやら。町が3号機からの濃厚なプルームを被ったのに、プルトニウム・ウラン・ストロンチウムなどがどこにどう落ちているか知れない肝心の問題に無・頓・着。精神的補償の復活を原子力損害賠償紛争解決センターへ申し立ててくれ、との町民共通の声を無視。こんなデタラメなふざけた男は初めてだ。

 他方、遠藤は、選挙期間中、具体的に何をするということを全くのように言わなかった。パンフレットでも同様。演説では浮いたような情緒的な言葉ばかり。山田がデタラメ過ぎて票が回って来たに過ぎない。
 こちらは何も期待していない。



被曝の「ひ」の字もない広野町長選挙 公開討論会
2013/11/18
 
 アホらしくて行きもせず。行った人に聞けば、予め質問を送ったもの以外は、何の質問も出来なかったとのこと。現職の山田 基星も対抗の遠藤 智も、被曝問題の「ひ」の字も口にしなかった、と。一体、何のためにこんな避難をしたというの? 雑誌「東北経済」の両者へのインタビュー記事でも同じだった。
 一体 誰に投票しろと?

 現職の山田は、この非常時に、避難住民をずっと放ったらかしのまま、復興特需で自分らの懐を肥やすことに狂奔して来た。
 土建作業員を町に戻すために緊急時避難準備区域の解除に同意して、続いて、避難指示を解除して(楢葉町を見ればそんな必要はなかった)、町民は避難状態のまま昨年8月に精神的補償を打ち切られた。
 そこで、8月下旬の町政懇談会で、浪江町の様に町が町民の意思を取り纏めて東京電力相手に原子力損害賠償紛争解決センター[ADR]に褒章継続の申し立てをするように求めると、原子力損害賠償紛争審査会に中間指針の変更を求めているから、などと浪江町も愛想を尽かした可能性の薄い道を言い立てる。「それなら両方やれば好いのになぜやろうとしないの?」とこちらが質しても、やる気がない。補償金が入ると住民の帰還が進まないと思うからだ。そして、東電から仕事を貰っているから東電には弓を引けない、ということだろう。とんでもないタワケだ。
 それで、選挙が近付くと、各仮設住宅などでの座談会やら町民アンケートやら始めたり、安倍 晋三のところに新米を持って行ってアピールしたり。極めつけは、町政懇談会の時に、町役場に「町が限界集落になるから、子供を戻さないといけない」とトチ狂ったことを言わせている。
 今、ウクライナでは、低線量地域でも、子供の9割が被曝症を患って体育の授業に参加できない。新生児で障害を持たずに生まれて来るのは10〜15%。

 そして、片や遠藤は、東電の子会社の出で、各家庭に「広野町は安全ですよ」と言って回って、立候補表明の記者会見では「帰還を加速していきたい」などと語っている。「安全・安心」で居たいものだから国の工作員を礼賛するような町議が応援団をやっている。

 両者、除染・帰還・復興ありきで、移住の「い」の字もなく、何が違うの? 少なくともあんな銭儲けだけかない在日のタワケに投票はあり得ない。
 こちら、こんな広野町政には一切 期待していない。



12/ 1(日)、いわき第四仮設で西尾 先生の甲状腺検診
2013/11/17-11/18、11/20
 福島県、18年以下の甲状腺癌「悪性」25人(← 前回18人)、「悪性疑い」33人(← 前回25人)に。受診者数は 216,809 人で、約 1/3,896 人の割合。2次検査が終了しているのは78.1%で、この全員が2次検査を終了したとすれば約 1/3,043 人の異常な発症率11/11 OurPlanet-TV)。
 だが、「福島県は安全・安心」を鼓吹する県の立場の星 北斗 座長(県医師会常任理事)は記者会見で被曝の影響を否定。「放射線量の高い地域と低い地域で、悪性と診断される子どもの割合に大きな差がないから」とか「患者の年齢分布が乳幼児に多かったチェルノブイリと違って通常の小児甲状腺癌と同じで、最近 実施された被曝影響の無いロシアの子供の検査で4千〜5千人に1人 癌が見つかっている」(この朝日新聞の記事も二点おかしい)とか、否定材料だけを並べ、肯定材料は故意に無視する。27年 経ったロシアの何処の子供を何人 調べたやら。
 日本がんセンターの統計の 100 万人に1・2人というのは癌登録の実態からして過少な数字であるのは確かだが、それにしても 1/3,043 なんて数字は大き過ぎる。

 福島県立医大による甲状腺検診は、にわか学習の診療放射線技師により、長くて1分の検査、というもの。当初はエコー写真を撮るだけで判定していたが、写真は全くアテにならないことが判明して、県立医大は誤診で訴訟を起こされることを危惧して技師に保険を掛けたとのこと。
 その上、この県の検診では、異状が見付かっても、わざわざ情報開示請求をしないと自分のデータを受け取れない。連中はこれは医者の医療行為ではなく検査だからだ、と称している。
 福島第一原発から北西方行と同様にヨウ素の汚染濃度が高い南方行の広野町やいわき市の住民は検診が後回しになっている。

 そこで、ガン治療の分野で最も期待されている放射線ガン治療の第一人者で、行政の被曝対応に強い警鐘を鳴らして講演・検診などの活動を続ける西尾 正道 先生(北海道がんセンター名誉院長・札幌医科大学もと臨床教授)が毎月のようにNPO法人いわき放射能市民測定室たらちねさんに脚を運んで甲状腺検診をやられていると知って、それならばこの仮設住宅で広野町民ほかの集団検診をやって頂けないかと相談したところ、快諾を得た。先生はボランティアで各地を走り回られている
 まだ未定だが、この集団検診は、来年、他の仮設住宅でも計画している。


12/ 1(日)、いわき第四仮設で西尾 正道 先生の甲状腺検診!
 放射線ガン治療の第一人者で、行政の被曝対応に警鐘を鳴らす西尾 正道 先生(北海道がんセンター名誉院長・札幌医科大学もと臨床教授)が、最新の超音波エコー機器で、丁寧に検査・診断を行います。
 その場で診断結果と写真データをお渡ししますので、今後の検診にお役立てください。

 西尾 正道 先生
 ●日 時:12/ 1(日)9:00〜16:00
 ●場 所:いわき市 中央台 高久 2-29-1 第四応急仮設住宅 集会所
      (ララシャンスいわきの東隣)
 ●対 象:広野町民のほか、他市町村の方や、
      仮設住宅以外にお住まいの方もお受けします。
 ●料 金:3歳〜20歳('92/ 4/ 2 以降)は無料。
      それ以上の方は 1,000 円(協力金)をお願いします。
 ●事前予約が必要です(0246-92-2526/たらちね)
  保護者の氏名、住所、電話番号と、受診者の氏名、性別、
  生年月日、ご希望の時間をお知らせ下さい。
  定員になり次第 締め切りとなります。
  その場合、次回の診察日に小名浜のたらちねで受診できます。
 ●協 力:NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね
      (常時 先生方をお呼びして甲状腺検診をやっています)


 先生のこの半年ほどの県内での検診では、県立医大の検査結果よりも異状の症例が多いようだ。県立医大の検診では上の通り、悪性(疑い)が約 1/3,896 人だが、先生は千人も視ていないだろうから、然り。深刻な例もあったと言う。
 北隣の楢葉町役場の某課長は、子供が県立医大で検査を受けて「異状なし」とされたものの、検査のやり方に納得できなかったので、ひらた中央病院で検査したら、結節が見付かった(A2判定)、とのこと。
 汚染の進んだ地域の子供の多くは県外に出ているし、今、子供の発癌の実数は数百人だろう。



 西尾 正道 先生は、10/26(土)、いわき市文化センターで「放射線の光と影・・・ここに住み続けるリスク」と題した講演会をやられている。
 せっせとこのパンフを仮設住宅に配って周りながら、失礼してしまった。


●3号機は核爆発。高放射線源は核燃料ペレットである可能性大。
●放射線管理区域の4万 Bq/m²= 0.13 μSv/h = 1.14 mSv/y。
●チェルノブイリ法(ウクライナ)の5mSv/y は外部被曝3mSv/y+内部被曝2mSv/y
・・・内部被曝線量を含めている!



原子力規制委が発狂。外部被曝だけで年間20mSv を容認
2013/11/ 8、11/13
 20ミリ・シーベルト以下で安全 … 規制委が指針

 原子力規制委員会が、東京電力福島第一原子力発電所事故で避難している住民の帰還に関し、1年間に被曝ひばくする放射線量が20ミリ・シーベルト以下であれば、健康上に大きな問題はないとする指針を今月中にまとめることがわかった。
 政府が長期目標として掲げる「年間1ミリ・シーベルト以下」が安全の目安ととらえられているため、科学的な知見を示して不安の払拭を図る。指針には20ミリ・シーベルトでは発がんリスクが十分に低く、適切な対策を取れば、リスクは回避できるとの見方が盛り込まれる見通しだ。
 現地調査を行った国際原子力機関(IAEA)も10月、年間1〜20ミリ・シーベルトの被曝線量は許容できるとした報告書をまとめている。
 指針を受けて、政府は正確な線量を把握するため、携帯式の個人線量計を配布する。保健師などが住民の健康相談に乗る「帰還支援センター(仮称)」も各市町村に設置する方向だ。

 2013/11/ 8 3:06 読売新聞

*     *     *

 一般公衆の被曝線量については原子力規制委員会の下に放射線審議会を改めて設けて検討することになっている筈で、それ抜きにして、御用らの考え方だけで政府への指針を纏めるなどインチキ極まりない。
 以前、委員長の田中 俊一は原子力規制委の権限外だと言っていた。
 しかも、数値も、γ線の外部被曝線量だけで20mSv。周囲をキレイに除染した線量計で。
 安倍 内閣がこうしろとやったのだろうが、この自民党政府はマトモじゃない。無茶苦茶。

 国・県・町に何か期待して徒らに時を費やすな!




 11/11、原子力規制委員会は、年間1mSv 以上の地域を狭めようと、外部被曝線量の取り方を、空間γ線量からの換算ではなくて、ガラスバッジによる個人γ線量に切り替えることを政府に答申した。霞ヶ関が用意するガラスバッジ、低い線量では反応せず、被曝量が数割は増えることになる。
 連中は未だに内部被曝については全く無視。
 年間 何mSv なら帰還を呼び掛けるかの線量については明らかにしていない。



山本 太郎 氏を叩く卑怯者、ご都合主義者
2013/11/ 1、11/ 2
 天皇へ子供や原発作業員の被曝問題を訴えた山本 太郎 氏を「天皇を政治利用する」だの、「マナー違反」だの、毎度 方法がどうのと叩きまくる。この国は“有識者”どころか一般国民も、こぞって頭がおかしいのではないか? いつからこんな天皇教信者ばかりになったか? 対中国・対被曝の緊張感の裏返しか? 天皇に爆弾でも投げたかのような大騒ぎだ。
 社会で問題が起こると、どいつもこいつも、安全の側に身を寄せている。法律やら多数世論やら体制やらに。叩かれたくないものだから。臆病者、卑怯者ばかり。

 「天皇の政治利用」? ついこの前は、金儲けと政権維持のオリンピック招致のために、世界注目の場に高円宮妃を担ぎ出して、結果も出して、皇位の政治利用そのものだが、誰か非難したか? 高円宮妃のスピーチを殊の外 持ち上げて、マスコミこぞって「東京オリンピック万歳!」をやった。天皇の利用とは皇位の利用。
 金儲け・政権維持と、多数の人命の救済と、どちらがまともな行為か?
 その前には政府主催の主権回復式典とやらに天皇を呼んで、「天皇陛下、万歳」をやっている。
 象徴天皇制からして天皇の政治利用だ。政府の奧に天皇を恭しく置くと国民統治に都合が好いからこんなことをやっている。この権威を政権側が時々に利用する。今回、自民党の連中なんぞは脱原発派を利すると思うから山本 氏を叩いているだけのこと。
 天皇を国政に利用してないというなら、皇室は財産ごと国の文化財にして、天皇はその館長でもやって頂くことだった。

 山本 氏の行為そのものも、園遊会で、天皇と話すのは好くて、手紙を渡したら何か不敬なのか? 話する中身にコードでもあるのか? 誰が勝手に決めた?

 国が福島ほかの被災者を放射線管理区域のラインの数倍の汚染地に何事もないかのように放置する。原発再稼動のダメージになるからだ。
 福島県がひたすら住民の封じ込めと帰還をやる。真性のアホ、佐藤 雄平が首長だからだ。
 大手メディアが「被曝の問題」と「避難の必要」を一切 扱わない。金のためだ。
 これが全ての元凶ではないか!


 文部科学相の下村 博文は太郎 氏を「議員辞職ものだ」と。
 この輩は安倍 晋三の「汚染水は完全にブロックされている」発言をフジテレビの「報道 2001」で総理の言う通りだと言った日和見のバカ男。200 万人県民の今とこれからの被曝被害から言えば、殺人に加担している輩。目の前にいたら、無意識にブン殴っているかも知れない。



 宮台 真司 氏が天皇の政治利用についてあれこれ述べている




子ども・被災者支援法を無視した閣議決定を許さない
2013/10/ 9
 いわき市議の佐藤 かずよし 氏より連絡あり。

*     *     *

 10.11に、原発事故子ども・被災者支援法の基本方針が閣議決定?との情報、
風雲急を告げております。『子ども・被災者支援法 基本方針案 このまま閣議決定しないでパブリック・コメントを無視しないで』
 http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/107181910118309.html
 11日(金)の日程は、以下のようになっております。
 参加できる時間から是非参加して頂ければ幸いです。
 お声かけもよろしくお願い致します。
 8:30〜9:30 首相官邸前行動
   場 所:首相官邸前(東京メトロ 丸の内線・千代田線3番出口 出てすぐ)
 10:00〜12:00 全国運動実行委員会(参議院議員会館101)
 12:15〜13:00 閣議決定抗議の記者会見(参議院議員会館101)
 13:30〜15:00 自治体議連、院内集会(参議院議員会館101)
 15:30〜17:00 自治体議連、政府交渉(参議院議員会館101)




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