山 風 蠱


ミンスクでは 2005 年以降の出生児に甲状腺癌合↑い
2012/ 9/15
 福島県議会が、県執行部へ政策提言するために、ヨーロッパにおける原発事故対策、放射性廃棄物処理、再生可能エネルギー関係の調査を行うため、7月にウクライナ、ベラルーシ、フィンランド、ドイツへ調査団を派遣した。
 調査団17名は超党派の議員で構成され、平成24年7月9日から18日までの日程で、まず、全員でウクライナ・ベラルーシ両国を訪問し、チェリノブイリ原発事故後の対策等を調査した後、2班に分かれ、フィンランドでは放射性廃棄物処理関係について、ドイツでは再生可能エネルギーの推進状況等についてそれぞれ調査を実施した。

 2005 年以降に生まれた子は、事故後であるにも拘わらず、甲状腺癌を発症する割合が高い。


 [福島県議会議員海外行政調査報告書]
 チェルノブイリ原発事故によって放出されたヨウ素 131(半減期8日)による被曝が原因で甲状腺癌が主にベラルーシ、ウクライナで増加したが、調査団の報告書によると、ベラルーシの首都ミンスクにある小児癌センターにおける調査では、2005 年以降に生まれた子は、事故後であるにも拘わらず、甲状腺癌を発症する割合が高い。その原因は全く分かっておらず、セシウムの影響なのかもしれない、と記されている。




10km強の楢葉町に戻りますか?
2012/ 8/16、8/21、2020/ 1/25
 8/10、政府は、広野町より一つ福島第一原発に近い北隣の楢葉町を警戒区域から外して、避難指示解除準備区域とした。この春 町長になった松本 幸が 7/19 政府の区域再編の方針を受け入れた結果。
 そして、町民は四巡が終わった一時帰宅の制限を受けずに町域に入れることになり、我々 一般者も元通り入れることに。だが、寝泊まりはダメと言う扱い。

 本日、有志ら5人で楢葉町に入って、福島第一原発から南に丁度10kmの福島第二原発にすぐ隣接する海沿いの波倉地区(後記:8/19 政府発表によれば、中間貯蔵施設の候補地の一)まで行き、土壌の汚染具合を視て回る。津波が谷間の数百メートル奥まで入っている。
 福二原発の手前まで引っ込んだ検問まで行くと、国道6号線沿いの道端の地面近くで空間線量[γ線量]が1.8μSv/h。言われる通り、町の南北でかなり濃淡に差がある。東京の有志の方が運んで来た専用の機材類で測定すると、β・γ線核種の有象無象がズラズラズラと。センサーを動かせば映像化されたグラフが大きく変わるので、どこにハイ リスク核種のホット スポットがあるや知れない事実を再認識する。


Jヴィレッジ前から10kmほど北に移動した国道6号線の検問。


福島第二原発の南端の排気筒。海沿いの波倉地区より。

 3/14 爆発の3号機からのプルームは広野町〜いわき市の間はまっすぐ南へ移動した痕跡があるが、海沿いの切り立った崖の線量が高いので、海へ流れた支流が久ノ浜辺りから?上陸したようでもある。木の幹も北側とそれ以外の方角とでは表面の数値が異なる例を見受ける。
 本日の関心事だった中性子線は、福二原発の排気口の足元も、何れでも確認できず。3号機の使用済み燃料プール、4号機の炉内などから吹き飛んだ燃料の実態が知れない。
 楢葉町役場に来てみれば、震災前の日常の中にいる思いがしたが、西の山々も田んぼも街中も一面 放射性核種を被っていることをあらためて見つめることになる。

 北から、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町はいわき市を第一候補地に仮の町なるものの構築を模索しているが、楢葉町では、再来年「除染が終わりました」となったら、町長が避難指示を解除して、住民を戻す段取りになっている。この町長もあれこれ発言を聴くに、広野のカラッポ町長よりは町民への配慮があるのが多少マシなだけで、無知暗昧。何を以て人が暮らしてゆける土地だと思っているやら。
 先週、いわき市にある役場の除染担当者には放出核種のことほか喫緊の諸々の問題を伝えて来た。国側が土壌中のストロンチウムはこれこれの数値だから安全だと言うと、どうしてこのポイントなのか、と質しているというから、広野町よりはマトモ。

 さて、こうしてモルモットの町民らに癌・白血病などの発症が続いても、司法の場で政府と御用どもは「因果関係は認められません」と主張するワケだ。原子力安全・保安院を筆頭とするこの霞ヶ関のシロアリこそはクサレ外道と言うべし。環境相の細野 豪志の手足に付いている吊り糸を握っているのも霞ヶ関。こやつらにあるのは省益のみ。



 双葉町・浪江町に重点的に振られた建設候補地区から大きく離れて、楢葉町の波倉地区が一ヵ所ポツンと挙げられている。そこが不可解なのでこの帰趨を一筮してみた。


占 題
 楢葉町に中間貯蔵施設が建てられるか(8/21)

三 遍 筮 法
本 卦

44 天風姤
伏卦 57 巽爲風
互卦 1 乾爲天
錯卦 24 地雷復
綜卦 43 澤天夬
 九四、包(ツト)に魚[初六]无(ナ)し。起(タ)てば凶。
 象に曰く、魚[初六]无きの凶とは、民[初六]に遠ければ也。
 
 楢葉町に中間貯蔵施設が建てられることはないだろう。爻の間の関係においても、爻辭においても、明瞭。
 理由は、広野町の場合と同様、住民を帰還させようと復旧・復興を進めているからで、錯卦に元の状態に戻る意の【地雷復】|(← 左を上に。以下 同じ)があることが現状を示している。
 象傳に「民[九四]に遠ざかれば也」とあり、集められる汚染物質はこの民と遠いところに集められる。「遠」は外卦【乾】の象。
 細かに観ると、南へ、双葉町(初六)、大熊町(九二)、富岡町(九三)、楢葉町(九四)と配せられ、楢葉町は外卦【乾】の内であって、三爻と四爻の“川”の一線を越えている。
 同時に、富岡町と楢葉町の間に住民帰還の可否の線が引かれるだろうことが想像できる。
 また、伏卦が【巽爲風】||||の重【巽】で、候補地域が南北に二つあったのが、今【天風姤】となって、外卦の候補地域が【乾】となって消えて、初六の福島第一原発に近い方の地域だけの画になる。
 言うまでもなく、九四の意味するところは初六の「魚」をその比する九二が包み置き、九四のもとにはないのだから、政府が指定した12ヵ所中の7ヵ所が集まる大熊町に廃棄されることが想像される。双葉郡の首長連中があまりにも無知・暗昧だから、国に地域を指定されるという体たらく。
 以上、非常にキレイな示され方だ。

 尚、広野町は九五に当たり、これは被害を僅かにまで抑えるの爻。家道 掌中に帰するの象あり。暗昧切った町行政はそういうつもりだということ。



結 果
 中間貯蔵施設の立地はない。的占



広野町が山下 俊一の子分を放射線管理 アドバイザーに
2012/ 8/ 9、8/10、8/11、12/ 1
 今年度、川内村は福島地検の捜査対象者になった福島医大 副学長の高村 昇[長崎大学大学院 出身]を村の放射線リスク アドバイザーに就かせた。村長の遠藤 雄幸が依頼したとのことで、遠藤は今、長崎の平和記念式典に行っている。
 高村 昇は長崎大学内でも山下 俊一の子分であり、山下グループとして、山下と共に昨年3月から県内各地を精力的に回って住民らに安全・安心を吹き込み、「子供は 100 μSv/h でもドンドン遊んでよい、マスクは外せ」など被曝増進をやらかした問題中の人物。
 こちらが有志といわき市 大久の海竜の里の駐車場で収集した“黒い物質”が福島第一原発から南方では最も高い数値で、48.9万 Bq/kg(635.7 Bq/m²) だが、この場所の表面γ線量でさえ僅か3μSv/h 丁度。どうして 100 μSv/h の中で子供を解放できるか? 同時に充満しているだろうウラン・プルトニウム・ネプツニウムなどの微粒子は吸入が許されない。この連中は国の「安全誘導要員」として職と地位を得ている連中である。
 川内村役場の担当者は高村の事実を知らないというから呆れた。

 それで、「もしや」とピンと来て、広野町役場に問い合わせをしたら、広野町ではこの6月に公民館で信じ難い中身の講演をやっていった熊谷 敦史を町の健康管理アドバイザーにしようと進めているとのこと。
 この熊谷は同じく山下の子分で、山下が県内では皆の怨嗟のために表立って出来なくなった講演やアドバイザリングを担当している。先日の講演では、広島・長崎原爆では奇形児・遺伝子障害は一例もなかったとか、チェルノブイリ原発事故ではセシウムが原因で死んだ人はおらず、問題は子供への放射性ヨウ素だけとか、頭のおかしい言説を散々 住民らに吹き込んで行った。


山下 俊一の子分、福島県立医大 災害医療総合学習センター副センター長、熊谷 敦史

 広野町の行政執行部の被曝認識の欠落には呆れ果てる。担当課を含めて、住民帰還と復興しか頭になく、このクルクル パーぶりには付ける薬がない。要は、役場職員を維持したいから住民を戻したいらしい。このインチキ・不作為は犯罪の域。これなら検察のお世話になって貰うしかない。
 
今後、福島県では、戦後の大規模公害訴訟と同じく、健康・生命を損じた住民の裁判闘争が続くことになるだろう。こちらは被害者側に立ってその証拠集めを今からやって行くことにする。バカな連中には相応の対価をキチンと払ってもらう。



 広島原爆では爆心地から北西方向に20kmにまで被害者が存在する。今回、原子力安全・保安院の云いでもその 168.5 倍の“死の灰”がバラ撒かれ、3/14 夜3号機からの放射性プルームが通り抜けた町で、ウラン・プルトニウムほか多くのハイ リスク核種がどこにどう偏って落ちているか調査もしないまま、20km強の町で無事暮らせると言い張るのはまともではない。
 このイカレタ小僧が広野町の放射線管理アドバイザーになることに反対の方は、是非、広野町役場の除染担当グループへ、断固 反対する旨の電話をお願いします(0240-27-2114)。

 広野町役場で黒田 耕喜 副町長を掴まえて諸事 長々と説い立てた。町を離れるしかない7割の住民の住まい・仕事の補償を国に強請しないでどうする、と。
 そして、熊谷を起用する意思は固まっている様子。しかし、33【天山遯】||||九五。これは広野町側の対応か?
 繰り返すが、広野町はとても人間が普通に暮らしてゆける状況ではない。



 広野町は 9/ 1 付けで熊谷 敦史を放射線健康管理アドバイザーにした。
 広野町のやることは完全にデタラメ。



広島原爆の 168 倍の“死の灰”、近郊にどうして住める?
2012/ 8/ 6
 終戦から67年。USAが広島市に原爆を落として、そのバラ撒かれた放射性核種の間接被曝により、戦後、何人が癌・白血病等を発症して、亡くなったか? ABCCが何を言えども、遺伝子変異はどうなったか?

 昨年 8/26、原子力安全・保安院が国会の求めに応じて試算を公表した。福島第一原発(1〜3号機)から放出されたセシウム 137 は広島原爆の 168.5 倍、放射性ヨウ素 131 は2.5倍、と。過小申告で有名な保安院がこの数字。
 福一原発やその北西方向の高濃度汚染地帯からは黒い雨ならぬ“黒い物質”が無限に舞い飛んでいる。
 暗昧の輩、何で「福島は大丈夫」なのか? これからとんでもないことが起こる。



広野町議らの頭の中は町民帰還と復興のみ
2012/ 7/29
 7/28 夕方、いわき市の第四仮設住宅で広野町議会議員6名と懇談会。

 還暦以上の彼らは広野町への町民の帰還と復興のことしか頭にない。これを前提に話が始まる。どうしたら町に住民を戻せるか、と。これに水を差す福島第一原発からの放出量(チェルノブイリ事故の2・3倍)もα線核種の降下の実態も話題を嫌って、広野町としてこれらの認識を明確にするつもりが全くない。某議員は「国が言うのを信じないで何を信じるんだ」とまだ言った。空間線量 = γ線量が減れば安全かのモノ言いなので、肝心のβ線核種の除染はどう確認するのかを質せば、議長は「そういう専門的な話は・・・」と言う始末。こんな体たらくで、何で町議会の町長に対するチェック機能が果たせるか? 被曝地の町民の代表がβ線が何なかも誰も分からない、不真面目・デタラメもいいところだ! この老人らに広野町が直面している状況の解決能力なし。
 土壌汚染濃度が東京並に低い矢祭町辺り(いわき市から南西に50km)に、帰還する子供らの療養と4号機の避難ポイントの確保の意味を兼ねて、町外コミュニティを作る提案のようなレベルは遠い話。

 兎に角、7割以上の 3,800 人からの住民が広野町を離れようという現状で、不良物件になった彼らの町内の不動産は国に買い取って貰うしかない。国策が起こした事故だ。そして、皆、仕事を変え、家族・親族とバラバラになり、避難生活をする[している]のだから、相応の補償があって然るべきだ。これで、町に入る金の殆どは復興関連に使い、離町者のことは一顧だにせず、イヤなら戻れなのだから、町政が叩かれるのは当たり前。
 以前、こちらのそうした質問に対して山田 基星 町長・青木 総務課長らは国に対して何もやるつもりがないと言うから、町長に対して以上を国に求めるべくキチンと言ってくれろ、と議員らにはピシッと言って来た。


占 題
 離町者らの求めについて町議会議員らは信頼に耐えるか(7/29)

三 遍 筮 法
本 卦

9 風天小畜
伏卦 5 水天需
互卦 38 火澤睽
錯卦 16 雷地豫
綜卦 10 天澤履
 上九、旣に雨ふり旣に處(オ)る。尚(車が荷を)載することを得たり。婦[六四](フ)は貞(カタ)くすればq(アヤ)うし。月(= 陰なるもの、妻、臣下)望に幾(チカ)し君子も征けば凶。
 象に曰く、旣に雨ふり旣に處るとは、積載することを得る也。君子も征けば凶とは、疑はしき所 有れば也。
 
 呑象・燗 嘉右衛門 翁はこの卦・爻をこう説いている。
 「此の爻を得る時は、我 望事あり、又、兼ねての知己あり。我 其の知己を恃(タノ)みて依頼せんとするに、啻(ア)に図らんや。知己なるものは却りて我の望みを妨ぐるものにして、其の志を共にするものにあらざらんとは、此(カク)の如くなれば、早く彼の頼む可からざるを察し、事を罷(ヤム)るに如かず」

 陰の小人が陽の君子と紛らわしい。町議らの顔色に恃み得る何もなきことを察する通り。



41%が広野町内の小・中学校へ
2012/ 7/23
 平成24年2学期からの広野町本校舎での再開に関する意向調査。広野町教育委員会 実施。
 調査対象者:小学校275名、中学校168名
 回答率:共に100%(7/18 現在)

●2学期(8/27〜)から本校舎で再開する広野小・中学校に子供を就学させるか?

  小学校 中学校
 は い 65名(23.6%) 30名(17.9%)
 いいえ 210名(76.4%) 138名(82.1%)

●「いいえ」と答えた親へ、本校舎での再開以降、いずれ広野小・中学校へ子供を通学させたいと考えているか?

  小学校 中学校
 は い 77名(36.7%) 10名(7.2%)
 いいえ 133名(63.3%) 128名(92.8%)

 2学期始業式からといずれとの合計で、小学校51.6%、中学校23.8%、全体で41.1%の親が広野町の学校へ子供を戻そうかと思っている。但し、2学期から通学組の内、8割が町外からスクール バスで通学。

 41【山澤損】|||(← 左を上に。以下 同じ)により約1/3が広野町内の学校に戻ることになる、との読みは当たっただろう。実際のところ、最初に「いいえ」と答えたものの、「いずれは?」と畳み込まれたら猶「いいえ」とは答え辛い人もいるだろう。
 今、人口の7%弱の 360 人ほどが町に戻って生活している。
 しかし、学区制のこととはいえ、親の被曝認識には呆れる(後記:区域外通学の手続きをすれば、住所を広野町に置いたまま他の市町村の学校に通学できる)。セシウム2核種だけで10〜30万 Bq/m²、即ち、毎秒々々 100 万を超えるγ線・β線が身体を突き刺す場所、加えて、周りを囲む森林からα線核種が無限に飛んで来る場所に子供を通わせますか? この事故の前にはフルマスクの完全防備でないと立ち入れない、その何倍もの汚染レベルの土地に。一般町民 然り、事実把握を詰めず、雰囲気だけ見て動くメダカさんが実に多い。
 福島第一原発から僅か20kmでプルトニウムほかα線核種のホット スポットもそちこちあるだろうに、それなりの大きさの微粒子を吸い込んだら肺癌必至のウラン 235 は4基の爆発で(2号機を除く3基?)どれだけの量が飛散したか東京電力・国がデータを出さないのに、町の教育委員会は「〜広野町の学校へ戻っていただけるよう、今後とも〜」だと。無知・無責任も大概にせぇ。
 広野町ぐらいの汚染環境なら、癌だけでも 100 人に数人が余計に発症・死亡というような調査データが続々 持ち上がっている。子供には親も運命の内、か。


「肩越しの 夜空にさがす 天の川」
2012/ 7/ 6、7/ 8
 「肩越しの 夜空にさがす 天の川」

 著作権を主張しておきます。

 核汚染・被曝・・・このところ憂鬱なことを考える気分じゃない。



 憂鬱な句を二つ。
 「実害を 風評被害と 言う業者」
 「セシウムが NDならば 安全です」
 福島県内の業者は被害者の立場を楯にして、汚染食品をばら撒いている。10兆 Bq は出ているストロンチウムや他の核種の危険性を承知しながら、国の規制値がセシウム 100 Bq/kg 以下だから、と責任を逃げている。



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